🔹前回の記事の最後に、‟次回の記事も、「ト月十日」がキーワードになります!?・・・・・・と書いたので、今回の記事ではト月十日とは何かについて解き明かしをしますね。

🔹ウィキペディア(Wikipedia)によると、「(こよみ、れき)とは、時間の流れを年・月・週・日といった単位に当てはめて数えるように体系付けたもの」であると記載されています。
 

🔹「時間の流れを年・月・週・日といった単位に当てはめた」暦(こよみ、れき)として、これまでに用いられてきたものを大別すると、

  • 🌞太陽暦(solar calendar)

  • 🌙+🌞太陰太陽暦(luni-solar calendar)

  • 🌙太陰暦(lunar calendar)

・・・・・・以上の三つに分けられます。
 

🌞「太陽暦(solar calendar)」とは、地球が太陽の周りを回る周期(太陽年)を基準にして作られた暦(暦法)です。1年の日数を1太陽年に近似させています。ユリウス暦(Julian calendar)や、現在、世界の多くの地域で使用されているグレゴリオ暦(Gregorian calendar)は、太陽暦の1種です。

 

🌙「太陰暦(lunar calendar)」とは、月の満ち欠けの周期に基づいた暦(暦法)。月の満ち欠けの周期を朔望月(さくぼうづき)と呼び、「一朔望月」を「ひと月」とします。なお、「太陰」は「(天体の)月」を意味し、陰暦(いんれき)とも言われています。「太陽暦」(陽暦)の対義語です。

🌙+🌞「太陰太陽暦(luni-solar calendar)」とは、太陰暦を基本とするが、太陽の動きも参考にして閏月を入れ、月日を定める暦(暦法)のことです。

🔹日本では、朝鮮半島の百済を通じて6世紀頃に伝えられた太陰太陽暦である「元嘉暦(げんかれき)」=中国暦を導入し、江戸時代に編まれた「貞享暦(じょうきょうれき)」・「宝暦暦(ほうりゃくれき)」・「寛政暦(かんせいれき)」・「天保暦(てんぽうれき)」を経て明治5年12月2日(西暦1872年12月31日)に至るまで使われました。つまり、この日まで使われていた暦が「旧暦」と呼ばれるものです。
その翌日から、太陽暦であるグレゴリオ暦=新暦に移行し、明治6年(1873年)1月1日となったのです。



🔹とまあ、ここまでが過去の出来事や未来の予定を記すのに使われる「こよみ=カレンダー」のエピソードです。そして冒頭のト月十日
は、旧暦が使われていた時に使われ出した言葉なのです。

🔹ト月十日「10カ月と10日」という意味ではなく、「当月を含めた十カ月と十日」ということです。つまり、月初の朔日(ついたち)であろうと、晦日=三十日であろうと、その日=当該日をト月「ひと月目」として起算するのですね。

🔹そして、旧暦の「ひと月」は、「月の満ち欠け」を表す「朔望」の「朔日=新月」から「朔=新月」に至る期間で、29日で「ひと月」となる「小の月」もあれば、30日で「ひと月」となる「大の月」もあります。



🔹この記事を作成しているのが11月28日=旧暦11月3日ですから、旧暦11月を「ひと月目」として「10カ月と10日」は❓・・・・・・(来年2020年は旧暦4月の次に旧暦閏4月が入るので、「10カ月」後は旧暦7月3日=8月21日です。さらにプラス「10日」だと2020年旧暦7月13日=2020年8月31日に該当します。

🔹日数に換算すると277日で、39週と4日、9ヵ月と3日になります。つまり、ト月十日とは、約280日で、ほぼ妊娠期間に等しいということです。それと、ト月十日に纏わる有名なジンクスもあるのですが、その種明かしは次回の記事で書きます。

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