その日、コッテは焦っていた。
大阪出張最終日。
商談が長引いて新幹線を1本遅らせた
あとに立ち寄った店で思わぬ長居を
強いられ、その新幹線の出発時刻に
間に合うかどうかギリギリの状態に
追い込まれていたのだ。
元々スケジュールにも、無理があった。
土地勘のない大阪で、詰め込みに詰め
込んだスケジュールを追い掛けながら、
最後は支店をいくつか回るという予定
を組んでいたのだ。
出足は良かった。
それでもスケジュールどおりに進む
仕事に手応えを感じながら、次々と
こなしていったのだった。
それが狂ったのは、新幹線の予約を
変更してからだった。
そこで心に変なゆとりが出来たのか、
時計を気にせずに行動してしまった
のだ。
最後の立ち寄り先で思わず時間を食い
ハッと我に返って腕時計を見ると、
時計はもうすぐ20時を指す手前だった。
新幹線の出発時刻は20時23分。
えっ?
間に合わねんじゃね?💦
そう直感したコッテは、相手の会話を
遮り、「申し訳ないッ!時間がない!」
とだけ言い残し、足早にその場を去った
のだった。
つづく。