イギリスに来てから怖いのは、宿題の成績を発表したあと、もしくはフィードバックを送ったあとの学生の反応です。
本当、成績を発表した直後に学生から送られてくるメールを見るのが怖いです。
日本の大学(合計3学部)で6年間働いていましたが、その間学生から成績に関するクレームが来たのは一度のみ。
それも日本人学生ではなく、東南アジアの学生でした。
イギリスの大学で働いてから今年で4年目。
去年、某授業のチューター(学期内に数回あるゼミ形式のディスカッション担当)を
4グループ担当していました。
1グループ約25名なので、100名あたり担当ということになります。
これ、数多く聞こえますが、実際学期内にある4回のゼミのうち、
来るのは半分に満たしません。
なので、実際に会ったことのある学生は、20〜30人程度になります。
名前を覚えられるのは数名(発言する学生のみ)。
それも、回ごとに来る学生は減ります。
一番少ないときは2名。
ゼミは出席点や成績には関連しないので、
出席しなくてもいいということです。
学生も、エッセイ100%の授業の場合、
エッセイの題が発表され次第、
自分が回答したいエッセイにのみ焦点をあてればいいので、
授業も来ません。まぁ、授業も出席点ありませんし。録画されているので。
以前私が教えていた授業の成績と出席率を分析したところ、
講義の出席率と成績に特段関係性はありませんでした。
一回も講義に来なくてもパスができちゃうんですよね。
これはおそらく学問によってかなり違うような気がしますが。
ただ、Aランクのエッセイの殆どは、80%以上の講義出席率でした。
成績のクレームにもどりますと、
イギリスに来る前からイギリスでは学生からクレームが来る、ということは聞いてました。
これまで、実際にクレームが来た場合、
私の方から会って話しましょう、という返信をします。
そこで約半数返信が来ません。
私の学部では、成績は一切変更しないというポリシーがありますので、
一部の状況を除いて(例えば入力ミスなど)、成績は変更できません。
すべての成績は、moderationという、成績をmoderateする過程をふんでいるからです。
これは、基本的に、成績を付けたのち、他の同僚の先生がサンプルとして
全体の数%をmoderateするということです。
なので、Aに該当するレベルなのにBをあげていたり、FailなのにCをあげていたり、
といったことがある場合、修正するよう指摘されます。
まぁ、十分な正当性があれば、修正しなくてもいいんでしょうが。
私の場合は、一般的に低くする傾向があるので、
成績をつける際は、わざと2段階上げています。
なのに、学生からのクレームが来るので、え?って感じになります。
あと、イギリスはワークロードという労働時間管理をかなり気にするので、
私達に与えられている採点時間は、およそ2000ワードのエッセイにつき、30分程度。
大学やワード数等によって違いますが、あまり長くはありません。
なので、まちまちと見てる時間がないんですよね。他にも仕事ありますし(事務作業、研究など)。
あと、採点ほどつまらない仕事はないと思います。
一日に最高で20のエッセイを見ましたが、本当に辛いです。肩も(笑)。
ただ、たまにAを見たときには感動します(笑)。
話を戻すと。。。今年面談した成績に不満のある学生の一人は、
留学生だったのですが、
「昨日一日泣きました」
「これまで一度もこんなに低い成績をとったことがありません」
という感じで。あとは、私のフィードバックを一つ一つ批判していく。という感じでした。
メールもかなり長かったです。
私も心苦しいのですが、その学生にあげた成績はその通りで問題ないように思いましたし、
ポリシー的には変更できないので、そのように伝えました。
実際、学生は正当性があれば、もっと上にもう一度採点するよう申請することもできるようです。
今年2月新しい大学に移ったのですが、
ここでも早々クレームが。
先日フィードバックを送った留学生の大学院生から
先ほど(週末メール開けないほうがいいですよね)、
「自分はとてもショックだ。」
「先生に言われたとおりに書いたのに、なぜこのようなフィードバックなのか。」
といったことをメールで淡々と書いてきました。
いや、私が言ったのは、留学生に多く見られるのは、
1ページに1段落というかなりわかりにくい書き方をしている人が多いということ。
だから、短くね。って言いました。それは確かに言いました。
でも、1項目につき一文、とは言ってません。
1項目に一文って、自国の論文でもそう書かないでしょって感じでした。
論文読めばそれぐらいわかるんじゃない?
って感じですが、それは自分の立場に立って考えてるのでよくないですよね。
でも、他の学生はそのように書いていないですし。
しかも、その学生の論文の問題はそこじゃないと。
書かなきゃいけない項目がごっそりないんですよね。
いや、論文で書いてくださいって要求されている2項目のうち、
1項目がまるまるないって、そりゃ不合格でしょう。
いつも学生さんに言いたいのは、
別に教員として嫌がらせのために不合格にしてるわけではないということ。
合格できるような論文書いてくださいよ、ってことですよ。
イギリスでは、厳しく言えないので、
いつも笑顔で、メールもかなりチェックしないとですね。