ねぇ結婚したい?はい、したいです。という具合に即答である。
しかしながら、そんな質問をデートで20台半ばを過ぎ去った女性に対してするのは、男性としてはかなりのリスクを負っているし、しかも、なんと言っても、野暮である。
だから聞かれたことはない。
ちなみに今、チャゲアスのくそったれな名曲「SAY YES」を聞いている。あんまり関係ないけど、少し関係ある気がする。
そんなことは置いといて、今日、最近結婚をした職場の男性と、仕事を終えてから、ダラダラと話をしていた。
最近までは、よくくっだらない話を長々してたんだけど、結婚してから彼はそそくさと家に帰るようになったので、ここ1ヶ月くらいは、疎遠だった。
どすんとあたしの横の机に座った彼に、「ねぇ 結婚どぉ?」と挨拶もなく、あたしは突然聞く。
持ち前のきっとした目線で、あたしのことを2秒くらいじっと見て、「いいよ。結婚。」と彼は言った。
そりゃそーだろ 新婚さんよ と思ったけど、あまりにもキッパリ言い切ったので、思わず「ねぇ 幸せ?」と聞いていた。
「最近、人から、よくその質問をされるんだけど、なんて言ったらいいのか…。すごく心強い感じかな。」
「そうか。幸せそうだもんね。ひやかしとかではなく、すごく。ほんとに。」
「そうかな?」
「うん。そうだよ。」
「…今年もらった年賀状に、あるおじさんからなんだけど、『我が世の春を謳歌してることでしょう』って書いてあったんだけど、なるほどなって感じ。そういう感じだよ。きっと、今の俺。」
(なんか昔肉体関係があって、いまはいいオトモダチをにおわせる文章だけど、まったくそんなことはないのです。え?思い込み?そうですか。)
あたしは北海道出身だけど、寒いのがものすごく苦手で、嫌いなので、年中春に恋してて、夏のことを愛している。
年がら年中、春と夏のことを考えてるといっても、過言ではない。いや、過言か。そんなに考えてないや。考えてるのは男のことだ。へへへ
いや、とにかく言いたいことは、春が好きってことと『我が世の春』とは何かが気になったということです。
会社から帰ってきて、ヤフー辞書で検索をかけると「我が世の春」とは、『何事も自分の思いどおりになる、最も得意な時期』とある。
ふーんと思いながら、うどんを茹でていたら、がちゃがちゃ玄関でにぎやかな音がして、彼が帰ってきた。あたりまえみたいな感じで、あたしにキスをして、ただいまと言って、今日疲れたから、ごはんうどんにしたなんて言って、いいよ、そんなの。ビール飲む?うん飲む飲む。そんじゃ、いただきます、もうそろそろ、飽きた?うどん、いや、作ってもらえるだけで、いいです。ほんと?無理してない?してないよ、全然。うどん好きです。そばの方が好きだけど、え、じゃ今日おそばにすればよかった?いや、今日はうどんでいい口の中、そうか、じゃ次はおそばにするよ、腹いっぱいになったら眠くなった、お風呂沸かす?、うん頼む、なんて言われながら、お風呂のスイッチを入れにいく私…って一人分のうどん茹でながらの妄妄想です!!!えぇ!
あたしの夢!文句ある?
きききき気持ち悪いですか?気持ち悪い。そうですか。
けどけど、そんな夢のような生活をもしおくれたら、きっと「我が世の春を謳歌」できるほど、すばらしいものだろう。
そんなこと、はっきり言えたら、どんなに幸せだろう。うらやましい。素直に。
余談だけど(なんの余談だ)、今日、会社でその彼を久しぶりに見かけて、見かけた瞬間、血管がぎゅっと縮まって、喉元にこぶしみたいな塊がぐぐっと持ち上ってくるみたいな感覚になった。
あんなことも、こんなことも、たくさんしたのに、今でも、歩いている後姿を見かけるだけで、こんなにも切なくなる。
パソコンを打つ指を少し離れたとこから見つめて、あたしのことをどんな思いで抱いてるのかと考えたりする。
ローリング・ストーンのジョン・レノンやニール・ヤングやジョージ・ルーカスのインタビュー記事のこととか、ニルヴァーナのアルバムについてとか、最近作った料理のこととか、山のようにまだまだあるのに、いざ彼を前にすると、ごくんと勇気と生唾飲み込んでの「元気?」しか出てこない。
あたしが一番聞きたいことが、「あなた、いま、元気?」ってことなのかな。
って、なわけねーだろ!
あたしが一番聞きたいことは「ねぇ まだあたしに希望あるの?」だ。
プライドなんて、もうすでにない。好きだという気持ちに、プライドなんていらないのだ。
ききききき気持ちわるいですか?気持ち悪い。そうですか。
けど、そんなこと、さすがのあたしだって、これ以上疎遠になるのが怖くて聞けない。けどけど、どうしても、好きなものは、好きなのです。
今日も、明日も、あさっても、そしてしあさっても、ごあさっても、ろくあさっても、好きな人に好きだと言って、悪いことあるかこんちくしょー!
諦めが悪くしつこいのがあたしの最大の難点であり、そして最大の魅力である。どうか、みなさん、これは根性といってくだちい(ガンツ)。
そんなことを書きつつも、明日は日系アメリカ人との、久しぶりのデート。へーん デートはデートだもんねー
放置プレイを放置しての、結果はどうかな。
明日は(またしても)恵比寿の、イタリアンレストランらしい。
きゃーん 何着ていこっかな!新顔ブーツ?うーん 明日はパンツかな。さみーしな。
シャワーを浴びて、香水をつけて、新しい服たちに袖を通して、キラキラなお化粧をするのは、大好きで大好きで、大好きな彼以外の男に、キスされるため。
それって虚しい?彼以外のだれのことも、好きになれないのに?と小さく心の声。
ばーか!
誰もキスしてくれないほうが虚しいじゃねーか アホが!
自分を納得させる。こんなことしたって、ムダだって分かってるけど。