LIXIL INAXからTOTOウォシュレットへ自分で交換

自宅の温水洗浄便座は、LIXIL INAXの「CW-H41」という型番の製品でした。この温水洗浄便座は、2023年11月で、使用開始から、まるっと5年が経過する予定でした。自分で選択したわけではなく、初めから付いていたもので、ハウスメーカーが大量に購入して建売住宅に取り付けているようなものでした。

 

今となっては、廃番の製品で、LIXIL INAXの製品の中では、当時の最もベーシンクな機能しかないシンプルなモデルです。いわゆる「袖付き」のタイプで、操作スイッチは、便座と一体になっているものです。

 

お尻洗浄とビデは、別々のノズルとなっていて、洗浄の強弱、水の温度、便座の温度などが、操作パネルのスイッチで変更可能です。

 

この「CW-H41」のお尻洗浄は、結構ストレートで、勢いも強く、実は、好みではありませんでした。このまま使い続けることも考えましたが、スマートホンの次に毎日お世話になるトイレですので、思い切って交換することにしてみました。

 

  LIXIL INAX CW-H41 BW1

交換前のLIXIL INAXの製品です。操作部分は、至ってシンプル。Simple is the Best.を象徴しています。

この製品、貯湯式で、本体後ろ部分の少し高くなっている場所にタンクがあり、温水を貯めておいて、お尻洗浄時に使うタイプです。コストが安いのか、瞬間式よりも値段が安いという利点がありますが、お湯を使い切ってしまうと、次の人がすぐに使おうとすると、冷たいシャワーになってしまうとか、お湯をキープしておくために、電気を常に少しだけですが使っているという欠点があります。

 

ちなみに、便器側の型番は、BC-181S BW1で、流石に同じメーカーですので、ジャストフィットしています。

  TOTO TCF4714 アプリコット #NW1

交換にあたり、選んだ製品は、TOTOのアプリコット「TCF4714 #NW1」です。

 

こちらの製品は、TOTOさんの最新モデルのようで、量販店モデルではなくて、アプリコットというブランドで発売されているものです。このシリーズの型番は、「TCF47xx」という感じで表記されていて、最も高機能なものから、「44」、「34」、「24」、「14」という順番になっています。

 

従って、「TCF4714」は、シリーズの中で、最もベーシンクなモデルとなっていて、お値段もシリーズの中では最安です。

 

高機能なモデルでは、フタや便座の自動開閉、強力脱臭機能、温風機能、便器の自動洗浄、LEDタイトへの対応などが充実しています。

 

ただ、余分な機能は故障の原因にもなりますし、基本的にはTOTOさんの「やわらか」お尻洗浄が導入の目的でしたので、スタンダードモデルにしました。

 

それでも、

1:独立リモコン(操作は、壁に取り付けるリモコン部分で行います)

2:通常の脱臭機能

3:プレミスト

4:ノズルの洗浄

5:便器内LED照明

6:お尻やわらか洗浄

7:個人設定登録(5件まで)

8:瞬間湯沸かしタイプ

など、なかなかの高機能です。

 

ということで、「CW-H41」から「TCF4714」へ、乗り換えることとなりました。

 

ちなみに、LIXIL INAXの「CW-H41」の色は、「BW1」という色で、「ピュアホワイト」という名称です。当然、便器の色と同じにしなければ、格好が悪いので、TOTOの製品を選択する場合も、この「ピュアホワイト」に相当する色にする必要があります。

 

TOTOでは、「ホワイト」という名称で、「#NW1」が該当の色となっていますので、購入の際は、この色の部分までしっかり確認しておく必要がありますね。

 

  アプリコット到着

到着したアプリコットの中身です。ウォシュレット本体、便器への固定版一式、リモコン、分岐栓、パッキン、取扱説明書が入っています。パッキンは、予備用なのか、2つ入っていました。

 

