雨の日、あのひとの夢 | Fuck and Shit

Fuck and Shit

朝起きて、顔をあらって、ご飯を食べて、仕事して、お風呂につかって、次の日のためにベッドで眠る。

そんな日常が、うれしかったり、さみしかったり、悲しかったり、退屈だったり、愛おしかったり。

ザーザーと振る雨の音を聞きながら、天空の城ラピュタを見ていた午後1時を少し過ぎた頃。


座椅子の上でうとうと昼寝をしていたら、久しぶりに、何ヶ月も連絡をとっていないのに忘れられない男の夢を見た。


「久しぶり!」なんて夢の中で会って、普通にデートしている幸せな夢だった。



目が覚めたら、いつのまにかラピュタのエンディングテーマがかかっていて、時間は4時少し前だった。



先輩とのゴハンの待ち合わせは、代官山に6時だったから、少し急いで準備をした。



シャワーを浴びても、化粧をしていても、まだ体半分、夢の中においてきたような感覚だった。



ひさしぶり と言った横顔


笑い方


手つき



ずっと見ていないのに、まだ、夢の中ではあんなに鮮明に出てくるんだ。




最近友人たちに彼の話をすると、「え、あんた、まだ好きなの?」と思いっきりびっくりされる。


まだ、そんなこと言ってるの 全身でそう伝えてくる友人たち。



自分でもびっくりする。え、あんた、まだ好きなの?



好きだという感情は、いったい全体、どんなものだったっけ? 


はたしてあたしは、まだ、彼のことがすきなんだっけ?



けれど、ザーザーと降り続く雨のことや、ぽっこりと晴れた空のことや、泣きそうになるくらいキレイな夕日を見たり、おいしいごはんを食べて思い出すのは彼のことだし、これが好きだという感情でないのであれば、ますます好きだという感情なんか分からない。



いったいどうすればいいんだ 


そんな感じで、何ヶ月も前から、毎日毎日たいして変わらない生活を送りながら、自分の感情をもて余している。




ベッドに入るとき、あぁ もしとなりに彼がいたとすれば と考えてみる。


ケメックスのコーヒーメーカーも、ルブタンのハイヒールも、ケイトスペードのクラッチバックも、エミリオプッチの長サイフも、全部いらないのに なんて、明日世界が終わりを迎えるのだとしたら、みたいなことを。





今日は代官山の雑貨屋を散策したあと、恵比寿まで歩いて、亀戸ホルモンで、もりもりごはんを食べた。


先輩と歩く恵比寿は、デートで来る恵比寿とも、ひとりぽつんと来る恵比寿とも、少し違って、いろんなおいしいものや、かわいいものが溢れている町だった。


話すことは尽きなくて、ホルモンの後は、中目黒まで歩いてケーキを食に行って、笑ったり、励まされたり、からかわれたり、褒められたり、そんな感じで、楽しく横浜まで帰ってきた。




北海道の友達に久しぶりに電話して、ずっと連絡をとってなかったけど、久しぶりに彼にメールをしてしまった。次に送るメールはいつのタイミングにすればいいか、またはどんな内容にしたらいいのか、と聞いてみた。



少しでも彼とうまくいきたいって思ってメールするなら、しないほうがいい。そんな内容もタイミングも、存在しないから。


けれど、自分の気持ちに、どこまで正直に進んで、あきらめるためにメールをするのであれば、今電話を切ったあとでも、明日でもすればいい。


あたりまえみたいに返ってきた返事はこうだった。





あたしの毎日はそうやって、代わり映えのない日々をどんどん進んでいく。



好きな気持ちをもてあまし続けて、彼を好きになって3度目の夏が来る。



限界なんてものが存在するのであれば、そんなものとっくの間に過ぎていて、どうしようもないんだけど、それでも、あたしは彼のことが好きだから、メールをしてみようかな、と思う6月。



紫陽花の花言葉は移り気で高慢と書いたけど、少しその潔さを分けて欲しい。




いつだって選択肢はあふれていて、それらを選んで今の結果とあたしがいる。


つらいのも、幸せなのも、悲しいのも、虚しいのも、恋しいのも、好きなのも、彼が昔言ってたように、自分がそういうふうにしてきた結果なんだ。