先週土曜日2月22日、第15回人づくり・地域づくりフォーラムin山口の実践事例報告は、このところ力を入れているESDに関連して、学校・地域連携分野の会場で聴講しました。

この分野では4つ目の事例発表に代えて、当初から、このフォーラムに関わってこられた三浦清一郎先生による特別報告が行われました。

 

三浦先生は生涯教育・社会教育の第一人者で、子どもから高齢者向きの教育のあり方などについて、多くの著書を出されている。昨秋、宇部市小野地区にお住いの藤本様から、小野中学校の廃止に際して、危機感をもたれ、有志の方々と「消滅自治体は『都会の子』が救う」を読んで勉強されたそうで、その本をいただいて読んだ。たまたま、今回先生のお話があるので、さっそく参加を申し込み、聴講させていただくことができた。ただ残念ながら藤本様は所用で参加がかなわなかった。

 

お話の内容は当日配布されたレジメから抜粋して、左下に記しているとおりである。

前後するが、ありがたいことに、先生のこの15年続いたフォーラムに対して、大変高評価をいただいた。

 

主テーマである生涯教育に関しては、健康寿命を延ばすことの重要性、各自の生涯学習に期待するだけではだめで、生涯教育の実施をすることが大事であることを強調された。

 また、年金問題では、若者に高齢者の負担がかかることだけが問題視されているが、男女の生物的な平均寿命の差と夫婦の年齢差を考えると、夫に先立たれた後残った女性が10年1人で過ごさなければならないことにもっと目を向けるべきであるとされました。

 

 

高齢期の生き方についての本もたくさん出しておられるので、いずれ読んでみたいと思う。やることがなく、家で閉じこもりがちの高齢者も多いと思われるが、自分も含め皆様もぜひ適度な社会参加をされることで健康寿命を延ばすことができるように思う。人で不足で、困っているボランティア団体も多いので、うまくマッチングすれば一石二鳥の効果も期待できる。

 

先生は、演壇で左右に歩きながら話され、また部分的だったが、2曲上手な歌を聴かせていただいた。しばらく音楽からも遠ざかっていた、自分にとっては、大変印象深いお話でした。

 

さて、お話の前半というかかなりの部分で、男女共同参画、ジェンダーに関連して、しかも演歌の話が大変興味深かった。

 はじめ、「変わってしまった女と変わりたくない男」の著書があることを知り、「うん、これは面白そう」と思ったが、先生の論調は自分が予想したものと違っていた。

 

夫婦間の個々のケースはいろいろあると思うが、一般論として、定年後の男が家庭にべったりいると、妻にとっては大きなストレスになり、心得として、

・定年後は、妻を上司と考える。

・現役時代の名刺を捨てる。

・戦わずして負ける。

・女の仕事をゼロから学ぶ。

・ねぎらいの言葉をかける。   といったことが示された。

 

 

さて、演歌についてであるが、要するに、演歌が、男の願望を唄い、女に辛抱して男を支えることを美徳として称え、長い間、女を洗脳してきたということです。

いわば男の都合のいいように女のあり方を期待する歌ということですが、作詞者がほとんど全部男であるからとのことです。

 

また自分が予想した論調が違っていたということは、自分自身もこのような演歌を心地よいと感じ、知らず知らずのうちに男としても洗脳されていたということかと思いました。

 

このような演歌の例として、村田英雄の「王将」1960年リリース、岡千秋の「浪速恋しぐれ」、美空ひばりの「乱れ髪」をあげられました。

 

ちなみにやはりお話の中で出てきた川中美幸の「ふたり酒」は1980年リリースで、時代がやや下ることもあるのか、妻を思いやる歌になっています。心得の5番目ですね。

 

「浪速恋しくれ」も、ある意味「王将」よりも男寄りの感じがしますが、1983年リリースです。

 

3つのYoutubeで、岡千秋・都はるみのデュエットを年代の若い方から聞くことができるが、少しずつ年齢の影響というか、味わいが出ていて興味深いです。

https://www.youtube.com/watch?v=omXRnYjw9ZQ

https://www.youtube.com/watch?v=8xXmLUMhtuY

https://www.youtube.com/watch?v=m5NpxERnXxk

 

 

最後に、挙げられた美空ひばりの「乱れ髪」ですが、山口県周防大島出身の星野哲郎さんの作詞、船村 徹さんの作曲で、ひばりさんが大病され、復帰直後1987年リリースされた作品です。ぜひ聴いてみてください。

https://www.youtube.com/watch?v=plH0t-sEJas

 

さすが大歌手ですね。この場合は先だたれた母さんと弟さんをしのんでの歌ともいえるかもしれませんが、聴いてみると、もっと広いなにか大切なもの「真心」とかに訴えかける歌のように思われます。

 

ともかく、三浦先生のお話、久しぶりに音楽に興味を戻させていt抱き、間tこれまであまり縁のなかった演歌の味わいについて、教えていただき、感謝いたします。