皆さん、こんにちは!!
ジョニーです。
今回は、2019年にリリースされたザ★カールソンズドーターのニューアルバム「UNRESOLVED CASE」(アンリザーブドケース)の楽曲解説です!
全9曲収録のこのアルバムはバンド通算8枚目のオリジナルアルバムで、タイトルの意味は「未解決事件」です。
ここで、はじめてザ★カールソンズドーターの記事を読むという人のために、少しカールソンのことについて解説しておきます。
2003年、宮崎県宮崎市にて結成。今年で結成17年になるB級サイコホラーガレージジャズパンクロックバンドです。ボーカルのBIG.Kカールソンとギターのジョニーカールソン(僕)を中心に結成され、初期はもう一人メンバーがいましたが進学を期に脱退。2010年頃に現メンバーのラインナップとなり現在に至ります。活動の特徴ですが、特に音楽作品の制作を精力的に行っており、ライブや映像作品はあまり目立ったものがないです。それでも、過去のライブ映像など数本がyoutubeで視聴可能ですので、気になった方はご視聴ください。。
先述のとおり、最新アルバム「UNRESOLVED CASE」で8枚目のアルバムになるのですが、ファーストアルバムから5枚目のアルバムまでは、なんと全編ラジカセのダビング機能を使っての楽曲制作が行われています。きちんとした録音機材を使わずに制作された楽曲にしては、ジョニー(僕)の天才的なミキシング能力が発揮されており、まあまあ聴ける音質になっているのが驚きです。
曲調は1分30秒くらいの長さの曲が大半で、殆どの曲が3コードで構成されているシンプルな楽曲が多いです。その中でも特筆すべき特徴は、ファーストアルバムから積極的にホラーテイストな楽曲を取り入れてきたことではないでしょうか。ファーストアルバムだと「ロストイン・・・」とか、セカンドアルバムだと「ミッドナイトテラー」とか。これは、バンド創始者の一人ジョニー(僕)の趣味嗜好が楽曲に影響しているからで、結成当時のジョニーはB級ホラー映画が好きで多くの作品を鑑賞していました。その世界観をバンドに取り入れる意図があったと思われます。必ずホラーテイストの曲をアルバムに盛り込むことが定番になっていたこともあり、ジョニー(僕)はいずれホラーテイストな曲のみのアルバムを作りたいとの野望を抱くようになります。
ちなみに、ファーストアルバム、セカンドアルバムはyoutubeで視聴可能です。彼らの初期衝動に触れられる作品ですので、ぜひチェックしてみてください。
話は戻ってニューアルバム「UNRESOLVED CASE」(未解決事件)ですが、ジョニー(僕)の野望が現実のものとなり、8枚目にしてバンド初となるコンセプトアルバム的な要素を取り入れてます。今回のアルバムの収録作品の殆どが実際に起きた未解決事件を基に作られています。その事件の大まかな説明に加えて楽曲解説を行っていきます。
1 UNRESOLVED CASE
いわゆるタイトルチューンである1曲目。この曲はアルバムのプロローグ的な役割を持つ曲です。未解決事件とはいかなるものかを歌った1曲で、このアルバムの構想が出来上がってすぐにできた曲です。ミュートしたギターから始まり、サビでスクリーム混じりのコーラスと迫力の重低音が襲ってきます。ラストの乾いた音の中で意味不明の言語とただならぬ衝突音のようなものが聞かれますが不気味でいいですよねー。気に入ってます。何の音でどう録ったのか、ここでは明かしません。真相は闇の中・・・
2 イナズマテレポーテーション
雷鳴から始まる2曲目。この曲は、「フィラデルフィア計画」を基に作りました。
少しレトロな雰囲気のあるリフと事件の体験者の証言とリンクする歌詞。名曲だと思います。ラストのサビでBIG.Kのボーカルがオーバーダビングになっていて不気味な感じが良く出てます。
「フィラデルフィア計画」
1943年10月28日 アメリカ ペンシルベニア州フィラデルフィアの海上で行われた実験。駆逐艦「エルドリッジ」を磁場発生装置テスラコイルを使ってステルス化する実験が行われました。装置の電源を入れるやいなや、縦横にイナズマが走り強力な磁場が発生。エルドリッジはレーダーから消え、ステルス化実験は成功したと思われました。しかし驚くのはここからで、レーダーから消えたエルドリッジは、ステルス化はおろか文字通り目の前からその姿が消えたと言うのです。そして2,500km以上も離れたノーフォークまで瞬間移動したという摩訶不思議な事件です。実はこの実験自体嘘なのではないかとの説もあります。しかし、第2次世界大戦下の話で時代背景から言っても実験自体は行われていても不思議ではない気がします。そしてテスラコイル・・・謎が謎を呼びますね。
