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原作 : キャラクターデザイン 神酒 とのと
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Ultimate ONE ~第三十七話~【KUSHIRO 酒場】

 

~トノト達はスティックタウンへ来ていた~

 

スティックタウンのバー

 

トノト「やはり、現地で飲むダッジは鮮度が違うな!」

 

モブ「俺にはちょっと甘いが、美味いことは確かだ。」

 

ルー「お二人とも…町へ来るなり酒場へ直行するなんて。」

 

レオン「俺は気配を消せなくなるから飲めないんだぞ!分かっているよな!」

 

トノト「ああ、ここともワープを登録したのでいつでも飲みにこれるぞ!」

 

シャボン「モブさんも、運転手なのに率先して飲みだすし。」

 

モブ「俺には腕のいい助手がいるしな。それに、社長の接待をしなければ行けないから。これも仕事よ。」

 

シャボン「まったく、いつも都合の良い解釈をするんだから。」

 

トノト「さて、皆さんのブーイングを受けながら飲むのもアレなんで、そろそろ巣に向かいますか。」

 

モブ「ああ、飲んだらやる気が出てきたしな!」

 

シャボン「モブさんは運転しないでくださいよ!」

 

ルー「では、キャッスルバギーへ、向かいましょう!」

 

トノト「いやいや、せっかくこの町へ来たんだ。町のエレベーターで降りましょう。」

 

レオン「巣は真下だしな。」

 

ルー「僕の提案が良い方向に進んでよかったです。」

 

トノト「マスター。スティックタウンから降りるエレベーターはどこにあるんですか?」

 

バーのマスター「ああ、君たちの飛行艇を駐車してあるすぐ近くにあるよ。」

 

トノト「なるほど、空港と酒の工場、エレベーターを隣接させて少しでも鮮度良く輸出していることが分かりますよ。」

 

酒場のマスター「この町はそれで持っているようなものですからね。」

 

レオン「なら、ここからも近い、さっさと行こうぜ。」

 

モブ「て、ことは俺とシャボンは行かなくてもいいんじゃねぇ~か?」

 

トノト「君はホークビーに興味がなさそうだしね。」

 

シャボン「私も、足手まといになるだけかな。」

 

ルー「そのお持ちだけで充分です!危険な場所ですので!」

 

トノト「では、私とレオン、ルー君だけで行く。君たちは基地に戻るなり好きにしていて良いですよ。」

 

モブ「おい!ショーコさんやレヴナントを呼んでここでやらないか?」

 

シャボン「飲み会を…ですか?」

 

トノト「ショーコさんにダッジを使った新しいレシピを考えてもらうのも良いかもしれませんね。」

 

モブ「決まりだ!」

 

レオン「リサ達はもう行ったのか?」

 

トノト「KUSHIRO 酒場には行っていると思うよ。」

 

ルー「そういえば、酒好きとそうじゃない人と見事に分かれていませんか?」

 

トノト「しかし、ハロウィンはお酒が好きなのかな?」

 

レオン「あの身体じゃ飲めないだろう。」

 

トノト「ああ~。ではボディーを戻さなければいけませんね。」

 

レオン「あっさり言うな~。」

 

ルー「ボディーか…」

 

レオン「どうした?ルー。」

 

ルー「あくまでも噂ですが、ブレイブシティーのどこかに倒した魔王の身体が祀られているとか…」

 

トノト「ほう?ルー君の王とブレイブシティーの王は仲が良いのかい?」

 

ルー「仲が良い…かは分かりませんが、5年ほど前からファンタシアとは交流のある国です。」

 

レオン「トノト…何か企んでいるな。」

 

トノト「仕事も増えそうなので、早くホークビーの卵を捕獲してきましょう。」

 

~トノトたちはホークビーの巣穴へ向かうのであった~

 

KUSHIRO 酒場

 

師匠「バウンサー!こんな風になってしまったのか!」

 

バウンサー「事故に会ってな。残念だが身体はもう無い。」

 

師匠「君とトノトさんはよく一緒に飲みに来ていたのに…大変だったね。」

 