LIXIL INAXとTOTOでは、分岐栓への接続方法が異なりますので、今まで使っていたものを流用することができません。LIXIL INAXは、温水洗浄便座と分岐の接続部分が、ナットを締めるタイプではなくて、堅く差し込んで、スナップで固定するタイプです。一方のTOTOアプリコットの接続は、本体の給水ホース先端についているナットを締め込むタイプです。

写真:上がTOTO、下がLIXIL INAX

 

  交換作業開始

 

STEP1 止水栓を締める

まず、何と言っても、水を止めなければホースを外すこともできませんので、止水栓を締めるのが第1ステップです。大体、トイレ内の分岐のところに止水栓があると思いますが、ここになければ、自宅の元栓を締める必要があります。

 


この黒いやつを、ねじ山を舐めないように、締め込んでいきます。ちょっと見づらいですが、黒い部分が下がっていて、ねじ山が見えていると思います。もともと設置した人が、思いっきり緩めていたので、結構、何回も回しました。

 

STEP2 電源オフ、タンク内を空にする

電気が流れていると危険ですから、次のステップは、コンセントを抜いて、アース線を外すことです。アース線は、ネジで固定されていますので、作業にあたっては、ドライバーセットが必要となります。また、先ほどの止水栓の作業にもドライバーは必要になりますので、ヘッド部分を交換できて、様々な大きさのねじ山に対応できるものがあった方がいいですね。

 

そして、分岐部分を外した時に、タンクから水が逆流してくると困るので、タンクの中の水は、洗浄レバーを操作して空にしておきます。止水栓がしまっているので、流した後に、水が供給されることはありません。

 

STEP3 分岐の取り外し

次のステップですが、まず、止水栓と分岐の接続部分を、対応する大きさのスパナかモンキーレンチで緩めて行きます。このとき、当然、分岐内部やホース内部に残っている水が出てきますので、床には雑巾を敷き詰めておきます。

少し緩んだら、小さなタッパーを置いておき、出てくる水を受けるようにします。写真は、すでに接続部分を外して、間に入っていたパッキンを取り外したところです。思っていたよりは水は出てきませんでしたが、雑巾と小型タッパーは必要ですね。写真の分岐の右側がタンクからの接続、上側が温水洗浄便座からの接続です。

次に分岐とタンクからのホースの接続部分を外します。この接続部分は、LIXIL INAX製の仕様で、スナップ式になっていましたので、かなり小さめのマイナスドライバーを爪の部分に差し込んで、引っ掛かりを解除して、スナップ部分を抜き出します。写真は、すでにスナップ部分を抜いて、全開したところですね。このまま、スナップを取り外スト、ホーズは簡単に手で抜くことができます。念のため、水が出てきても大丈夫なところで抜きましょう。

あとは、温水洗浄便座からの接続部分の取り外しですが、ここもスナップ式になっていますので、前の工程と同じようにスナップを取り外して、ホースを抜きます。

全て取り外して、更にタンク側からのホースが接続されていた、スナップ固定用のアダプターを取り外したところです、写真右側が、アダプターですが、これは、後の工程で、TOTOの分岐にLIXIL INAXのタンクからのホースを接続する場合に必要となりますので、廃棄せず、流用することになります。

 

ここ、取り外してみると、金属製の網のフィルターが入っていました。結構汚れていましたので、洗浄して、TOTOの分岐に取り付け準備しておきました。

写真は、TOTOの製品に同梱されていた、分岐とパッキンです。この順番でパッキン、フィルターを設置して、組み上げてゆくことになります。

 

STEP3.5 便座内のお湯を抜いとく?

