前回までのあらすじ・・・・ウクレレは謎の遺跡へ戦艦を導くために、ハイウエイ惑星で行われるデスレースに参戦するのであった。そこには悪のマフィアを率いるシマケンが待ち受けているのである・・・・
レース当日になった。ウクレレはクルーたちと一緒にピットで「ハヤブサ」のチェックをしていた。クルーの一人モフ・モッフンがウクレレに話しかける。「ウクレレさん コースは砂嵐が弱められているとはいえ車体を煽られる程の強風が吹いてます 車体の制御にコンピューターが追い付かない場合は手動での操作になります 特に最初の山岳コースでは注意してください」モフは過去にこのレースに参加した経験があるクルーの中では唯一の人物である。その経験を買われてウクレレのアドバイスとマシンのセッティングを任されているのだ。「僕にこのマシンが扱えるだろうか・・・」バトルスーツの操縦では抜きん出ているウクレレもレースでは素人である・・・緊張と不安がウクレレを包んでいた。「このマシンなら大丈夫ですよ ウクボットを操縦する感覚でいけます ただ走行に極振りしてるのでそこは忘れないでください あと一度走行モードからロボモードに変形したあとは戻せませんので注意してくださいね なあに✕ポイントまでたどり着けばいいのです ウクレレさんならやれますよ」
参加車たちがスタートラインに並んだ。どのマシンも一癖ありそうな奴らばかりである。ロケットのようなボディに強力なエンジンを搭載したマシン。一見、岩石でできているかのようなゴツゴツとしたマシン、全体がピンクに塗装された流麗なマシン・・・これには女性ドライバーが乗っている。そしてシマケンの駆る漆黒のマシン・・・エクスペリエンス! マシントラブルでリタイアした以外、過去に数度の優勝を果たしている王者のマシンである。そしてその横にはシマケン配下の小型マシンが並んでいた。
シマケンのエクスペリエンス
シマケン配下のマシン
そして・・・その中には密に兄の復讐に燃える次郎丸の姿もあった・・・・
彼は数日前に次元転移でこの星に訪れていたのである。ウクレレはまだこのことを知らない。
彼のマシン・・・アドベントライド。赤虎をレストアしたときのノウハウを活かした彼のハンドメイドレーシングカーである。
レース開始のシグナルが切り替わった!各車キューブ力エンジンで駆動しているため轟音はしない・・ただ異常に甲高い音と地面が揺らいで見える独特のエフェクト効果と共に一気に加速していくのであった・・・・
「アドベントライド GO!」次郎丸も猛スピードで加速していく・・・エクスペリエンスの数台後ろにつきマークしていくのだった・・・・
ウクレレは爆走していく車列の中間あたりにポジショニングしていた。このミッションの目的はあくまでも砂嵐発生装置の停止もしくは破壊にあるので、ウクレレはそのチャンスを狙うためにこのポジションを選択していた。半来は最後列で走り、こっそりとコースから逸れたいところなのだが、実はレースコース上の砂嵐は車列に沿って解除を解かれていくのでどん尻を走る車は解放された砂嵐に巻き込まれてバラバラになってしまうのである。かといってレースを知らないウクレレがハヤブサの性能に任せて先頭グループを走るのはリスクが高かった。それもあっての中間位置である・・・しかしこのレースは他車を妨害してもよいデスレースだ。すでに中間グループの中でも烈しい妨害行為が始まっていた。すでに岩石カーはコースアウトして大破、今、ウクレレの横ではピンクの女性ドライバーの車がシマケンの部下によって砲撃をうけ、スピンしていた。その後ろから濃紫のロケットカーがマジックハンドを出してシマケンの部下が乗る車を持ち上げて放り投げた!
