いまだにボタンを押すとき




 「ポチっとな」と呟いてしまう

 「お前は自分が思っているほど器用じゃない」



これは「あの人」から言われた言葉の中で、一番身に染みて刻まれているものだ。「あの人」は店で働いているスタッフの中で、とりわけ僕には厳しかった。

 

それはバンドの練習でも変わらない。



マイクなんかのセッティングでも、10回のうち9回は怒鳴られていたような気がする。人前でライターを投げ付けられたこともあった。


何をしても一言怒られた。

 

だから「あの人」は僕のことが嫌いなんだと思っていた。

 
 


「ある曲」がある。


 

これのサックスソロは、バンドに入った時から僕の担当だった。僕の演奏のあまりの腑甲斐なさにメンバーから批判の声が出た時も、反対を押し切って「あの人」はその曲を毎回やり続けた。



上達しない自分に苛立って、逃げたくなって、人前で恥をかくのが嫌になって「この曲は外して下さい」と頼んだ時も「あの人」は首を縦には振らなかった。



理由は教えてもらえなかった。


 
誉められたことはない、怒られてばかりだった。だから僕も反抗していた。 広島を離れると伝えた時も、何も言ってはくれなかった。ただ「好きにせい」という言葉だけで、素っ気なく立ち上がるとベースに向かった。

 

 
その時くわえタバコで弾いていたフレーズが今も耳に残っている。


   
それは「stand by me」だった。


 
引っ越しの準備が済んだ晩、「あの人」はラジオに出演していた。何気なく聞いていた。


 


 
「音楽の才能はない、気も利かない。何をしても失敗する学生がいた。そいつが広島を離れることになった」

 

 

「まぁ分からない奴じゃったが、でも不器用ながらも逃げんで続けたから少しはマシになった。どこに行こうと、まぁ勝手にせい」


 


心がきつくなった。








初めて誉められたから嬉しかった訳なんかじゃない。ただ心がきつくなった。



なぜ「あの曲」のソロパートを練習の度にやってくれていたか、なぜ僕に厳しかったのか少し分かった。




 
「お前は自分が思っているほど器用じゃない」 


 


逃げたくなる気持ちを抑えてくれているのは遠く離れた「あの人たち」だった。 続けていれば、少しはマシになるかもしれない。だから頑張ろうと思う。 




 そして「あの人」は店を閉じた。



 最後にあの場所で、「STAND BY ME」を昨夜いっしょに演奏出来たことは、僕の一生の思い出になると思う。



 そしてこれからも僕の人生が続くように、同じ鼓動で「あの頃」の出来事は、同じ歩幅で、小さな僕の背中を押しつづけてくれるのだろう。




  Hey!! jacara still LOVE YOU!!!!




 そして「あの曲」は
 ホワイトアベレージバンドの「PICK UP THE PIECES」
 激しいファンクなのに、僕にはひどく切なく聞こえてしまう。




はい、では皆さん思い浮かべてください。
 


 リラックスしてください。
 ちょっと落ち着いて欲しいから、ブラのホックくらいは外してください。




 あなたは銀行のOLです。
 今夜は街も華やぐイブ。
 恋人はサンタクロースなんてランチの時に同僚のケイコははしゃいでた。
 でもね、2ヶ月前に彼の浮気が原因で別れたから今夜は一人。


 「あぁ、今日はビューネして早くねちゃお、、、」なんて思いながら
 終業の時間、、、



 なのに明日決算の案件が13万2000円合わない。
 この1週間はこれにかかりっきりだったのに、
 そういえば新人のハルカったら今夜はデートだからって
 急いで計算してたような気が、、、



 そう思って山のような請求書の束とにらめっこし出してから3時間。
 警備のおじさんも帰ってしまったから、フロアには私ひとり。
 階下を見ると、ほろ酔いで腕を組んだカップルが帰り路。



 あぁ、、あたし何やってんだか、、、、
 




 って思ったときに、目の前に突然の缶コーヒー。
 

 帰ったはずの佐藤浩市部長。






「よし俺はこっちを片付けるからな!」と大きい方の請求書の束を手に。
 仕立てのいいネクタイを少しはずして、自分の席に。
 そして慣れた手つきで、計算を始めた。





 それから2時間。佐藤部長は煙草をくわえながら、めくる書類。
 暗闇に映える白いシャツ。




 「あったぞ!!」



 かけよる私。先週の支払いが入っていなかった。
 2人でガッツポーズ。そして空いたコーヒーの缶で乾杯。




 ふと見ると、もう11時。急いで帰り支度。
 エレベーターを降り、2人で裏のドアを開けると外はホワイトクリスマス。
 「もう遅いから、気をつけて彼んとこ行けよ!」と佐藤部長。


 
 、、、



 
 「なんだ予定ないのか?そうか、悪かったね。
  じゃぁ、こんなおじさんで良かったら一杯奢らせてくれないか?」







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 ええ、抱かれますね、大半の女性はこの後。
 


 最近酔うと、だいたいこの話を女の子にします。
 そして今んとこ大半は「激しく抱かれる」と答えました。
 昨日聞いた大阪の女性は、「もうオフィスで抱かれるはず」と。

 すごいな佐藤浩市の安定感。


 ヒロユキ真田とか、ナベケン(渡辺謙)でもいいのでしょうか?


 では、みなさんはどうでした?
 どんなかんじで抱かれました?
 
 

 僕は、これをカタセリノにされたくて、仕方がありません。
 小雪さんなら脚を舐めてもいいと思っておる次第です。




PS 結構リアルに想像し、ここは缶コーヒー乾杯だなとか、
   にやけてこの日記書いてる俺は、結構寂しいんだと思う。



 
  むしろ結構終わってると思う。