バウンサー「師匠の美味い飯が味わえないのは確かに残念だ。」

 

リサ「バウンサーさんの身体を元に戻す方法か…できれば戻したいけど。」

 

 

コスモ「遺伝子から身体を作成し、コアに保存された情報を脳の記憶として移行できれば可能ではあるけど。」

 

リサ「脳の情報を機械に…はできるけど、逆だと難しそうね。」

 

ハロウィン「バウンサーが魔法使いなら、空の肉体に乗っ取ることで可能かもしれないわね。」

 

リサ「えっ?魔法だと、そんなことまで出来るの?」

 

ハロウィン「高度な魔法にはなるけどね。自分の身体が衰えたときは、他の人の身体を乗っ取る魔法使いもいたのよ。」

 

タケル「じゃ~。ハロウィンの頭部も誰かを乗っ取った身体の頭なのか?」

 

ハロウィン「私は摂理の逆転で歳を取りにくくしていたのよ。」

 

リサ「摂理の逆転?」

 

ハロウィン「そう…真実を逆転させる魔法よ。」

 

コスモ「そんなことも出来るの?」

 

リサ「では、脳の情報を吸い取られた場合に摂理の逆転を使うとどうなるの?」

 

ハロウィン「吸い取った人の情報が逆に吸い取られるわね。」

 

リサ「あら、コアの情報を脳に移行する方法が分かっちゃった。」

 

ハロウィン「ん~…でも摂理の逆転を使うには元の身体に戻る必要があるな。」

 

コスモ「今のあなたでは魔力が足りないという事ね。」

 

リサ「あ…そうか…。」

 

バウンサー「おまえたち…本当にいいヤツらだよな。俺のために…」

 

タケル「狂人の街に何かヒントでも無いかね?」

 

ハロウィン「空に浮かぶ街か~一体どんなだろう?本当の海すら行ったことがないけど。」

 

タケル「師匠!海ってところはそんなに凄いところなのか?」

 

師匠「はい、最近では海深くに惑星があるってことが分かったみたいです。」

 

ハロウィン「どんだけ深いんだろう。」

 

師匠「あそこはまだまだ未開の場所だ、まだ見ぬ美味い食材もたくさんあるだろうな。」

 

タケル「へぇ~。」

 

リサ「キャッスルバギーに潜水機能を付けて深く潜れないかしら?」

 

ハロウィン「え?そんなことも出来るの?」

 

リサ「師匠。もしよければ私たちに新しい食材探しを手伝わせてもらえないかしら?」

 

師匠「ホントか!魚は市場から仕入れていたんだが。」

 

リサ「いつもは無理かもしれませんが、直接お店にワープさせることも出来ますので生きたままでも。」

 

師匠「おお!それはすごい!ぜひお願いしたい!」

 

リサ「今すぐと言いたいところだけど、私たちには優先してやらなければいけないことがあるので、行きかたは準備ができてから教えていただく事で良いかしら?」

 

師匠「分かりました!ありがたいです!」

 

コスモ「リサだとあっさりと解決ね。」

 

リサ「えへ。罪のない人を本人の断りを無しに解析するのも良心が痛みますもの。」

 

バウンサー「トノトに聞かせてやりたい言葉だったな。」

 

リサ「師匠、私たちは先に狂人の街クレイジーに行かなければいけません。」

 

師匠「ああ、トノトさんから行きかたを教えるように言われているよ。」

 

ハロウィン「トノト…解析するなんて、フラグを立てただけよね。」

 

リサ「うふ。私がこうすることも計算済みだったみたい。」

 

タケル「え?そうなのか?」

 

バウンサー「奴を甘く見ていたわ。」

 

コスモ「あの人も、解析が難しい人だわ。」

 

師匠「まずは私の知り合いに会うといいです。彼が空に浮かぶ海の入り口まで連れて行ってくれるでしょうから。」

 

コスモ「その知り合いはどこに?」

 

師匠「ファイトナです。」

 

リサ「あら?あの人かしら?」

 

タケル「あの人?」

 

