■維新の延命を助ける石原新党~“第三極”は国富の配分をめぐる都市圏と地方の戦い | ◎ 浮輪浮遊録 ◎

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★「では、どうするか」が、視点のブログです。/ ★ 更新:【 第2 水曜 】、他・随時更新。(2010年9月15日 開設)

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石原慎太郎氏が新党を構想しております。
都知事を辞任してのことゆえ、今度は実現するでしょう。


辞任にあたっては、自らの国政への思いを語る前に、都民及び自民党その他の支援団体への謝意と釈明に不足が感じられたことを残念に思います。


さて、新党立ち上げについて大変残念に思うのは、第三極の集結の下に政策の不一致を無視した野合が進みつつあることです。
このことにより、国政版維新やみんなの党等の比例での生き残りを図るだけの“泡沫政党”を、延命させてしまいます。


さて、ここで政党を率いる者の資質について考えて見ましょう。
維新の橋下氏や松井氏や、石原(慎)氏にしても、自治体の長の経験があります。

自治体の長は誰がなっても役人が組織として箍(タガ)を嵌めます。
権勢を振るうように見えても、自治体の範囲内で釈迦の掌上で悟空が踊るが如く限定されることにより、通常は大きな失敗は回避されます。


しかしながら、政党の長となると全く違います。発する言葉の一片だけでも、細心の注意を要します。
石原(慎)氏と橋下氏は、政党の長としての資質が決定的に欠けております。
あまりにも、不用意極まりない発言が多く、政党間の微妙な折衝を円滑にこなせるとは思えません。ましてや、外交問題を含む国政は無謀というものです。


さて、今、我が国に望ましいことは、衆参双方で自民党が安定多数を制し、最悪でも過半数を獲得することです。

しかしながら、自民党がこれから、『日本の再構築』を図ろうにも、党内には“リベラル”勢力も少なくなく、議決にあたっての票の目減りだけではなく、党の分裂さえあり得ます。
それだけに、自民党は一人でも多くの議席を獲得しなければならなのです。


なお、第三極をめぐる戦いは、国富の配分をめぐる大都市圏対地方の戦でもあります。
少なくとも、大阪基盤の維新と東京基盤の石原新党は、大都市圏を基盤としております。

現行の地方1人区が多くを占める区割りでは、第三極陣営に不利となります。


次期衆院選は、多くの自民党候補に前回の 『 次点バネ 』 が働きます。
第三極は東京や大阪と、比例では一定の議席の獲得はあろうものの、地方の1人区では第三極の墓場も夢でありません。
用心すべきは、来夏以前に衆院選がある場合で、次期参院選で自民党に『逆バネ』が働き苦戦することです。


なお、政治は一発勝負ではありません。選挙は延々と続きます。
仮に、地域を基盤とする政党が一度の選挙に勝ったとしても、次の選挙まで基盤を維持する事すら容易なことではありません。
ましてや、国益に直結する案件で不一致があった場合、存続すら危うくなるでしょう。
今後、第三極が集結に成功したとしても、彼等の未来は決して明るくはならないでしょう。


ここから先は蛇足になりますが、石原(慎)氏の勝負感の無さは今更であるものの、氏の人生最後の暴走を心から残念に思います。
もとより、新銀行東京問題一つをとっても、極めて詰めが甘いことを思い起こさざるを得ません。
また、石原(慎)氏と橋下氏の共通点は、カジノ構想の他、共通点は少なく、双方とも莫大な政党運営の“金づる”が何処なのか、合わせて注目されるところです。


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