義母が亡くなってから二週間ちょっとが経つ。


私の正直な思いを書きたいと思う。


元々義母とは仲が良かったわけじゃないし嫌な思いもたくさんしたしそれで出来る限り会うことを避けてきた。


義母の自己中な行動や自分の思い通りに人を動かそうとするところも私にはものすごく煩わしかった。


義母が亡くなったことについて、私は寂しいとか悲しいとかの感情はない。


私はたぶん冷たい人間だから、義家族って結局は他人って思っているところがある。


だってもし私が旦那と離婚したら、私は一生義家族には会わないだろうから。


義母とは言えど、私の中でちょっと良く知る知人が亡くなった、みたいな感覚でいる。


それでも最初の数日は食欲がなかったり、なんだかモヤモヤしていた。


それはやっぱり旦那の姿を見ているからだと思う。


37歳にして母を失った旦那。


まさか旦那もこの年で母親を亡くすとは思ってもみなかったと思うし実際に本人もそう言っていた。


あとは60歳という若さで亡くなったということ。


私の中で、義母が、というよりも『母親が亡くなること』『60歳という若さで亡くなること』に地味にショックを受けたように思う。


義母がお別れの挨拶で私に言った、I have always loved you.は彼女の本心だと思う。


義母は私と仲良くなりたかったし、私にもっと本当の娘のようになってもらいたかった。


だけどその反面、結婚後私がイギリスに移住してからは息子を取られたという感覚に陥り、私に嫌味を言ったり裏で悪口を親戚中に言いふらしたりと、とてもじゃないけどいい気分ではなかった。


もし私の親や親戚がこの国にいれば良かったのかもしれないけど、そんな訳もなく私には身寄りの一人もいない中でのこういう行為は不公平だと思っていた。


尚更、私が義母に不信感を抱いた決定的な出来事のあと謝罪が一度もない中でのこういう行為だから、私の気持ちは離れていくばかりでとにかく義母を避けたくて仕方がなく、声を聞くのも嫌だった。


この事については実は何度も旦那と話した。


旦那はこのままでは嫌。私と義母の冷戦状態が嫌だし、義母にはもっと孫に会ってもらいたい。


旦那自身ももっと、私も含めて義家族との交流を増やしたい、と。(我が家から、義家族宅までは片道2時間かかる。距離で言うと名古屋⇄大阪ぐらい。それでも2-3ヶ月に一回はなんだかんだ会っていた。これって少ないですか?私の父方の祖父母が隣の県に住んでいて、子供の時はお盆、お正月と年に2,3回しか会わなかったので、この距離でこの頻度って会ってる方だと思うんだけど…。なんでもかんでもファミリーと過ごしたいイギリス人は、というか旦那を含める義家族はこれじゃあ少ないんかな。)


どうにかしたいんだったら、あなたが行動すれば?と旦那に言った。


私は義母に嫌悪感があったし、お金のトラブルなどもあってこちらから仲良くしたいなんて思ったこともない。出来るだけ彼女を避けて、精神的に穏やかな生活がしたい。だからこちらから歩みよることはないし、歩み寄ることでのメリットがこちらにはない。だから、どうにかしたい人がどうにか行動すればいいだけ、と。


旦那は、自分がどうにかすると言った。


前に一度ブログにも書いたけど、旦那が一回義母に話を持ちかけたことがあったんだよね。

それがこの時↓

これ結局はうやむやになって話し合いにはならなかったんだけど。そもそもアフタヌーンティーとか見当違いだし。


その後も、旦那はどうにかしたかったようだけど、そもそもそういうのが苦手なんだよね。


争い、喧嘩とかが苦手だけど、義母はすぐに頭に血が上るタイプだからそれで論争になって家族崩壊(義母が旦那に口をきかなくなるとか)になるのを恐れていた旦那。


義母はお茶する友達もいなかったし仕事もしてなかったから毎日家族や親戚の世話焼きしかすることがなかった。だから、義母が旦那に口をきかなくなるなんてことないんだから、正直何をそんな恐れてるんだよって思ってたけど。


結局、義母の機嫌を損ねたくない旦那は何の行動も起こさず迷宮入りに。


だから私と義母の関係はずっと平行線だった。


ただ、この義母がアフタヌーンティーを持ちかけてきた直後ぐらいに、私の家族に不幸があって、同情なのかなんなのか、急に少し大人しくなった。


少しだけストレスが減ったのは事実だけど、だからと言って距離を縮めようとまではいかず。


旦那も結局何の行動にも出ず、関係は相変わらず平行線。


私は別にそれで平和だったし、全然良かったんだけどね。



母親が亡くなること、60歳で亡くなること、に対して最初こそ気持ちが沈んだものの、一週間もすれば全然平気になって、二週間ちょっとが経つ今はお葬式に関する事で話す時以外は特に考えもしなくなった。


いくら義母がI have always loved youと言ったところで、だったら何で人が嫌がることをわざわざしてきたの?って思うし、人を傷付けたりお金のトラブルがあった時に一度も謝罪がなかったから、そんなの伝わるかよって話な訳で。


好きすぎてイジメちゃう、みたいな小学生男子じゃないんだから。


もしあの時、義母が一度でも謝ってくれていたら、私達の関係は今とは違っていたのかもしれないけど、まあ頑固で自分の否を一切認めない人だったからそんなことは想像してもしょうがないかな。


母親を亡くした旦那、祖母を亡くした子供達は気の毒だなと思うけど、私はストレスの源がなくなったからか開放感がある。


私達家族が常に義母の手の内にあるような感覚がずっとあったからそれがなくなったのも清々しく感じる。


こんな風に思っているのってきっと私だけだなと思っていた。


が…


最初は悲しんでいた義弟がつい先日旦那と電話をしていた時に話していた内容に少し驚いた。


義弟「なんだかんだでさー、ちょっと安心したところあるんだよねー。お母さんとは顔を合わせれば喧嘩、みたいなところあったからさ、それがなくなったって思うと解放された感じ」


から始まって、あの人は自分の否を全く認めないし話を聞こうともしないからそういうところが本当に無理だったし直る余地もなかった、とか他にも長々と色々なことを言っていて亡くなった人のこと結構言うんだな…と思って聞いてたんだけど。


そしたら旦那も、「確かにそういうとこあったよね。一緒に外食とかしたくなかったよね、すぐに店員に文句言い散らかして雰囲気壊すし、一度ウェイトレス泣かせたこともあったよねー」


って死人の悪口大会かよ。


確かに義弟は義母と性格が似ているがゆえにぶつかることが多く、よく喧嘩していた。


義弟も義母と同じで相手の気持ちとかお構いなしにすぐに口が出るタイプだから。


かく旦那はどうかと言うと、争いが嫌いだから義母の機嫌を常に伺っていたし全く意見しないから私はそれがすごく嫌だったんだけど。


まあ、義弟は感情豊かな人だから、ショック過ぎてそういう事を言っているだけってこともありえるけどね。



来週は義母のお葬式です。


なんか『義母のお葬式』ってのを35歳にして経験することになるとは、感慨深いというかなんというか…


まさかこんなに早く義母フリーになるとは思ってもみなかった。