リサ「そう!トノトさんをブレイブシティーに連れて行ってくれた。」

 

タケル「ああ!それでファイトナに狂人がいたのか!」

 

バウンサー「ヒドラも見つかるとよいがな。刀がないとまともに戦えないぞ。」

 

コスモ「では、一度秘密基地へ…そこからファイトナに行きましょう!」

 

師匠「彼には伝えておくのでそうしてください。」

 

リサ「あ、ついでにカウローイさんと会えないかしら?」

 

タケル「あいつもリサなら喜ぶぜ、きっと。」

 

リサ「ぞろぞろ行くと迷惑よね?五分で終わるので私だけ連れて行ってください!」

 

タケル「あいつは気にしないと思うけど、とりあえず分かった。」

 

リサ「では、行きましょう!バウンサーさん達、秘密基地で後ほど合流しましょうね!」

 

バウンサー「ばう!」

 

~消えるリサとタケル~

 

ハロウィン「…はっ!バウンサーと二人っきりじゃん!」

 

バウンサー「何か気まずいか?」

 

ハロウィン「あ、そういえばトノトのことなんだけど…」

 

 

~ファイトナの病院~

 

カウローイ「よ!タケル!また可愛い子を連れてきたじゃないか?」

 

タケル「リサだよ。名前くらい覚えろよ。」

 

カウローイ「ああ、すまない。冗談だよ。て、また連れてきたってことはまさか?おまえたち!」

 

リサ「あのう…カウローイさんのワンドを調べさせてもらいたいの?」

 

カウローイ「ワンド?いいけど…どうやって?」

 

~機械を取り出すリサ~

 

リサ「この機械でワンドをスキャンさせて欲しいのです。五分ほどかかりますが。」

 

カウローイ「いいけど。それで何が分かるんだい?」

 

リサ「カウローイさんのワンド複製して、私たちのキャッスルバギーに瞬間移動する機能を追加したいんです。」

 

カウローイ「マジか!ひょっとして、この子…頭良い子なのか?」

 

タケル「ああ…とてつもなく…」

 

リサ「そんなことないですよぅ。」

 

カウローイ「膝を出せばいいのか?」

 

リサ「はい!」

 

~そして機械でカウローイのワンドをスキャンしたリサ~

 

リサ「ありがとうございました!助かりました。」

 

カウローイ「おお、こんなことで良いならまたいつでも来てくれよな!」

 

タケル「いや、もう用はないだろ。」

 

リサ「では、私たち人を待たせているので帰りますね!」

 

カウローイ「も、もう行くのか?」

 

タケル「今度、おまえも遊びに来いよ!秘密基地に!」

 

カウローイ「秘密基地?めっちゃ良い響きじゃないじゃないか!」

 

タケル「あ、そういえば…」

 

カウローイ「なんだ?」

 

タケル「俺より強い奴…この世にはごちゃごちゃいるぜ。」

 

カウローイ「嘘だろ?」

 

タケル「ホントさ。スレン達だけじゃない…ヌァザさんにルー…あの人たちもヤバいくらいに強い。」

 

リサ「あら?ルーさんは俺強い!ってのを主張しないけどやはり強いのね。」

 

タケル「それは、リサが頭良いのを主張しないのと同じだろう。」

 

コスモ「私の解析も完璧ではないですしね。」

 

カウローイ「わ!びっくりした!おまえ、いつからオカマになったんだよ。」

 

タケル「あ、やべぇ!じゃ、帰るわ!」

 

~そそくさと帰るタケル~

 

リサ「あ!タケルさんちょっと待って!」

 

~追いかけるリサ~

 

リサ「タケルさん!今の、ちゃんと説明してから帰った方が良かったんじゃないかしら?」

 

タケル「いいの、いいの!今は忙しいから!」

 

リサ「あら、そう?」

 

コスモ「ついしゃべってしまった私が悪いのね。」

 

タケル「気にすんなって!とりあえず、秘密基地に戻ろうぜ!」

 

~カウローイのワンドをスキャンし、バウンサー達と合流するために秘密基地に戻るリサ達だった~