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原作 : キャラクターデザイン 神酒 とのと

リライト : 文章修正       福田有人
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Ultimate ONE ~第四十三話~【魔王の身体】

 

~ヌァザとファンタシアへワープして来たトノトたち~

 

ルー「では、もう遅いのであなた達は城の訪問者用の寝室で寝てください。」

 

アイ「ルー、悪いねぇ。」

 

ルー「いえ!それ以上にお世話になっているので。」

 

トノト「この時間にやっている酒場はないのかい?」

 

ルー「一応ありますが、あまり治安も良くなく…お城で飲まれた方が安全かと。」

 

トノト「そうか…では君たちは先に城へ行っててください。」

 

ルー「え?酒場に行くのですか?」

 

トノト「たどり着けるか分からないけど、プラついてみますよ。」

 

レヴナント「危険なので私もご一緒しようか…」

 

ヌァザ「いや、君の格好だと逆に襲われる可能性が高い。魔獣で嫌な経験がこの街にはあるからな。」

 

レヴナント「一応…人間なんですが…仕方がないか。」

 

トノト「すまない。背中の卵も孵りそうなんでね…寝ていては食べられてしまうのだよ。」

 

ルー「げっ!それがあったか。」

 

アイ「その卵ってやつ…孵ったらどうするんだい?」

 

トノト「前に採取したホークビーの死骸を与えてみるよ。そうしなければ、私が食べられる事に。」

 

ルー「あのでかいホークビーを?どこから取り出すんですか?」

 

トノト「パークにあるので、一時ワープで施設に戻るつもりです。」

 

ルー「ああ、その手があったか。でも、気を付けてくださいね!」

 

トノト「ええ。後数時間で孵るだろうな。餌を与えた後はそのままパークの施設で飼育を始めるので、その後私はここへ戻るつもりです。」

 

アイ「う…聞くだけでハードなスケジュールだ。」

 

トノト「慣れたホークビーを今度君たちにも会わせてあげますよ!」

 

アイ「虫は苦手よ!」

 

トノト「ははは、可愛いけどな。それではまた朝に会いましょう!」

 

~トノトと別れた仲間達~

 

訪問者用寝室

 

ブルー「はぁ~!やっと眠れる~!」

 

アイ「まったく、あいつらはどこにそんな体力があるのか不思議だわ!」

 

ブルー「皆さん、タフですよね!」

 

アイ「ふかふかしてそうなベットもあるし、私たち凡人はさっさと寝て明日の仕事に備えるよ!」

 

ブルー「はい!」

 

 

~ファンタシアにある飲み屋街~

 

トノト「城からそう遠くないところに飲み屋街があるんだな。この街の騎士も来ているのだろうか。」

 

トノトがぷらぷら歩いていると一つの看板が目に入った

 

“ウォッカ専門店 ボンゴッホ”

 

トノト「ふむふむ。珍しいバーだな。」

 

小さな機械を取り出すトノト

 

トノト「孵化の推測時間は?」

 

機械 「お答えします。孵卵器内の卵の孵化時間は後1時間20分です。」

 

トノト「う~ん。飲んで一杯ってところか…にしても最新型の孵卵器は便利だな。」

 

そういうとそのバーに入っていった

 

店員「いらっしゃ…い?」

 

トノト「ん?どうしました?」

 

店員「いや、この辺りの人じゃないですよね?」

 

トノト「ああ、私はドランクシティーというところの生まれですが。」

 

店員「えええーー!あの、伝説の酒の街?本当にあったんですか!」

 

トノト「そうか…ここはドランシティーから少し遠いので、伝説としてしか伝わっていないのか。」

 

店員「いやー!私、ドランクシティーに憧れていましてね!一度行ってみたいと思っていたんですよ!」

 

トノト「オールピースの事かな?それなら、ヌァザ君と今度一緒に飲みに行きませんか?」

 

店員「ちょ!ヌァザ君て、ヌァザ王の事ですか?」

 

トノト「ああ、そうなるね。君たちにとっては王になるのか。」

 

