📖いま読んでいる本に、こんな栞(しおり)が挟まれていました。
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📖栞に記されているのは、松下幸之助さんの言葉で、『道をひらく』から抜粋されたものです。

   悪い時がすぎれば、よい時は必ず来る。おしなべて、
   事を成す人は、必ず時の来るを待つ。
   あせらずあわてず、静かに
   時の来るを待つ。
   ―――松下幸之助『大切なこと』PHP研究所より


📖松下幸之助さんの言葉は、いろんな本に収録されているので、初出を当たるのは難しいと思います。で、『大切なこと』という本は持っていないのですが、1968年に出版された『道をひらく』に収録されていました。それを下記に再録します。

  わるい時がすぎれば、よい時は必ず来る。おしなべて、事を成
  す人は、必ず時の来るを待つ。あせらずあわてず、静かに時の
  来るを待つ。

 

📖先ほどの引用部分と比べると、冒頭の「悪い時」が元々は「わるい時」でした。『道をひらく』では「わるい時」だったのが、『大切なこと』では「悪い時」に表記が変化しているのでしょうね。個人的には、原典に忠実な表記を守ってほしいのですけが、編者さんの御意向もあるのでしょう。
         
📖さて、これで一区切り着いた格好ですが、あと一つ大切なことがあります。さきほどの、栞に記された言葉は全体の一部分で、「時を待つ心」という文章そのものは、五百数十文字のコラムです。つまり、栞に記されている文字以外に、五百近い文字が残っているのです。

📖このコラムの全文は、【松下資料館】様のWEBページに掲載されてます。( http://matsushita-library.jp/curator/120301index.html
こちらにも引用しておきました。

「時を待つ心」

「何ごとをなすにも時というものがある。時 ―― それは人間の力を超えた、目に見えない大自然の力である。いかに望もうと、春が来なければ桜は咲かぬ。いかにあせろうと、時期が来なければ事は成就(じょうじゅ)せぬ。冬が来れば春はま近い。桜は静かにその春を待つ。それはまさに、大自然の恵みを心から信じきった姿といえよう。 

 わるい時がすぎれば、よい時は必ず来る。あせらずあわてず、静かに時の来るのを待つ。時を待つ心は、春を待つ桜の姿といえよう。だが何もせずに待つことは僥倖(ぎょうこう)を待つに等しい。静かに春を待つ姿は、一瞬の休みもなく力をたくわえている。たくわえられた力がなければ、時が来ても事は成就しないであろう。

 時を得ぬ人は静かに待つがよい。大自然の恵みを心から信じ、時の来るを信じて、着々とわが力をたくわえるがよい。着々とわが力をたくわえる人には、時は必ず来る。時期は必ず来る。

 待てといわれればなおあせるのが人情である。だが、。、自然の理はわがままな人情には流されない。冷たいのではない。静かに時を待つ人には、暖かい光を注ぐのである。おたがいに時を待つ心を養いたい。


📖松下幸之助翁の言葉に触れていると、哲学と開拓の偉人(Philosophers and Pioneers)であったことを痛感し、畏敬の念を抱くとともに爪の垢を煎じたのを飲みたくなるのです。

         

📖いわゆる「高次の人」とは、こういう方々のことなのでしょうね。日頃「高次」という言葉を発して……(ry、……というのも興味深いですね。また、やたらと高位なポジションに立ちたがる方も少なくありません。
 

📖このような方面には適応「いたしません」的な、群れをきらい、フリーランスで普通の占い師ですので、地に足の着いたトコロで精進を重ねたいと思っております。

音譜お読み下さいまして、有難うございましたラブラブ