第伍章~歴択~
それを聞いた蝶達は色鮮やかな翼を使い早速空に向かい羽ばたきました
花達も負けずとばかりに色鮮やかな花びらで必死に羽ばたき空を目指しました
皆自分が絶対一番にたどり着いてやると必死でした
ですが誰一人雲にすらたどり着く者はいなかったのです
皆半分くらいまでは行くのですが
それ以上進むことはできませんでした
地上を見下ろすと途中で諦めた者達が沢山いました
その時ある蝶が気づいたのです
地上にいる者達の翼や花びらの色が少なくなっていることに
その中である花は疑問をいだきました
その疑問は
なぜ色が少なくなっているのかではなく
なぜ諦めたのかでした
ですがその理由もすぐに解りました
ある蝶が言ったのです
どうせ無理なら初めから向かわなければよかった
更に蝶は続けました
向かっただけ損をした
これ以上損は増やしたくない
その言葉を聞き皆は一度地上へ戻りました
そのころ村の中心にある芽は
色鮮やかな花に成長し
光も増していました
光る花は今の皆では
空にたどり着くことは
できないだろうと思っていました
はっきりとした向かう理由もなく
絶対諦めないという信念もなく
協力することもなく
反省と計画を繰り返すこともない
今無理なことに対して
成長無しで達成という結果を出すことは難しいです
ですが光る花は皆のためにそのことを教えませんでした
なぜなら他に教えられただけでは
結局理解を遠ざけてしまう可能性があるからです
それどころか余計に苦しめてしまうかもしれない
だからこそ自分達で気づいて欲しい
掴んで欲しい
知るだけではなく
理解して欲しい
光る花はそう願いました
ですが思いとは裏腹に
どんどん村の者は色を失っていったのです