2019年己亥歳、
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
新年ということで、記事のテーマは干支について…
六十干支をご存知の方には、何をいまさらって思われるかもですが、
復習の意味も込めて、お読みいただければ嬉しく思います。
六十干支(ろくじっかんし)というのは読んで字のごとく、「十干と十二支の組み合わせからなる「六十通りの干支」を言います。
天干(てんかん)とも称される十種類の干と、地支(ちし)とも呼ばれる十二種類の支とを組み合わせて、天地の気の有りようを表したものが六十干支(ろくじっかんし)なのです。
そもそも、十種類の干に十二種類の支を組み合わせると、全部で120通りになるはずです。しかし、「十干」と「十二支」は、それぞれに陰と陽とに分かれており、陰陽が同じ干と支だけを組み合わせるというのが決まりですので、120通りの半分である60通りの組み合わせとなり、これを六十干支(ろくじっかんし)と称してなるのです。
もう少し詳しく説明します。
「十種類の干」からなる十干(じっかん)は、
★甲(コウ・きのえ=木の兄)、 ☆乙(オツ・きのと=木の弟)、
★丙(ヘイ・ひのえ=火の兄)、 ☆丁(テイ・ひのと=火の弟)、
★戊(ボ・つちのえ=土の兄)、 ☆己(キ・つちのと=土の弟)、
★庚(コウ・かのえ=金の兄)、 ☆辛(シン・かのと=金の弟)、
★壬(ジン・みずのえ=水の兄)、 ☆癸(キ・みずのと=水の弟)、
……以上の十種類となります。
そして、陽の干=陽干(ようかん)には「え=兄=陽」という表記が充てられ、五つの陽干で構成されます。上記では「★」印を付けている、
★甲(コウ・きのえ=木の兄)、★丙(ヘイ・ひのえ=火の兄)、
★戊(ボ・つちのえ=土の兄)、★庚(コウ・かのえ=金の兄)、
★壬(ジン・みずのえ=水の兄)……以上の五つが陽干です。
一方の陰の干=陰干には「と=弟=陰」という表記が充てられ、五つの陰干で構成されます。上記では「☆」印を付けている、
☆乙(オツ・きのと=木の弟)、☆丁(テイ・ひのと=火の弟)、
☆己(キ・つちのと=土の弟)、☆辛(シン・かのと=金の弟)、
☆癸(キ・みずのと=水の弟)……これら五つの干が陰干です。
これら五つの陽干と五つの陰干を合わせた、十種類の干で構成されるものが十干(じっかん)であり、天干とも呼ばれるものです。
そして、「十二種類の支」からなる十二支(じゅうにし)も同様に、陰陽が配当されており、次のようになっています。「●」印が陽で、「○」印が陰です。
●子(シ・ね) = 水性 仲冬【12月≒旧11月】 23時~01時
○丑(チュウ・うし)=土性 季冬【1月≒旧12月】 01時~03時
●寅(イン・とら) = 木性 孟春【2月≒旧1月】 03時~05時
○卯(ボウ・う) = 木性 仲春【3月≒旧2月】 05時~07時
●辰(シン・たつ)= 土性 季春【4月≒旧3月】 07時~09時
○巳(イ・み) = 火性 孟夏【5月≒旧4月】 09時~11時
●午(ゴ・うま) = 火性 仲夏【6月≒旧5月】 11時~13時
○未(ビ・ひつじ) =土性 季夏【7月≒旧6月】 13時~15時
●申(シン・さる) = 金性 孟秋【8月≒旧7月】 15時~17時
○酉(ユウ・とり) = 金性 仲秋【9月≒旧8月】 17時~19時
●戌(ジュツ・いぬ) =土性 季秋【10月≒旧9月】 19時~21時
○亥(ガイ・い) = 水性 孟冬【11月≒10月】 21時~23時
※陽の地支(ちし)=陽支(ようし)は「●印」で表されている、
●子(シ・ね) = 水性
●寅(イン・とら) = 木性
●辰(シン・たつ) = 土性
●午(ゴ・うま) = 火性
●申(シン・さる) = 金性
●戌(ジュツ・いぬ) = 土性
……以上6つの地支からなります。
もう一方の陰の支(し)=陰支(いんし)は「〇印」で表している、
○丑(チュウ・うし) = 土性
○卯(ボウ・う) = 木性
○巳(イ・み) = 火性
○未(ビ・ひつじ) = 土性
○酉(ユウ・とり) = 金性
○亥(ガイ・い) = 水性
……これら六つの地支からなります。
という次第で、陽の十二支には陽の十干が配当され、、陰の十二支には陰の十干が配当されます。具体的に表示すると、
★甲(コウ・きのえ)には、
★甲(コウ・きのえ)●子(シ・ね)、
★甲(コウ・きのえ)●寅(イン・とら)、
★甲(コウ・きのえ)●辰(シン・たつ)、
★甲(コウ・きのえ)●午(ゴ・うま)、
★甲(コウ・きのえ)●申(シン・さる)、
★甲(コウ・きのえ)●戌(ジュツ・いぬ)
……といった、陽干と陽支の組み合わせになります。あるいは、
☆乙(オツ・きのと)には、
☆乙(オツ・きのと)○丑(チュウ・うし)、
☆乙(オツ・きのと)○卯(ボウ・う)、
☆乙(オツ・きのと)○巳(イ・み)、
☆乙(オツ・きのと)○未(ビ・ひつじ)、
☆乙(オツ・きのと)○酉(ユウ・とり)、
☆乙(オツ・きのと)○亥(ガイ・い)、
……といった、陰干と陰支の組み合わせになります。
しかし、陽干と陰支の組み合わせ、もしくは陰干と陽支の組み合わせは無くて、
★甲(コウ・きのえ)○丑(チュウ・うし)、
★甲(コウ・きのえ)○卯(ボウ・う)、
★甲(コウ・きのえ)○巳(イ・み)、
★甲(コウ・きのえ)○未(ビ・ひつじ) 、
★甲(コウ・きのえ)○酉(ユウ・とり)、
★甲(コウ・きのえ)○亥(ガイ・い)、
あるいは、
☆乙(オツ・きのと)●子(シ・ね)、
☆乙(オツ・きのと)●寅(イン・とら)、
☆乙(オツ・きのと)●辰(シン・たつ)、
☆乙(オツ・きのと)●午(ゴ・うま)、
☆乙(オツ・きのと)●申(シン・さる)、
☆乙(オツ・きのと)●戌(ジュツ・いぬ) 、
……などの組み合わせは存在しないのです。
このように、陽の十二支に陰の十干が配当されることはなく、陰の十二支には陽の十干が配当されることもないので、120通りの半分の60通りであることから、六十干支になるのです。
60種類の組み合わせは下記の通りです。
つまり、陽支には陽干だけが組み合わされ、、陰支には陰干だけが組み合わされますので、陰陽が混じった干支の組み合わせはない、というのがルールなっているのです。
上記の表ですと、一の位が奇数になっている段が陽干と陽支の組み合わせで、一の位が偶数になっている段が陰干と陰支の組み合わせです。
補足しておくと、六十干支を知っていても、一つひとつの意味に関しては解釈もさまざまです。近いうちに、2019年の干支である「己亥」について、簡単に書く予定です。