1月の大劇チケットを都合で手放して「スカステ放送を待ちます」とか言ってたんだけど
そうだ、そう言えばライビュがあるのだった! なんてありがたい!

ということで行ってきた。

ライブビューイング
『ポーの一族』@東京宝塚劇場
(2018.3.25(日)15:30~)


【原作】萩尾 望都「ポーの一族」
            (小学館フラワーコミックス)
【脚本・演出】小池 修一郎

【主な配役 /新人王公演】
エドガー             明日海 りお/聖乃 あすか
シーラ                 仙名 彩世/城妃 美伶
アラン                 柚香 光/飛龍 つかさ

大老ポー            一樹 千尋/矢吹 世奈
カスター先生    飛鳥 裕/碧宮 るか
老ハンナ            高翔 みず希/峰果 とわ
レイチェル      花野 じゅりあ/凛乃 しづか
ブラヴァツキー    芽吹 幸奈/若草 萌香
ポーツネル男爵    瀬戸 かずや /綺城 ひか理
オズワルド              冴月 瑠那/ *
ポール・メイヤー  冴月 瑠那/澄月 菜音
マダム・ビゴー     白姫 あかり/糸月 雪羽
レダ                          鞠花 ゆめ/ *
エレン                      鞠花 ゆめ/茉玲 さや那
ビル                         天真 みちる/ *
ハロルド                天真 みちる/紅羽 真希
ジャン・クリフォード 鳳月 杏/亜蓮 冬馬
イゾルデ                 菜那 くらら/雛 リリカ
ジェイン                 桜咲 彩花/春妃 うらら
村長                         航琉 ひびき/ *
ハリソン先生         航琉 ひびき /太凰 旬
キャロル                 美花 梨乃/咲乃 深音
村役人                     舞月 なぎさ/ *
ドン・マーシャル 和海 しょう/一之瀬 航季
アボット支配人     和海 しょう/龍季 澪
マルグリット         華雅 りりか /華 優希
牧師                        羽立 光来/ *
オルコット大佐     羽立 光来/峰果 とわ
イルリー乳母         新菜 かほ/ *
ユーシスの母         紗愛 せいら/ *
バイク・ブラウン 水美 舞斗/帆純 まひろ
市場の女                 真鳳 つぐみ/ *
グレン・スミス     優波 慧/春矢 祐璃
ジャック                 優波 慧/愛乃 一真
ユーシス                 矢吹 世奈/ *
マーゴット             城妃 美伶/音 くり寿
エミリー                 春妃 うらら/鈴美梛 なつ紀
トワイライト家の執事 紅羽 真希/高峰 潤
ルイス・バード     綺城 ひか理/泉 まいら
レミ                         飛龍 つかさ / *
マイケル/キリアン 飛龍 つかさ/芹尚 英
ロッド                     亜蓮 冬馬/ *
サミー/ハンス     亜蓮 冬馬/翼 杏寿
ペッペ                     帆純 まひろ/ *
ピーター/テオ     帆純 まひろ/侑輝 大弥
ディリー                 音 くり寿/ *
ビリー                     糸月 雪羽/詩希 すみれ
ジョージィ             聖乃 あすか/ *
メリーベル             華 優希/舞空 瞳
幼いエドガー         鈴美梛 なつ紀/ *
メアリー                 華雅 りりか/朝葉 ことの
メアリーの連れの男 綺城 ひか理 /和 礼彩

【公演解説】
1972年に「別冊少女コミック」に第1作目を発表以来、少女まんがの枠を超えて幅広い読者を獲得してきた、漫画史上の傑作・萩尾望都の「ポーの一族」が宝塚歌劇に登場する。
永遠に年を取らず生き永らえていくバンパネラ“ポーの一族”。その一族に加わったエドガーが、アランやメリーベルを仲間に加え、哀しみをたたえつつ時空を超えて旅を続けるゴシック・ロマン。
同作品をミュージカル化したいと夢見て宝塚歌劇団に入団した小池修一郎が、1985年に「いつか劇化させて欲しい」と申し出て以来30年余り、萩尾望都があらゆる上演希望を断り続けた幻の舞台が遂に実現する。
(公式より)



あぁそう言えば、たしか2003年の小池センセイ作・演出『薔薇の封印』 (←リカちゃん(紫吹淳)退団公演) の劇中に出てくる 薔薇の谷などの設定は
『ポーの一族』作者・萩尾望都センセイに承諾を得た、と当時のパンフだったか「歌劇」だったかで読んだような。
(パンフ引っ張り出して確認しようかと思ったけどドツボにはまりそうなので止めとく。覚え違いだったらごめんなさい)
『薔薇の封印』は、小池センセイの『ポーの一族』へのオマージュだったのだなぁ。
(ストーリーは全然違ってて、駄作、いや、壮大な紫吹淳サヨナラショーだった←宝塚で4回、東京で1回観たワタシですw)