ウクレレのバックミラーから一瞬その車体が消え、少しの間があってはるか後方で爆発の煙が見える。「「!これは想像以上に苛烈だな・・・」
ウクレレは攻撃をかわしながらステアリングをきっていく・・・ピットのモフから指示が入った「ウクレレさん、最初のドームシティを過ぎればいよいよ山岳コースに入っていきます すでに3分の一走行した段階でほとんどの車がリタイアしました 今残っているのはシマケン配下のマシンとグレーのマシン、シマケンのエクスペリエンス、ウクレレさんのハヤブサだけです 周りは敵だらけです 注意してください Xポイントは山岳コースを抜けたところにあります」
山岳コースは1000メートル級の山々を尾根伝いに超えていくトリッキーなコースである。その中を妨害攻撃をかわしながら進まなくてはならない。ウクレレの手は汗ばんでいくのだった。
先頭をいくエクスペリエンスのシマケンは後方の部下たちから状況報告を受けていた。「ボス、有力なマシンたちは始末しました ただ初参加の二台がしぶとく生き残ってます」シマケンはナビのモニターに映し出された映像を横目で見た。
「野郎ども あの2台をぶち壊せ!」
最後のドームシティを後方にしてシマケンの部下たちのマシンがウクレレを狙う。「あの青い車をマークしろ!」
そして次郎丸にも敵が迫った。「しつこい奴らめ!」
巧みに攻撃をかわす次郎丸・・・
「吹き飛ばしてやる」
「ファイナルベンド!」その時、次郎丸の車が変形した。
風防が引き込まれていきコックピットをボディが包み込んでいく・・・前輪が割れて脚部になると同時に後輪のフェンダーから指が出現して腕に変わっていく・・・
砲撃はかわされ、その爆炎の中からアドベントライドが変形した姿を現した。これが赤虎のパーツを一部流用したバリアブルバトルマシーン「グレーチェイサーJ」である。グレーチェイサーJはバトルスーツ形態になっても両足の裏に車輪をもっており、ローラースケートのように滑りながら移動が可能である。この走行する・・・という技術は次郎丸たちのブレイブワールドにおいて、アメーバ宇宙よりも進歩しており、また次郎丸の巧な操縦で縦横無尽に動き回るのだ!
一方でウクレレも攻撃を受けていた。
シマケンの部下たちのマシンも変形した。バイク型のマシンは2脚の走行ロボに、4輪マシンはバトルスーツ型に変形した。
バトルスーツに変形したメカが叫ぶ「回り込め!」
ウクレレのハヤブサに迫る二台のマシン
ハヤブサをつかもうと迫ってくる!
「くそっ Xポイントまでもう少しなのに・・・仕方ない変形だっ」
「ウクボットG変形完了!」
「ウクレレ聞こえるか 次郎丸だ」「次郎丸さん!どうしてここに?」
「詳しい話はあとだ ここはおれに任せろ おまえはなにかミッションがあって参加してるんだろ?」
変形したウクボットGを砲撃が襲う「粉々にしてやる!」
シマケンの部下袋小路権三郎が変形したモノカノンでウクレレを砲撃する。
それをかばいながらグレーチェイサーJが砲弾を片手で弾きとばした!はじかれた砲弾は上空にそれて、それをコース上に吹いている砂嵐
がみるみるうちに粉々にしていった。
驚く権三郎・・・・
シマケンは変形したグレーチェイサーJを見て、それがブレイブ宇宙の技術で作られていることを感じとった。
「まさか奴は次郎丸なのか!オレも変形だ」エクスペリエンスが真の姿を見せ始めた。後部のウイングが折りたたまれ、車体のトレッド狭くなり走行しながら起立していった・・・・
エクスペリエンスバトル形態である。
「シマケン 俺だ次郎丸だ 兄さんの仇っ!」
エクスペリエンスに迫るグレーチェイサーJ!
ウクレレはやや速度が落ちた状態で交戦しながらXポイントを目指す。
あともう少しだ、がんばれウクレレ!
出演 シマケンの部下 JIROさん 袋小路権三郎さ
シマケン ウクレレ二役
ウクレレ ウクレレ
声の出演 もふさん でお送りしました