冲方丁さんの『骨灰』を読みました。
第169回直木賞候補の作品でした。
冲方さん初のホラーだそうです。
めっちゃ怖かった
得体の知れない何かに
どんどん追い詰められていく
そんな話でした。
特定の誰かに向けた呪いや
誰かが仕掛けた呪いではなく、
その土地、場所にずっと蔓延って
どんどん大きくなっていく
『念』みたいなのが本当に怖い
映画「シャイニング」のホテルや
漫画「八雲立つ」の維鈇谷村の念
(多分、伊賦夜坂からきてる)
とかを思い出しました。
とにかく怖いのに、夜も読んでしまって
一人になるのが嫌でした
この小説、ものすっごく人が死にます。
なのに、わりとハッピーエンド風な感じです。
「えそれでええの
」
と逆に不安になります。
あと、八雲立つの闇己くんばりに
念に強い一族がいて、
その人達がいれば安心なんです。
なら、もっと早く何とかして欲しい
と、最後は「おう」って感じでしたが、
あの追い詰められてどうにもならん感じが
本当に怖くて面白かったです。
私は絶対に結界は解くまい、
と心に誓いました
でも、そんな怖い場所って
補助監督に帳はって欲しいわ
2023年上半期の直木賞候補、の中で
私は「骨灰」が一番好きでした
「踏切の幽霊」も面白かった。
もうすぐ、下半期の候補作も発表されますが
楽しみにしています。