東京遠征日記、第3弾。
昨日、無事に千秋楽を迎えられたそうで。おめでとうございます。

あーんど

山崎育三郎くん、日本レコード大賞企画賞(だっけ?) 受賞おめでとうございます!
\(^o^)/




『プリシラ』@日生劇場
(2016.12.17(土) 17:00~) K列 (ナビザにて)

【スタッフ】
演出:宮本亜門
翻訳:エスムラルダ
訳詞:及川眠子
振付:麻咲梨乃、大村俊介(SHUN)、
            IG、TETSUHARU、桜木涼介
音楽監督:前嶋康明
美術:松井るみ

【出演】


ティック(ミッチ)・・・山崎育三郎

バーナデット・・・・・・・陣内孝則

アダム(フェリシア)(Wキャスト)・・・ユナク(超新星)、 ★古屋敬多(Lead)

DIVA・・・ジェニファー、エリアンナ、ダンドイ舞莉花
ミス・アンダースタディング(Wキャスト)・・★大村俊介(SHUN)、オナン・スペルマーメイド

ボブ・・・・・石坂勇
マリオン・・・和音美桜
シンシア(Wキャスト)・・キンタロー。、★池田有希子
シャーリー・・・はるはる
ベンジー・・・・★加藤憲史郎、陣慶昭
 
浅川文也 穴沢祐介 ICHI 大音智海
奥山寛     北村毅     高木祐和
土器屋利行     広瀬斗史輝

【ストーリー】
舞台はオーストラリア。
シドニーに住むドラァグクイーンのティック(芸名:ミッチ)(山崎育三郎)は、最近何だか不運続きで仕事も私生活もダウン気味。
そんなとき、別居中の妻・マリオン(和音美桜)の誘いで、砂漠の真ん中にある街、アリス・スプリングスで開かれるカジノでパフォーマンスをすることに。
せっかくだからと、2人の仲間―夫を亡くしたばかりで沈んでいるトランスジェンダーのバーナデット(陣内孝則)と、若くて美しいが生意気なアダム(芸名:フェリシア)(ユナク/古屋敬多)を道連れに、1台のバス「プリシラ号」をチャーターし、砂漠を縦断する旅に出ることにした。
道中、ティックは2人に、目的地で妻子が待っていることを告白する。
ティックにとって、自分の存在を知りながらまだ会ったことのない息子・ベンジーと対面することは、とても大きな決断であった―。
(公式より)



ワタシ的には ちょっと苦手な演出家センセイなので軽く覚悟していたのだけど、今回の作品はトータルで嫌いではなかったよ。
ただ、予習の為に観た原作映画が秀逸だったので (大好きな映画のひとつになりましたから)、舞台との違いが少々残念。

映画の冒頭、ティックが シャーリーンの「愛はかげろうのように」を(口パクで)歌う場面がとても素敵だったのに
そして舞台での育くんのその場面を楽しみにしていたのに、
その場面がゴッソリ省かれてたっていう……(涙) これは残念を通り越してショックだった。

バーナデットやアダムのキャラも、映画では にじみ出る葛藤や悲哀が物語に奥行きと深みを作っていたと思うのに、
舞台では 二人とも とにかくわかりやすくギャーギャー言ってムキになっていて、浅く軽く感じてしまったし。

あとは、オーストラリアの壮大さが舞台では表しきれないのが残念だった (て言うか、そもそも広大さや壮大さを表そうとはしてなかったのかもしれないけど)。
オーストラリアの広大な砂漠で3人ぽっち という孤独感が、彼ら(彼女ら)の社会的疎外感と重なったり
走るプリシラ号の上でド派手な衣装をまとい「花から花へ」を口パクするアダムには、逆に砂漠でなら自由でいられる爽快さを感じたり。
『プリシラ』の世界観はオーストラリアの壮大な景色があってこそ。と思えたりしてね。

演出やキャラ設定については、ブロードウェイ版とかも同じなのか、それとも亜門センセイのオリジナルなのか?
詳細は わからないけど、映画を観ていなければ気にならなかったことかも。

あとは映画に関係なく、たっちん(和音美桜)の歌が聴けなかったのが残念。
たしかソロとか無かったよね~モッタイナイ。


あと、不思議だったのは
映画では ちょくちょくABBAがネタにされていて、感動のラストでは「マンマ・ミーア」を歌ったりして
ちょっとしたアイコン的存在のようだったのに( ABBAはゲイに人気あると どこかで読んだし )
舞台ではABBAのAの字も出てこないのは何故だろう??
アメリカではマドンナの方が(ゲイに)人気あるのか、単にミュージカル『マンマ・ミーア』と被るからなのか……


とは言え、使われている楽曲は舞台版の方が知ってるの多くて好きだった♪
思わず公式Twitterで紹介してた楽曲の動画 とか集めちゃったしねw→Priscilla Songs

ピンクで統一した舞台はド派手で可愛くて 入った瞬間からワクワクしたよ。
客席のシートまでもがピンク系なのは元々だよね? 美術さんが あの色に合わせたってことなのかな。いいねぇ~松井るみさん。
しかもお衣装もウィッグも とにかくハデハデで キュートで(いや、普通の服も着てたんだけど忘れちゃうw)、ピンクのステージに負けてない。

