漢字の深い深い歴史 | 書道家 右近桜月 official blog 『至誠』

書道家 右近桜月 official blog 『至誠』

福井県出身
若手書道家
右近桜月〔うこん おうげつ〕と申します

4歳から書の道を歩み
22歳で師範より上の最高段位
同人を獲得

『至誠』極めて誠実なこと・真心

〜至誠にして動かざる者は
未だこれ有らざる成り〜吉田松陰先生より


今晩は
右近桜月です❀.(*´◡`*)❀.

最近 漢字の歴史について
改めて深く勉強してみました


この字は全て
書道の

上のように漢字の各書体を並べてみると
ずいぶん違っていますが
実際にはある時、
急に新しい書体が
生まれたわけではありません

共通の符号としての用を果たしながら
簡化と美化が少しずつ
進められたのです


そして一定段階に達すると
文化の担い手として
磨きがかけられ
その時代を代表する正式書体が
誕生します


その頃にはすでに
速写用の実用略式体もできています

さらに時代が進むと
略式体が正式書体になり
その下にまた、略式体が生まれます


一番右上の篆書(てんしょ)は
漢字最古の書体です
正式書体である小篆が生まれるまで
1000年以上の歴史があります


左の隷書(れいしょ)は
漢時代に入って
正式書体として磨きがかけられ
やがて東普時代になって
正式書体の楷書が形を整えます

そして略式体として行書が生まれます

行書は楷書の 明確さ と
草書の簡便さを
取り入れた書体です


正式と略式体に分けて考えると
行書と草書は共に略式体で
書体としては裏方であるわけです


しかし書が芸術作品として鑑賞の対象として
扱われるようになり
書美表現の素材として
表舞台に登場したのです


なんだか書を嗜んで
いらっしゃらない方にとっては
 きっと面白くない
小難しい話になってしまったと思うのですが

漢字が大好きな私は深い深い歴史を知れて
嬉しくも
やや呆然とし
まだまだ勉強することは
山ほどあるなぁと思ったのでしたラブ


次は私が考える
書法と人間性について
綴りたいと存じます



今日も一日お疲れ様でした