今のうちに私の生徒さんたちを紹介しておきます。

個人の特定を防ぐ目的とプライバシー保護のため、動物さん名で例えさせていただきます。

また国名もランダムなアルファベットで示します。

 

ロリス君1年生(2022年3月)

生育:日本生まれ日本育ち

家庭:パパ日本人、ママY国出身、0歳の弟

言語:日本語、E語

性格:おしゃべり大好きなマイペース

指導開始:1年生11月

 

話しかけると2倍、3倍、まったく関係ない話まで延々としてくれるロリス君。漢字は大好きですがひらがなカタカナに遅れが見られ、文章をまとめて書くことができません。また投げかけや指示が分かっていないのか、分かっているけど聞き流しているのか、言われたことに呼応して何かをすることが難しい子です。問われたことには答えず自由なおしゃべりを初めて、どんどん「ロリスワールド」に入り込んでしまい、探しにいった私も巻き込まれて帰れなくなることも。

7歳の男の子ってこんなものかな?

 

初対面の時に誕生日を尋ねたら自信たっぷりに「22月」と答えた。担任の先生が「ランドセル」の話をしたら「ランドセルって何?」と言ったとか。時間その他抽象的な概念、また身近な物品を示めす言葉がきちんと脳内で整理できていないのでは?と先生はお考えのご様子。

外国ルーツの子、春夏秋冬、季節、指の名称、も意外に知らないです

 

ある時クラスでトラブルがあり、ロリス君のせいになってしまったことがあったとのこと。彼は私に一生懸命自分の言い分を主張するのですが、てにをはがおかしい上に使役表現や授受表現がごちゃごちゃなのでなかなか伝わってきません。授受表現や使役表現は大人の学習者さんにとってもなかなか大変な学習項目ですが、子どもの世界では「やらせて」「叩かれた」「貸してあげる」など、意外に多用される表現です。そのうち自然に覚える側面もありますが、たまには意識して指導したほうがいいのかなと思ったりもしています。

 

うれしいのは私との授業を毎回楽しみにしてくれ、チャイムが鳴る前に教室に来てくれること!今日は僕、日本語じゃない?今日は違う?って聞いてくれるんだそうです。わーい。

今日が日本語だということを忘れられたり、ゆえに子どもが休みなのにまったく連絡がもらえなかったり、ということは日本語指導支援員さんなら誰しも経験があるのではないでしょうか。毎回きちんと、しかも時間前に現れてくれるなんて奇跡ですよね。先生がきちんとしてくださってるのだと思いますが、本当にありがたく、感謝です。