十一月の歌舞伎座が終わりました。
一個一個沢山の思いがあります。
上演順にまず、
『お江戸みやげ』
歌舞伎の歴史で言えばまだまだフレッシュな演目。勤めさせていただいたお紺が初役というのもありますが、新しい分、千穐楽まで挑戦させて頂けることがあって、楽しかった!
何より、梅枝兄と男女でがっちりお芝居させていただけて、嬉しい経験。梅枝兄は十二月月に『阿古屋』!ああ、待ち遠しい、楽しみ!!絶対観に行きます!!
そして
この演目とても、なんていうか歌舞伎を観にきてくださるお客様に刺さる演目ですよね、、、。お辻さんまでではないにせよ、こうやって沢山のお金を使って頂き、僕はお芝居させてもらってる事を改めて有難く感じます。
お酌や寝所を共にすることは出来ませんが笑
でもね、やっぱりいっぱい観にきて欲しいです!!ご無理ない範囲で、今後も沢山観に来てください!!
次に
『十六夜清心』
まずはやらせていただいてみて分かった事がありすぎて。
単純に襲名して、1日だけ舞台に出るくらいでは全くわからない事、、、。つまり、プロとして25日間、唄を唄う、語り続けることがこういうことなのかと。
具体的に言うと、まずは喉!この喉の調子っていうのは本当に分からないもので、毎日本当に変わる。役者で感じてきたものとは全く違う、喉の筋肉の繊細な変化。何がベストでどんな生活が良いかとか、結局分からないまま最後まで行きましたが、プロはその変化に合わせて、必ずあるクオリティにもっていく。まさにテクニック。テクニックのなさを、、、というか、そのテクニック自体を日々発見しながらやっていく感じでした。
そして菊五郎のおじさんと、清元として共演させていただいたことは何より有難かったです。菊五郎のおじさんと時蔵のおじさんのお芝居に、語りでぶつかっていく日々を過ごす事が出来た!
それを思うだけで今は幸せです。
いつか菊五郎のおじさんに、俺の芝居でお前に唄って貰いたい。と仰っていただきたい!それを目指すためにも精進!!
あと、清元の楽屋でひと月過ごすというのも今月が初めての経験でした。父や兄をはじめ、清元の諸先輩方が日々どのように過ごされ、何を感じ、何をなさっているのか、初めてきちんと認識した気がします。
ずっと近くにいたのに、知らなかった面が沢山!こんな自分を暖かく迎え入れてくださった先輩達に感謝!いつか沢山のものをお返しできるよう、沢山吸収したいと思います!
夜の部は『隅田川続悌』
前のブログでも書いた歌舞伎座での猿之助のお兄さんとの共演は言わずもがな、おくみを勤め、『双面』で一緒に踊らせていただいている瞬間、ああ幸せだな。そしてこの人に負けたくないな、いつか勝てるようになりたいなって、、、
役者としての思いがメラメラ湧き上がって、、、。
終演後に、ああ、あと何回しかないなって。
共演って、その方が見てる世界を少し知ることが出来る機会なんですよね。
猿之助のお兄さんをはじめ共演した皆さんの世界を、今回は色々な角度から見ることが出来て。今いる自分のポジションとこれから自分がこうなって行きたい、こういう風景が見たいって、沢山の感情や思いを抱いてます。触発ってやつですね。
終わっちゃった、、、。
と感傷に浸る間も無く!
現在ストゥーパの稽古中!!
残席あります!
ってサイトに書いてあります!
残席?なにー!?
皆さん!来てください!
『ストゥーパ~新卒塔婆小町~』
12月1日土曜日!14時開演!ソニックシティ大ホール!
西本さんの格好良さ!やばい!どこまでこの方は同時に物事を考えてるんだろう??
佐久間さんのお綺麗さや、艶やかさ!
村井さんのユーモアや、歴戦の重み!
多くの経験を頂いてます!
オーケストラいい!素晴らしい!
邦楽洋楽問わず、生音の力!!
日々精進!
引き続きよろしくお願い申し上げます!