店員「あわわわ…ヌァザ王ともお知り合いとは…今、個室をご用意しますのでお待ちください!」

 

トノト「いや、カウンターの方が落ち着くので。それに、あまり時間もない…お勧めの一杯だけ飲ませてもらうよ。」

 

店員「いいのですか?で、ではこちらに!」

 

カウンターへ案内されるトノト

 

トノト「では…メニューを…と」

 

店員「いえ!今日は特別なお酒が手に入ったので、そちらでよろしければ。」

 

トノト「そうだね。この辺りの酒もよく分からないし、お任せしますよ。」

 

~しばらくすると酒が出てきた~

 

トノト「なんか、凄い入れ物に入っているな。これは?」

 

店員「インペリアルコレクションのダイヤモンドドラゴンです!」

 

トノト「これ…入れ物の方が高そうですね。」

 

店員「ウォッカの最高峰とも言われるお酒です!王に献上するつもりでしたが、お知り合いであるなら!」

 

トノト「わかった。これをヌァザ君にも飲ませてみるよ。ボトルでください。」

 

店員「ありがとうございます!」

 

ウォッカをストレートで飲むトノト

 

トノト「ふむ…確かにうまいな。」

 

店員「これは、聖なるドラゴンが住むと言われているドラゴ湖の純水を聖水に変え、ダイヤモンドのフィルターで20年間濾過をし続け、エンジェルフラワーの密とエキスを加えたファンタシア地方最高級のウォッカです。」

 

トノト「なるほど…ヌァザ君は芋系のスピリッツがお好みか。」

 

店員「お…お口に合いましたでしょうか?」

 

トノト「もちろんですよ。ここでこんないい酒が飲めるとは思ってもみなかったです。」

 

店員「よ、よかった。」

 

トノト「それにしても、ヌァザ君は街の人にこんな気を使わせてはダメだろう?今度言っておくよ。」

 

店員「それはお止めください!」

 

トノト「まぁ、私に任せたまえ。ではそろそろ行くのでお代を。」

 

店員「お金はいりませんよ!」

 

トノト「まぁ、そう言わずに…でなければ、私やヌァザ君が飲みづらくなるので。」

 

店員「献上する予定だったんですが…そういう事なら…」

 

トノト「ありがとう。」

 

~お代を払いお店を出るトノト~

 

トノト「そろそろパークでスタンバイしておいた方が良さそうだな。環境のこともあるし。」

 

シュン

 

消えるトノト

 

 

そして朝がやって来た

 

~城内~

 

アイ「ふぁ~!よく寝た!」

 

ブルー「う~ん…まだ眠い…」

 

アイ「さぁ!ブルー!起きて王様に会いに行くよ!」

 

ブルー「うう…寝起きのコーヒーが飲みたい。」

 

アイ「それは仕事の後だよ!って、トノトのヤツどこにワープポイントを登録したんだ?帰れないじゃん!」

 

コンコン

 

アイ「はーーい!」

 

ルー「おはようございます!」

 

アイ「あら!騎士様!今、ドアを開けるね!」

 

ガチャ

 

ルー「おはようございます!」

 

アイ「ルー。おはよう!ここの王はもう起きているのかしら?」

 

ルー「はい!ヌァザ王は剣の訓練をしております!」

 

アイ「やっぱり、元気なのね…」

 

ルー「私はアイさん達と今後のお仕事についてお話をするように王に言われて来ました。」

 

アイ「あ…そういうことか。」

 

ルー「まずは、この街では鉄がどのように使われているかなど、知っていただくために街をご案内したいと思いまして。」

 

アイ「わかったよ。ブルー!いい加減起きるんだ!」

 

ブルー「ううう…飲み過ぎた…」

 

 

~訓練場~

 

兵士A「一本!」

 

兵士B「く、クソ。」

 

ヌァザ「ははは、君は相手がツォルンハウから斬りこんできてクルンプハウで相手の剣を受け止める際に重心が前に出過ぎだ。クルンプハウは剣と重心が一致していなければいけないぞ!」