音楽的にもビジュアル的にも演出的にもショーの要素が強くて、そういう意味では楽しめる作品だった。
(だからトータルで嫌いではなかったのね)


キャストは、育くん、たっちん以外は あまり馴染みのない面々だけど (あっ、あと憲史郎くん!)
振り付けのTETSUHARUさん桜木さんは、宝塚でも お名前を見かけるので親しみがw

育くんのティック(ミッチ)、おネエっぽいところも可愛いんだけど、息子に対する思いとか葛藤とかね、切なさと面白さがメリハリあってホント上手いなぁ~と。
役作りは大変なのだろうけど、とてもノビノビと楽しく演じてるように見えたし、
実生活でもパパになったからか愛情が溢れんばかりで、出会うべくして出会った役だと思ったぐらい良かったし。
しかし育くんもパパ役やるようになったんだなぁ…(トシとるはずだよ…)

バーナデット役の陣内孝則さん。
映画では毅然として品よく誇り高く (それでいてオトメ心w)、カッコいいマダムだったバーナデットが
舞台版では アダムや他の男性とギャーギャー言い合うオバサン化していたことが、すこぶる残念。
ダンスの場面のたどたどしさは演技?それともナチュラルなのかな?(笑) セリフ噛むのは ご愛嬌ですかね。

アダム(フェリシア)はWキャストで、古屋敬多くん(Lead) ←て何?グループ?
全然知らない子だったけど、こんな個性的な役を違和感なく演じていてデキル子だなぁ~。
ただ、キャラクターがやはりギャーギャー言ってて 分かりやすく傷ついたりしてるのが残念。
映画では子供の頃の性的虐待や周囲の偏見も笑い飛ばす逞しさが可愛かったんだけど。

バーナデットにしてもアダムにしても、キャラ設定は演出だろうから仕方ないのかな。
アダムWキャストのユナクくんは どんな感じだったんだろう。
で、(超新星)←これもグループ?

シンシアもWキャストで、池田有希子さん。
この方は何度か拝見しているけど、なんとなく あまり好みでない女優さんです。ウマイでしょ、と思って演じてるように見えてしまって…
シンシアも、あのアホっぽさ(たぶんヤク中)と下品さを "頭" で演じてるように見えてしまい、ワタシ的にはNGでした。(ごめんなさい)
キンタロー。ちゃんで見たかったけど、都合が合わなかったんだよね。

プロローグで作品への導入役となるミス・アンダースタンディングは大村俊介さん。
格好はドラァグクイーンだけども完全にオトコでwwwそういう路線を狙ってるのか?とも思ったのだけど、ちょっと違うような……
ここはやっぱ 本物ドラァグクイーンのオナン・スペルマーメイドさんで見たかったなぁ~(こちらも都合が合わなくて諦めたの)
(で、ふとオナペッツ思い出したワタシ)

オーディション採用のDIVA役3人( ジェニファー、エリアンナ、ダンドイ舞莉花
)は どんな役なんだろうと思っていたら、
劇中の役とかじゃなく、ドラァグクイーンたちのリップシンクの歌を担当。
ビジュアルは女性版ドラァグクイーンなんだけど、フライングで登場したりしてアリエル(@リトル・マーメイド)みたいでメッチャ可愛かった!
しかも3人とも歌ウマさんで良かったわ~♪エリアンナちゃんのボリューミーな歌声が気に入ったよ、オバチャンは!

ボブの石坂さんは好演でした!
バーナデットとの老いらくの恋、いいよねぇ~
ところで、映画ではシンシアに勝手に(寝てる間にw)結婚された設定だったけど、舞台では「結婚してない」て言ってたような?
なぜ一緒に暮らしてたんだぁ?気になる!

たっちんマリオン、歌ウマさんにソロ無いのモッタイナイ。
けど、本気で踊る彼女をチョ~久しぶりに見た気がします。宝塚在団中以来かも。(『ルドルフ』でワルツとか踊ってたけど)
そう言えばリアルな現代女性の役も珍しいような。 何よりカテコのコアラ姿が本当に楽しそうで可愛かった。

はるはるちゃん演じるシャーリーは、舞台のオリジナルキャラですかね。
映画では、似たようなブサイクなオバサンがバーナデットと飲み比べして負けたけどw)、
舞台では 傷ついて自信なかった娘が旅の途中のドラァグクイーンたちから元気を貰った、という イイ話になった感じかな?

そしてルドルフ皇太子、いや、息子ベンジー役の加藤憲史郎くん。
ルドルフの時の型にはまったような演技とは違って、ナチュラルな少年の演技!
これは成長なの?それとも彼の演技プランなの??恐るべし子役ちゃん……


トータルで嫌いではなかった作品(って言うの3回目w)だけど、原作映画が持つ 滲み出るような哀愁とか深みをもう少し感じられたら良かったな。
原作ではピンク色だったプリシラ号を LGBTのイメージカラー(?)であるレインボーに変えたりして、メッセージ性を出そうとはしてるみたいだったけど……

ま、近かったら1回ぐらいリピしたかったかも。Wキャスト狙いでね←オナン・スペルマーメイドさん見たかったし!
公式Twitterによるとエスムラルダさんも観劇されたとかゆーし←見たかったし!

カテコは写真撮影OKでした。
もはや何を観に行ったのか???www