「自分の為になる飲み会以外はあんまり行きたくないってゆうか、人脈を広げるためだったり、色んな人の話を聞くための、ためになるやつは別だけど、仕事の人と飲むやつとか、そういうのはなるべく行きたくないんだ。酒、弱いし。」
私はそれを聞いたとき、「ためになる飲み会?って?」としっくりこなかったんだけど、
今日風呂のなかではっきり思った。
それ、目的が逆だ。
飲み会は別に人脈を広げたり、色んな人と話すために開催されるわけではなく、
ときにはそういう目的で開催される場合もあることは知ってるけど、その場合は「飲み会」ではなく「仕事」の一部だ。
人と人が酒を飲みかわすときは、それはただ楽しいから、ただ楽しみたいから、ただ人と話しながら酒を飲むのが好きだから、人々はジョッキを片手にもって乾杯し、アホな下ネタでも話しながら、爆笑し、しょーもない話題で盛り上がって笑顔で帰る。
その結果、もちろん人脈が広がることもあるだろうし、とても為になる話を聞けるときもあるだろうし、また会いたいと思える人に出会えるかもしれない。
すくなくとも私にとって、「誰かと距離を近づけるため」という「目的」は、「人脈を広げる」とか「ためになる話をきく」という一方的なものではない。
自己主張が強く、不細工な彼と、今日は3回目のデートだった。
先日の「明るい茶髪、苦手」という一件以来、私のテンションはパラセーリングくらいの高さから、ジャガイモが育つ低さほどまで落ちていて、
彼から「明日の夕方会えるかも」とかいう意味不明に上目線のデートの誘いにも、正直「はぁ(ため息)」という感じだった。
遊びに行って近況を聞いてくれたあこちゃんとキー様は、
「ダメだそいつ、デートなんてドタキャンしちゃえ」「デートやめてうちで恵方巻き食べよう」などと優しい言葉をかけてくれたけど、
だけどキー様とあゆ(子)が寝静まった深夜、Topsのチョコレートケーキを食べながらあっこちゃんと、
人にはどうがんばっても、好きなところと嫌なところがあって、人の愛しい一面は、残念にも効果は短く、あんまりフォーカスされ(続け)ないけど、
ダメな部分は必要以上に視線があつまり、感情がゆさぶられ、何が本当に正しく清いことなのか、全然分からなくなってしまうよねという話をした。
どんな男もしょーもないし、だけどきっと、すっごく素敵なところとかがゼッタイあって、
ゆうこちゃんが初めにいいって思ったところが今は消えちゃってるけど、
だけどそれって、女性経験が乏しいゆえに出てしまってる弱点で、もしかすると裏をかえせば、すっごく男らしくて、引っ張ってくれて、愚直で真摯な人かもしれないよ、なんて話になり、
「そうだよね、せっかく真剣に彼氏が欲しいって思ってデートしてるし、あたしもうちょっと会ってみる、もったいないもんね」などとやる気を取り戻して、
本日はまた、自由が丘で落ち合った。
自己主張が強くて不細工な彼は、本日も相変わらず自己主張が強く、
私は前回の茶髪の一件で「この人は自分の目線を遠してしか私のことを判断しておらず、私自身のことは何も評価していない。自分のボーダーを超えるか、超えないか、それだけだ」という一つの仮説を抱いていたのですが、
残念にも、残念にも、その通りだった。
服装における女らしさを取り戻そうキャンペーン中の私は、夫婦のおうちからそのまま向かった私だったけど、ミニ丈のワンピを着用しており、フラットシューズに、グレーのカウチンセーターを着ていて、
彼はデート中、何度も私の外見について、「髪の毛、そんな感じ(ブローしてただけ)だっけ?いいじゃん、前より」「そのコート、前よりいいじゃん」「今日はワンピなんだね、いいね(前より)」と評価した。
食事中も、お茶中も、四六時中、彼は私のことを「この人は自分の基準でアリかナシ」で判断し、私自身のことを何も意識せず、ただ私の何かを、自分を基準とした何かと合うかどうかのみを評価しているのがバシバシ伝わってきて、とてもむなしい気分だった。
「女の人のパンツスーツってゆうか、長いパンツ着てるの好きじゃないよ、なんかできる女ってゆうか、そういうの苦手、短いやつならまだいいけど、かわいげがないじゃん」
「あのくらいの髪の明るさだったら無理だなぁ」
「人を観察したりするの、あんまり好きじゃない」
「食べ物を残したりする人、好きじゃないな」
「茶髪、好きじゃない」
「正統派な清楚で美人って最高だよね、あれですよ、あれ(芸能人を指して)」
「文系女子ってゆうの?あぁゆうのがいいよ、俺理系だからさ、理論的に返されたりするのうんざりするんだよね」