 

兵士「は、はい!」

 

ヌァザ「ダブルタイムコンバットでひたすら身体に覚えさせるんだな。」

 

兵士「わかりました!ありがとうございます!」

 

ヌァザ「に、しても…トノトのヤツどこに行ったんだ?城の者に探させているが見当たらないようだぞ。」

 

誰かが近づいてきた

 

ケト「トノト殿であれば、先ほど城に来たようです。」

 

ヌァザ「そうか…では、ケトよ、そなたも来るのだ。」

 

ケト「わかりました。」

 

~城内の客間~

 

トノト「ずいぶんと大きな客間だな…これなら大宴会も余裕でできそうだぞ!レヴナント君。」

 

レヴナント「城で…やるつもりですか?」

 

トノト「騎士は飲み会が大好きだ!というような本を見たことがある。」

 

レヴナント「そんな本、あっただろうか…」

 

ドーン

 

ヌァザ「トノトよ、遅いぞ!どこへ行っていた?」

 

トノト「ああ、ホークビーの卵が孵ってね。成虫の死体を食べさせた後一緒に寝てみたが私が食べられることはなかったよ。あれはベタ慣れになるな。」

 

ヌァザ「まったく、変わった男だ。」

 

ケト「このかたがトノト殿ですか?」

 

トノト「君がケト君かい?大酒飲みと聞いている。」

 

ケト「いえ、そのようなことは。」

 

トノト「すまない。言ってみたかっただけなんだ。」

 

レヴナント「私はレヴナントと言います!」

 

ケト「このかたは!夜人…とも少し違うようですが。」

 

レヴナント「ええ、わけあってアンデットになってしまいましたが、元は人間です。」

 

ケト「な、なんと。」

 

ヌァザ「ところでトノト、朝から…君の手に持っているものは酒ではないか?」

 

トノト「ああ、これね。昨日バーでヌァザの知り合いであることを伝えたら、これを振舞ってきたぞ?こんな高い酒を…街人に気を使わせ過ぎでないのかね?」

 

ヌァザ「ひょっとして、ボンゴッホのことか?私はその店の常連でね、その酒は私が注文をしていたものだ。」

 

トノト「お金はいらないと言っていたが?」

 

ヌァザ「ああ、私が前払いしておいたのでな。それをトノトにやるとは…まあ、よいが。」

 

トノト「ぷっ…なるほどね。」

 

ヌァザ「あの店を選ぶとは、さすがにお目が高い。」

 

ケト「ケホ。ケホ。」

 

ヌァザ「ケトは下戸だったな。朝から酒の話をしてすまなかった。」

 

ケト「いえ。」

 

トノト「ああ、だから名前がケトっていうのか!」

 

ケト「違います。」

 

トノト「真面目なんだな、朝から冗談を言ってすまなかったよ。」

 

ケト「いえ。酒と言えば、私の知り合いに酒好きの神官がいまして。」

 

トノト「えっと~。魔王の身体を保存するために出来た街のですか?」

 

ケト「はい。その施設を管理する責任者で名前はアスカと言います。」

 

トノト「ふむ。見事に知らない名前だ。やはり外部に情報は流れていないようだな。」

 

レヴナント「私も聞いたことのない名前だ。」

 

ヌァザ「ケトよ…俺たちはその施設へ行くためにブレイブシティーの王と会いに行かなければいけないのだよ。」

 

ケト「今の王の名は、ガウェイン…私の弟です。」

 

トノト「えっ?それは話が早そうだ。」

 

ヌァザ「急な訪問で悪いが、ケトよ、話を通してくれぬか?」

 

ケト「お安い御用です。」

 

ヌァザ「ブレイブシティーへは、城の外れにあるワープゲートから行ける。」

 

トノト「いや、このままワープして行きましょう。」

 

ヌァザ「ワープ?」

 

シュン

 

~ブレイブシティー~

 

ヌァザ「こ、ここは。」

 

ケト「懐かしい…ブレイブシティーでございますね。」

 

ヌァザ「なんと!一瞬で!」

 

