まず選手に年金のあるプロスポーツは、注目度や平均現役期間によって限られてきます。例えば日本の人口を1億人とした場合、1%に注目されるスポーツなら、100万人の娯楽費からまかなわれます。さらに、大企業が1万社の場合、100社にスポンサーの呼びかけができます。1社平均500万円個人平均5000円捻出できた場合、100億円が年間収入となります。選手の給与以外の支出が80%だとした時、20億円が選手の分け前です。そのうち5%を年金に充てられるとしたら、年間1億円分を選手全員でシェアすることとなります。
あくまで、計算上ですが、日本においては1%の注目度を長年保つことができるスポーツなら、10年間活躍した1000人の選手に、引退後5年間月々1万5千円の年金を配布できる計算です。
アメリカ、中国、インドのスポーツや、ユーロ圏あるいは全世界に市場がないとスポーツ選手への年金は物理的には難しいということです。しかし、シェアが狭くても注目を増やすことのできる方法があります。それがファン参加型です。その一番の成功方法はギャンブル要素を入れる事です。
以上の事から、日本国内スポーツで年金を生むのは、物理的には至難の業と見て取れます。DAZNの契約のように、一時的な契約金でスポーツ協会が潤うこともありますが、一時の給料に反映はできても年金となると難しいのです。
では、引退後どうすればいいのかというと、大きく2つの道があります。
一つは、選手の時から株式会社を作り、給料制にして、社会保険や厚生年金に加入しておくことです。
選手生命がいつまで続くかわからないから、個人事業主でいいやでは40年の年金も未達になってしまいます。厚生年金に入れないなら、派遣社員や、フリーターと同じ苦労をします。つまり、少し手取りが良い分年金に苦労する。ということです。
ちなみにいうと、スポーツ選手でなくても、転職の不安はありますが、お勤めなら厚生年金は加入するのです。
2の目は、選手時代付き合ってきた周囲との行動を改める事です。プロスポーツ選手時代は収入にかかわらず、消費量の多い方との付き合いが苦ではありません。引退後安定するまでは、その方たちにごちそうになる事も避けましょう。仕事の話は、食事の場ではなく職場で行いましょう。等ということです。
私は会社経営者ですが、早い段階でサラリー制にしましたので、他の個人事業主の同僚と行動を同じにしてきたかというと、それはできませでした。消費の価値や意味に差が生じるのです。
選手時代の親友が、たとえ今後もあなたに良い刺激を与えてくれる人だとしても、刺激の受け方がズレてくるのです。それなら一層、新たな影響力のある人を見つけ、プライベートを楽しむようにすればいいのです。ただし、仕事は別です。仕事の場では今までの人たちと大いに刺激をし合える関係を保って良いのです。引退後は、収入時と支出時の付き合いの境界線をアイマイにすると失敗します。
1080円のランチを食べたい人から、税込1000円以内のランチを食べたい人になるだけで、生活力が雲泥の差になるのです。結果、この差の力が分かるようになることが引退後に必要なのです。
この2点を知って、自分なりに対応していけば、年金制度のない団体に所属していても問題はありません。そもそも、日本の企業の企業年金制度は全て廃止されていっているのです。
個人年金や確定拠出年金を考える前に学ばなければ、税の損得どころか、文字通り元も子もなくなります。