というワケで、 小池センセイのアツい思いが やっと昇華された作品『ポーの一族』。
とっても面白かったです。

ちなみに私、原作の漫画は子供の頃に8歳上の従姉妹に借りて読んだけど、全編通して なんとなく鬱々とした感じが好みではなくて、たぶん途中で読むのやめたと思う。
実は萩尾望都センセイの他作品も苦手だったんだよね。「トーマの心臓」とか。
当時は「はみだしっ子」(三原順)とか、けっこう暗めな話が多かった?(つーか たぶん漫画貸してくれた従姉妹の好み←余談) (そしてそんな中でワタシ的に輝いてみえたのが「ベルサイユのばら」←これも余談)
ま、そんな状態なので、原作との比較など全然できません。ん?つい先日も こんなこと言ったような…(→宙組『天河』) (天河も大作にすれば良かったのにー)


いや、しかし、とにかく、ホント、メチャ良く出来ていた。

小池センセイ渾身の力作、それに花組生たちの入り込みっぷり、スクリーン越しでもバシバシ伝わってきました。
つくづく1月に行けなかったことが悔やまれるし、1回行ったら絶対追加してた自信ある。

薔薇のゴンドラ場面でラストかと思ったら新たな高校生活 始まっちゃって、一瞬、あれ?と思ったけど
二人の旅はまだ続いている、という絶妙な余韻ですよね。←ひと呼吸おいてから感じる鈍いワタシ。

余談だけど、キキちゃん(芹香斗亜)が宙組に組み替えしたのは まずは『ウエストサイド・ストーリー』ベルナルドの為かと思っていたけど
今回の花組観て れいくん(柚香光)アランありきだな、とも思えたので、どちらにとってもハマり役のwinwinな組み替えだったのだなぁ、と劇団人事に感心したり。

花組生、特別な歌ウマはいないけど、皆さん歌が一定レベルに達していて、そのへんの満足度も高かった。

キャスト皆ハマってたなぁ~~
みりおエドガー、れいくんアランは、もう、非のうちどころが無いと思ったぐらい。
そしてワタシ的には、あきらポーツネス男爵、ちなっちゃんクリフォード先生が たまらん。
あきらくん、おヒゲ似合うしー、長身でカッコ良くて、とってもステキな男爵。そりゃ血ぃ吸われたくなっちゃうよ。
ちなっちゃんの誠実そうに見えてフラフラしてる感じもgood。女もフラフラいっちゃうよね。

娘役も良くて (くりすがちょっと可哀想だったかな、と思うけど)、ゆきちゃんがシーラだったのも良かったな、と。
小池センセイが、トップ娘役を単にトップスターの相手役とするのではなくて、ちゃんとハマる役に当ててるのが嬉しい。(まぁ今回の場合、相手役らしい相手役って れいくんアランw)
でも作品のキャラクターを大事にしつつ、娘役がハマるように使ってくれてる気がする。

マーゴット、最初のへん きわちゃん(朝月希和)だと思ってて、そう言えば雪組へ組み替えしたっけ?と思い出し、しろきみちゃん(城妃美伶)だと気付く。ごめんなさい。
ヤ~な感じ、と思ったけど、マーゴットなりの苦悩なども垣間見えて上手かった。

カスター先生のナガさん(飛鳥裕)、これが最後かぁ、と。

とにかく小池センセイの良さを再認識した作品でありました。


退団者のご挨拶は、やはりナガさん(飛鳥裕)に泣けてしまった。近くの席のご年配の方も泣いてたよ。
優しく見守る役が本当によく合って、素敵な役者さんだった。たぶん定年退職ですよね?これからの人生に幸多かれと願います。
もちろん、 菜那くららちゃん、紗愛せいらちゃん、矢吹世奈くんもね。

そして、みりおちゃんのご挨拶が絶妙で

感無量です(と言葉を詰まらせ涙)。
明日からエドガーを演じないと思うと、ずっと一緒にいたエドガーをまた終わりのない旅にひとりぼっちに置き去りにしてしまうようで……申し訳ない(←笑)
生きていたら、いつかどこかでエドガーに会うかもしれない。その時は……よろしくお伝えください(←笑)
明日からは(ポーの一族は)無いので、皆さんの心の中で……どうにかしてください(←笑)

グッときた直後に ポワンとした感じで笑わせてくれるwwwさすが(笑)(笑)(笑)
とても良い千秋楽でした。ライビュ、マジありがたし。



今日はこれから雪組全ツ@香川に行きます。
只今、瀬戸大橋通過中。