ケト「素晴らしい技術でございます。」

 

トノト「まあ、これはウエピナの技術だけどね。」

 

ケト「ウエピナ…聞いたことがございません。」

 

トノト「無理もない、この地は広すぎますから。」

 

レヴナント「私は城に入れてもらえるのだろうか?」

 

トノト「ふむ…これを君に貸そう。その代わり、暇なときに射撃を教えてくれないか?」

 

レヴナント「射撃はもちろんいいですけど、これは?」

 

トノト「身に付けた者をシークレットモードにできる腕輪です。」

 

レヴナント「これで、こっそり侵入しろと?」

 

トノト「話がまとまるまでおとなしくしてもらいますが、いいタイミングでフェードインしてください。」

 

レヴナント「わ、分かりました!」

 

腕輪を付け姿を消すレヴナント

 

そして一行は城へ向かった

 

 

ヌァザ「トノトよ。ケトとはぐれるなよ?城に入れなくなるぞ。」

 

トノト「ん?どういうフラグ?」

 

ヌァザ「いや、なんだかおまえはいつもチョロチョロしているからな。団体行動が苦手だろう?」

 

トノト「よく分かったね。君もかい?」

 

ヌァザ「ああ、だから俺は王には向いていない。ルーに譲りたいのだ。」

 

トノト「そうか…ルー君もしっかりとした人間だが、君が王から退くと悲しむ街人もいるだろうな。」

 

 

ブレイブシティー城内、王の間

 

ドーーーン

 

ガウェイン「おまえたち、よく来てくれた!」

 

ケト「ガウェイン、元気だったか?」

 

ガウェイン「ああ、元気だ。ブレイブシティーは平和でな…退屈をしているぞ。」

 

ヌァザ「ははは。それは良いことではないか!うらやましいぞ。」

 

ガウェイン「ヌァザ王よ、久しぶりだな!今日は何の用事だ?」

 

トノト「魔王の身体に会わせてほしい。」

 

ヌァザ≪と、トノト!それは直球過ぎるぞ!≫

 

ガウェイン「おまえは?ヌァザの使いの者か?初めて見るが。」

 

トノト「ええ。私はヌァザ君の飲み友です。」

 

ヌァザ≪否定しないとは!しかし、飲み友とは…≫

 

ガウェイン「ヌァザよ、本当なのか?」

 

ヌァザ「ああ、間違えではない。」

 

ガウェイン「では何故?魔王の身体を?」

 

ヌァザ「前に話をしていたスレンの事だ。奴は神聖魔法使用した血液を摂取することで理性を保てるようになる。」

 

ガウェイン「ふむ…。」

 

トノト「いや、その話もあるのだが…魔王の首が存在している…と、言えば?」

 

ガウェイン・ヌァザ・ケト・レヴナント「何!本当か?」

 

ガウェイン≪あれ?今知らない声が聞こえた気が…疲れているのか≫

 

トノト「君たちが保存している魔王の身体だが…その魔王の名は何というのですか?」

 

ガウェインは渋い顔をして叫んだ

 

ガウェイン「兵士たちよ!一度この部屋から退室してくれ!」

 

王室の兵士たち「はっ!」

 

~そしてガウェイン・ヌァザ・ケト・トノトそしてシークレットモードのレヴナントを残し部屋から人がいなくなった~

 

ガウィイン「トノト…といったか。ヌァザの使者ということだが君を信じてよいのか。いや、信じがたい話だ。」

 

ケト「16000年前に討伐された魔王の首が未だにあるというのか?」

 

トノト「ええ。それも、生きた状態で。」

 

ガウェイン「し、信じられん!」

 

ヌァザ「しかし!トノトはそのような嘘をつくような人間では。」

 

トノト「信じられないか…では、何故君たちは魔王の身体を保存している?」

 

ガウェイン「そ、それは…。」

 

トノト「君たちも復活をさせたいのだろう?大魔王ハロウィンを。」

 

~真相をついたトノトに動揺を隠せないガウェインとケトであった~