今日は本当にダメだったな。
バイトが一人今日で最後だったんだけど、こいつも新人のバイトもレジミスが多くて…
しかもこっちは一人でチラシの準備で店中のPOP張り替えたり、足りないの書いたり、物を準備したり、とにかく忙しかったのに足ばっかり引っ張ってくれて💢

常連さんが声かけてくれたりして、いつもならそこで多少我に返るところなのだが、とにかく忙しいのと誰にも頼れねぇのとでずっと機嫌が悪かった。

それを現すかのように落ちもしない雷がいつまでも鳴り響いてて。腕の雷神まで怒ってるのかと我ながら呆れるくらいに怒りが収まらなかった。

とはいえ怒りなんてものは行き着くとこまでいくと『無』になって、最後の方は愛想笑いすらできなくなっていた。



それでも一通り仕事を片付けて、さて一服とタバコを加えながら時計を見ればもう21時とか。

人望がないのは日頃の行いだと反省し、吸殻を灰皿に押し付けた。



そこへちょうどアナウンスが入り、患者さんがお待ちだといわれた。
まぁ気持ちもある程度落ち着いたし、今日の仕上げに一人くらい診てやるかくらいの気持ちで駆け付けた。

したらそこには以前、食い付くように話を聞いてくれた患者さんがいらしてて
『やっとお会いできた❗またあなたにご説明頂きたくてこちらにいらっしゃる日と時間帯を聞いて今日来ました❗』と仰って下さった。

目からウロコ…とはちょっと違うけど、初心に返るような気持ちが甦り、まずは具合いと状況を伺って今の症状を説明し日常でのケアをお教えしてお薬をお出しした。

帰り際に『やっぱり頼りになりました❗ありがとうございました、またよろしくお願いします❗』って言って下さったけど。



ありがとう、は僕の方です。
忙しさにかまけて本業を忘れ、怒りに身を任せてた自分を医療人に戻してくれたのは間違いなくあなたでした。
僕は今日のこの喜びと恥を胸に刻み、次からまた初心に戻って頑張ります。
目を覚ませて下さって本当にありがとうございました。

まだまだだな、俺。情けねぇ。