みなさんこんばんは。“レッズサポ”マサユキです。


いやぁ、すごかったですねぇ。

今年の決勝。

近年稀に見る好試合、そして、いろんな局面を一試合で余すところ無く見せてくれました。

リヴァプールの優勝が決まったときに、リヴァプールサポが掲げた垂れ幕

「This is football.」

まさに、あの試合こそフットボールでした。

ジェラードがビッグイヤーを掲げた瞬間、思わず泣いてしまいました。


試合を振り返ってみます。

まずは前半、キックオフの笛が鳴り、さて今年の決勝はどんなんかんな~っと姿勢を正していた矢先、トラオレがファウル。

ピルロのフリーキックはペナルティーエリアの混戦にクロスを挙げると思いきや、3列目くらいにいたマルディーニへ。

リヴァプールディフェンスは完全に意表をつかれどフリーのマルディーニの見事なボレーを浴び、なんと開始50秒での先制ゴール!

チャンピオンズリーグ決勝における史上最速ゴール。

しかも決めたのがマルディーニ。

何ともドラマティックな幕開け。

ちなみにマルディーニが公式戦でゴールを決めたのは2年半ぶりだそう。

いきなりの被弾で、完全に出鼻を挫かれたリヴァプール陣営、及びサポーター、及び俺。

開始1分も立たずに先制できたミランは動きがどんどん良くなり、半ばパニック状態のリヴァプールを攻め立てます。

何にもできないリヴァプール。

オフサイドもとれず、クレスポとシェフチェンコにロングパスがどんどん通る。

2点目は時間の問題かと思われた。

前半39分についに2点目が入る。

ミランの何度目かのカウンターが綺麗に決まった。

シェフチェンコのラストパスは絶妙。

そして5分後にとどめとも思われたクレスポのループシュート。

前半終了。


リヴァプールは何にもさせてもらえなかった。

あと2点は取られていてもおかしくなかった。

ジェラードとルイス・ガルシアの存在感は薄く、ミランにスペースを与えまくっていた。

リヴァプールを応援しようとイスタンブールにまで来ていた観客は意気消沈し、もう泣いているサポーターもいた。

何がこうも明暗を分けたのか?

リヴァプールは守備が堅いことで有名で、この決勝も0-0の予想が濃厚であり、

「最初からPK戦でいいのでは?」

などと皮肉ったコメントまで出ていた。

しかしふたを開けてみれば、前半で3-0。

45分でリヴァプールは殺された。

やはり経験の差か・・・・。

ミランは最近の国内リーグで勝てない試合が続き、いやなムードを引きずってトルコにやってきたはずだったのだが、前半を見ると、この試合のために温存してきたのだといわんばかりの絶好調ぶり。

リヴァプールも決して舞い上がっていたわけではないと思うのだが、マルディーニの先制パンチにやられた。

完全にパニックに陥ってしまった。

早い失点はショックが大きいが、逆に考えれば、取り返すだけの時間がまだたくさん残されているのだから、むしろ、「早くてよかった」と考えることができるのだが、それだけの心の余裕を11人全員が持つだけの経験値はなかったのかもしれない。

ハーフタイム中の控え室ではおそらく、名将ベニテス監督が詳細な指示を飛ばしているだろう。

しかし、さしものベニテスでもこの戦況を覆すのは無理だろう。

もう今年のチャンピオンは決定した。

つまらん。

後半、ミランは守備を意識するだろう。

攻める必要はもう無いのだから。

そして、前掛かりに攻めるリヴァプールをあざ笑うかのようにカカ・クレスポ・シェフチェンコがカウンターで4点目。

クレスポハットトリーーーーック!! はい、しゅ~~~~~~~~~~~~~~~~~りょ~~~~~~~~~~!!パッパラー、パラパパ~ラ~、パーパーパーラ~(ナイナイのANN風) というシナリオが容易に想像できた。

もう寝ようかな。

もうクレスポの笑顔を見るのはごめんだ。

何が悲しくて、朝5時にクレスポの笑顔をみにゃならんのだ。

うすら気持ち悪い。

本末転倒やがな。

わしゃ就活中やねん。

これ寝るな。

満を持して寝るな。

と布団に入りかけた僕。

しかし、なんか悔しい。

あと10分だけ見よう。

せっかくだし。

ここで寝なかったのは、僕の今年最大のファインプレーでした。

一生後悔するところでした。


両選手達がピッチに出てきます。

ここでベニテスの奇策が。

フィナンに代えてハマンを投入。

ハマンが中盤の底に入り、なんとジェラードが右サイドバックに!

