皆様、お疲れ様です。


昨日「この声をきみに~もう一つの物語~」の俳優座劇場での、通し稽古をしました。



本来ならば東京公演の初日を迎えるはずだったところです。

スタッフさんの話では実際にチケットを持って会場に来られた方もいらしたようで、そんな話を聞くと、やっぱり、少なくとも今の思いをここに書きたいと思いました。

 


先日、僕はラジオで『演劇』とは時代に寄り添ってできるものだと思っている、ということを言いました。突き放した言葉に聞こえるかもしれませんが、例えば曽祖父の六代目菊五郎は戦争や関東大震災、その他色々な情勢の中で歌舞伎の公演をしていました。

歌舞伎自体もその当時の政府の意向や、世の中の情勢の中で、色々形を変えながら、進化しながら、現代に残っています。

 


この言葉を自分に言い聞かせながら。



時代の流れや情勢によっては簡単に公演ができなくなる。

何を恨むものでもなく、普通にお芝居ができていたことがまず奇跡であり、目の前に可能性があるのであれば、できることに感謝を感じ、作品を作っていく。

 


主催者の、スタッフの、キャストの、関係者の、公演を待ってくれているお客様の、

その全てのために、できることを最大限に頑張る。

 


そのことを純粋に目指してきました。

 


これは一人でできることではなく、みんなの思いが合致して初めてできることですし、お金だって事前に全てを中止するよりずっとかかります、、、。



劇場での通し稽古のあとも、関係者の皆様が、明日以降の公演がどうなるかわからないというのはお首にも出さず、必死でアドバイスして下さいました。



演出の岸本さんも演出助手の方も普通に、いつも通りに、演出の言葉をなげかけてくれます。



キャスト達は熱心にそれを聞き、公演に備えます。



改めて

昨日を終えて、なんて素晴らしい人達に囲まれているんだろうと、実感しています。



本当に感謝しかありません。


 

まだ20日からの公演の予定はありますが、そこで観られない方もいらっしゃるという事はわかっております。

 


なのでこれが代わりになるかどうかは分かりませんが、、、

昨日はDVD用の映像の収録も同時にいたしました!

 


演劇はお客さんの反応というピースが加わって、初めて完成するものではあります。

なので言ってしまえば未完成なものではあるけど、これもある意味、時代に寄り添った『演劇作品』であると思います!

 


少しでも多くの方に、この作品に触れて頂ける機会をもらえた事、改めて感謝しております。

 


長々とDVDの宣伝になってしまいました笑

 


DVDの詳細は追って、「この声をきみに~もう一つの物語~」公式HPにて発表されるそうです!

https://www.konokoe-stage.com

 

 

とりあえず20日に向けて、引き続き鍛錬を重ねます。

もちろん歌舞伎道の鍛錬も日々同時に!

 


この作品が、これからの演劇が、あなたに届く事を信じて。