彼はそんなことを評価しながら、牛角食べ放題の焼き肉中に、10分間注文した肉がこなかったとこについて、10分間の間に10回以上、
「肉来ないよ、ありえなくない?だってこれ、食べ放題だよ、普通ないよね、腹一杯になっちゃうじゃん」などと同じことを繰り返して言った。
店員をよび「すみません、けっこう前に注文したもの、まだ全然来てないんですけど」と催促し、10分間食べ放題を延長させた上、店員はデザートのアイスを1個多くおまけしてくれ、
それを食べながら「ほらね、やっぱりあぁゆう場所で、怒ったりするやついるじゃん、あぁゆうの見るとグーで殴りたくなっちゃうんだよね、だけどあぁやって温厚に言えばさ、こうやってサービスしてもらったりするんだよ」と平然な様子で言った。
私の気分は終止さめていて、この人はもはや私の中で価値のない、自己主張の強い人間関係において未熟なデブでハゲ(予想)で不細工になったわけだけど、
性欲処理の手段としては活用できるだろうか、果たしてこの男と性交することは生理的に可能か、何かえるものがあるだろうかと考え、歩いてる途中に自ら距離を寄せてみたけど、性欲はわかなかった。
私は思った。
この人、目的が逆じゃん。
「結婚」が目的で、きっと「その条件」に当てはまる人を探してるだけだ。
だけど私は、「結婚」というのは通過地点で、ただこの先、何かを分かち合ったり、人生をともに生きたり、会話をかわし、同じテーブルで食事をして、同じ布団で眠り、笑ったり怒ったりする人と「結婚したい」だけなんだけど、
交わる点はきっと私たちが出会う前に過ぎ去っているような気がする。開いた差は、この先どこまでいっても、交わらない。
例えばの話、女性経験が乏しい彼が、仮に私のことを「その条件」に当てはまるから「ビビッときてない」けどしぶしぶつきあい、
キスをして、性交をして、何かを乗り越えたり飛び越えたりして歩めば、「あの時思ったことはなんだったんだろう」と、自分の思ってたことを振り返る日がくるかもしれない。
私はそんな、自分のことを「条件に合うかどうか」のみで判断されてることを理解し、「好きだからそれでもしかたないか、つきあっていったらいずれ分かるでしょ」ぐらいの寛容な心で迎え入れ、つきあい、さとし、ともに寄り添う姿勢を見せたなら、
彼は「この人、ほんとに俺のことを大事にしてくれるな、よし、俺も誠意をつくそう」となるかもしれない。
私にその気力も愛も、そして彼にそのような魅力もないし、もう無理だ。
あぁ、ゼッタイ無理、この人とはもう、恋愛に発展することないや、とさめた気持ちで思った、最悪なデートだった。
彼の思考は統一されている。
「ためになる飲み会や人脈を広げる飲み会には参加したい」
「俺の好みにあう女の子と出会って結婚したい」
一方通行な完全な自己主張には、相手から自分がどう思われているかの判断が抜けている。
「ためになる飲み会や人脈を広げる飲み会に参加したい」と言いながら、酒も飲まずにウーロン茶ばっかり飲んでる、自己中心的な彼と飲み会に参加している相手は、果たして彼をその場に呼びたいと思っているのか、
俺の好みに合う女の子いないかなぁ、と言いながら、不細工で、失礼で、太っていて、センスもなく、会話もつまらない男と、結婚したいと思う女子は果たしているのか、
私はそう思ったけど、もちろんそんなこと、彼には言わない。
今回もダメだったけど、果たして私には忍耐が足りないのか。
彼のことを「きも、最低」と思うさめた心で思う私は、やはり男に対して幻想的で、減点式で、理想をおしつけている、ある種の「バカな女」なんだろうか。
人と人はこんなにもしょーもない「げっ、最悪」なことがあったとしても、めげずに恋愛のルーレットをまわし、自分の駒を前に進めてるんだろうか。
そこで彼のことを許せない、愛せない、好きになれない私は、やっぱり結局、恋愛に対して、理想が高すぎるんだろうか。
というようなことを思った自由が丘からの帰り道。
真顔になっちゃうくらい嫌だったけど、だけどふたつ、彼とであっていいこともあった。
恋愛の楽しさみたいなのを再確認して、女でいる自分、男目線でいる私のことを大事にしようと思ったし、
人を何かで判断するのは今後もやめよう、とても不愉快だし、というけっこう大切なことを再確認できたので、
結果的にプラスに働いたし、よかった。
うまくいきそうだと思ったのに、なかなかうまくいかなったけど、めげずに次もがんばるぞ。
おやすみなさい。