この非凡な采配が功を奏す。

ジェラード1人で、カカ、そして後に入るセルジーニョを完璧に押さえていた。

後半が始まり、それほど攻める必要のないミランは無理に攻めようとせず、落ち着いた立ち上がり。

後半10分、レッズのキャプテンが反撃の狼煙を上げる。

リーセのクロスにドンぴしゃのヘディングシュート。

ジェラードの意地が炸裂。

これで3-1。

これで、もし2-1になっていたら、「あと1点で追いつく!」とリヴァプールが奮起して、面白いことになっただろうが、まだ2点ある。 「あ。一矢報いたな。これで負けても3-1なら格好が付くだろ。」

と僕はまだミランの勝利を疑っていなかった。

ただ、敗色濃厚の試合でも孤軍奮闘し、攻守に顔を出し、得点を決めたジェラードには敬意を表していた。

やっぱジェラードはやるなぁ。

僕的に、この試合のハイライトというか分岐点となったのはこの2分後のスミチェルの奇跡。

完全に引いたミランを攻めあぐね、パスを回すしかできない状況で、スミチェルがボールを持つと、意表をついたロングシュート。

一見苦し紛れのプレーかと思いきや、ボールはものすごい低い弾道とスピードでゴール隅へ。

ジーダがはじくも、ボールの勢いは止まらずサイドネットに吸い込まれた。


近隣住民の方。すいません。

朝5時半ごろ大声で「ぶおおお!!」とか叫んだの僕です・・・。


これはすごかった。

鳥肌が立ちました。

後半12分で2点ゲット。

1点差!

やばい。これわかんないかも・・・・。

ピッチを異様な空気が支配し始める。

前半とはうってかわって大騒ぎするリヴァプールサポーター達。

今度はミラニスタ達の額に皺が寄る版だ。

生まれ変わったように動きが良くなるリヴァプール。

ミランはこの変わり様にあたふたしているようだった。

3点目もすぐやってきた。

バロシュがスルーパスを受けると思いきやヒールで流し、フリーのジェラードが走り込む。

たまらず引っ張るガットゥーゾ。

ペナルティーエリアに倒れ込むジェラード。

PK!!


近隣住民の方。たびたびすいません。

朝5時半ごろ大声で「ぶおおお!!」とか叫んだの僕です・・・。


奇跡が起こるかもしれない。

とりあえずこの時点で過去最高の決勝戦になること間違いない。

キッカーは何故かシャビ・アロンソ。

なんでジェラードじゃねぇの??

しかもキーパーは2年前の決勝でPK止めまくったジーダですよ??

そしてやっぱり止められた・・・orz

と思いきや、こぼれたボールはまだ出ていない。

すかさずシャビが再びシュート!!

ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーール!!!!!!!!!!!


近隣住民の方。毎度すいません。

朝5時半ごろ大声で「っばいっっっだ!!!」とか叫んだの僕です・・・。


なんと6分間で3点差を追いつきました。

これはもう奇跡としか言いようがない。

絶対誰も予想できなかったはずです。

そして、このあとはお互い一進一退の攻防。

まさに消耗戦。

ミランの方がチャンスが多かったと思うが、ジェラード、キャラガー、デュデクの神懸かり的守備で何とかしのぐ。

特にキャラガーはメッチャ頑張ってた。

シェフチェンコに仕事をさせなかった。

カカ、セルジーニョからノーファウルでボールを奪うジェラードも見事。

死力を尽くす両チームは既にヘトヘトで、時間だけが過ぎていく展開が続く。

そして同点のまま90分終了。

延長戦に突入するが、交代枠を使い切ったリヴァプールに対してミランは1人残っていた。

そして、スミチェルは足がつってしまい、事実上いないも同然。

ミラン有利かと思われた。

しかし、PK戦の気配が漂い始めていたのも事実。

延長戦はやはりミランペースで進み、リヴァプールが必死に守るという展開。

キャラガーとデュデクが奮闘し、失点を許さない。

延長後半6分にルイ・コスタが投入されたが、得点に結びつくことはなく、予想通りPK戦となった。

奇しくも、戦前に揶揄された通りの展開。

ここからあとはもう祈るしかない。

しかしミランはセルジーニョとピルロが続けて失敗。

リヴァプールは3人目のリーセが止められた。

カカとトマソンが決め、シェフチェンコが五人目。

シェフチェンコははずさないだろうと思ったが、正直に真ん中にけったボールは左に飛んだデュデクの手によって掻き出され、21年ぶりにビッグイヤーがリヴァプールへ帰ってきた。

まさに奇跡。

リヴァプールのメンバーは狂ったように喜び、ミランは悪夢を見ているような凹みっぷり。

表彰式でビッグイヤーを掲げるジェラードの姿はかっこよかったなぁ。


久しぶりにこんな感動する試合を見た。

「This is football.」やな。