この温水洗浄便座は、貯湯タイプなので、内部にお湯を貯めておくタンクがあります。便座を取り外して、派手に動かすと、タンク内のお湯が逆流してホースから出てくるかもしれまん。

 

そこで、貯まったお湯を抜くための栓が便座に向かって右側の後方にあります。この排水弁をマイナスドライバーで90度回し、ちょっと力を入れて引き抜くと、栓が外れてお湯が出てきます。まぁまぁのお湯の量なので、それなりのボールで受けないと、あふれてしまいます。

 

ただ、ここでお湯を抜かなくても、ホースの扱いをきちんとしていれば、お湯が漏れてくることはありませんでした。(でも、ちょっとは出てきましたけど)

 

STEP4 新しい分岐の設置

TOTOの製品に同梱されていた分岐に、LIXIL INAXのタンク接続用のアダプターを取り付けて、止水栓側にパッキンを入れたら、分岐を止水栓へ接続します。固定用のナットを締め込む時に、分岐が回転してしまいますので、分岐を固定するために、プライヤーで分岐を挟んでおいて、ナットを締めると良いかもしれません。LIXIL INAXの分岐は、温水洗浄便座側のホースへの接続部分が、奥へ倒れている感じでしたが、今回は垂直に上を向けて取り付けてみました。

タンク側のホースの接続です。元々接続されていた部分ですので、外した工程の逆を行うだけです。ホースを接続して、スナップで固定します。

STEP5 便座固定板の取り外しと再設置

便座を取り外した時点で作業しておいても良いので、ステップ的には、ここでなくても問題ないと思います。LIXIL INAXのCW-H41は、便座横のスイッチを押し込みながら手前に引くと、便座が簡単に取り外せて、掃除がしやすいモデルでした。

 

そのため、便器側には、便座を固定するための板が取り付けられています。この板は、長いボルトで固定されていますので、ここをドライバーで根気よく取り外してゆくことになります。

ボルトを緩めて、便器の裏側から見た写真です。ボルトを締めると、ゴムの部分が引っかかって固定される仕組みですね。

全て取り外すと、便器に穴が2箇所。ここに、TOTOの製品に同梱されていた、同様の固定板を取り付けて行きます。

こちらが、TOTOの固定板です。LIXIL INAXと同じように、ボルトを締めるとゴムの部分が引き寄せられて、固定する仕組みです。

TOTO製の固定板を取り付けた後です。取り付け対象となったLIXIL INAXの便器ですが、BC-181Sという型番で、大きさは「標準」タイプでした。

 

最近のイカしたトイレは、エロンゲートサイズといって、大型が多いようですが、我が家の便器は「標準」でした。

 

最近の温水洗浄便座は、標準にもエロンゲートにも対応しているようで、この固定板の取り付けの際に、その調節を行うようです。

 

TOTOの場合、標準サイズに適合させるには、上の写真の通り、固定部分が最も手前に来るようにして固定します。これ、とても重要なので、作業の前に再確認ですね。

STEP6 ウォシュレット側ホースの接続

ウォシュレット側の給水ホースは、本体に接続された状態で箱に入っています。ホースの先端には、保護用のキャップが付けられていますので、写真のキャップを取り外して、分岐へ接続します。

分岐に接続して、ナットを締め込みます。

STEP7 止水栓の開放

全ての接続部分が固定されていることを再確認したら、止水栓を開きます。タンクへの給水が始まります。分岐の各接続部分を乾いたタオルでよく拭いた後に、指で触って、水のにじみが無いか確認します。これ、結構重要なので、しつこいくらい確認しました。

STEP8 電源オン

アースを接続し、コンセントを差し込むと、製品が起動します。起動が終わったら、お尻洗浄のテストですね。

 

  TCF4714設置完了

設置が完了しました。リモコンは、壁に設置してあります。操作パネルが便座にないので、とてもスッキリしました。

写真の丸いシールは、着座センサーの位置です。使用にあたっては、剥がして使います。この位置に肌が触れるように着座すると、お尻洗浄などができます。

 

  便器との一体感が無い

上の写真の通り、LIXIL INAXのBC-181Sという便器と、TOTOのTCF4714では、形状に差があり、一体感がありません。TOTOさん、尖ってますね。

 

LIXIL INAXさんの製品にお尻が慣れていたせいか、TOTOさんのアプリコットに着座すると、何だか、狭くなった感じがします。慣れの問題とは思いますが、もう少し広めのデザインにしていただけると、トイレ時間が幸せになります。

 

 

とりあえず、交換作業は無事終わりました。使ってみた感想は、また報告させていただきます。