3 ナゾナゾディアック
謎なゾディアック、ナゾナゾとゾディアックをかけた複数意味のあるタイトルの3曲目。ストレートなパンクナンバーであるこの曲は、あの有名な「ゾディアック事件」を基に作りました。
ドラムイントロからギターが入るところの音がミスフィッツっぽくて好きです。ちなみにこの奏法、エフェクトの設定が違うのか何度やってもあの音が出ません。やり方知ってる方は教えてください。
「ゾディアック事件」
1968年から1974年にかけて、カリフォルニア州サンフランシスコで起きた連続殺人事件。若いカップルが相次いで射殺される事件が発生し、犯人と思われる人物から警察やマスコミ宛に情報提供があったり、暗号を書いた手紙を送りつけたりといわゆる「劇場型犯罪」の一つ。あまりに有名な犯罪者で、ゆえに模倣犯も多く犯人断定には至っていない。また、社会を巻き込んだセンセーショナルな事件の成り立ちから、小説や映画など様々な創作の対象となっており、現在でも犯人については様々な憶測が飛び交っています。ほぼ犯人は確定しているような説もありますが、深く追求するとアリバイがあったり、DNA鑑定で別人だったり、被疑者死亡で真相がわからなかったり。んー、ナゾですね。
4 Dr.headroom
カールソンのアルバムでは珍しい打ち込みインストがこのDr.headroom。アメリカで起こった電波ジャック事件「Max headroom事件」を基に作りました。
この曲はバンド作品では初となる、ドラム担当のハカセカールソンによる書き下ろし曲。ハカセにちなんで「Max」を「Dr」に変更しています。このアルバムを作るに当たって、電波ジャック事件を候補にあげた時に、電子音バリバリのバンドサウンドっぽくない曲を取り入れたいと思い、ハカセに作曲を依頼しました。事件のことはあえて伏せ、先入観なしに打ち込み系サウンドを作ってもらったところ、これが出来上がってきました。今までカールソンの作品では絶対にやらなかったテイストで、ある意味皆さんの耳をジャックすることができるのではないかと思い、そのまま採用しました。アルバムの中盤に差し掛かるにあたり、いいアクセントになっていると思います。サンキューハカセ。
「Max headroom事件」
1987年11月22日、アメリカ イリノイ州シカゴ一帯で発生したテレビ放送の電波ジャック。ゴールデンタイムの生放送のニュース番組中に突然画面が切り替わり、テレビ番組のキャラクターであったマックス・ヘッドルームのマスクにサングラスをかけた男が映し出されるというアクシデントが発生した。放送局の技術者が周波数を変えたことで元のニュース番組に戻ったが、同日、別のチャンネルでも電波ジャックというアクシデントが発生。同じくマックス・ヘッドルームが画面に映り、この時は明らかに何かメッセージめいた言動を繰り返していた。この2つの映像は実際に放送されたものがyoutubeで視聴可能ですので、見てみてください。意味不明です。
5 Jackie is a funk
このタイトルだけで何の事件か分かる人っているんですかね。いないと思ったから解説を書いてるんですけどね。この曲は、タイトルのとおりファンク調の曲でカールソンの曲にしては珍しい曲調ですね。基にした事件は、未解決事件界のスーパースター、「切り裂きジャック事件」です。もうカリスマ過ぎてこの曲を採用するまでに2曲くらい候補をボツにしています。ジャックザリッパーとファンクの組み合わせに至るまでかなり時間を要しましたね。ボーカルはジョニー、BIG.Kはコーラスを担当しています。タイトルの秘密なんですが、「ジャック」はもともと「ジョン」の愛称で、「ジャック」の他にも「ジョニー」や「ジャッキー」と呼ぶこともあるそうです。ちなみに「ジョン」は「ジェイコブ」の愛称みたいなので、「ジョン」、「ジャック」、「ジャッキー」、「ジョニー」は一つの愛称の仲間的な関係のようです。で、切り裂きジャックを「ジャッキー」という呼び方に変えて、このタイトルにしてます。気付く方は気付くんでしょうが、ラモーンズの曲「Judy is a punk」をパロッたようなタイトルにしています。実際「Judy is a punk」にも「ジャッキー」は登場しますしね。まあ色んな意味を込めました。
「切り裂きジャック事件」
1888年8月31日から11月9日までの間、ロンドンの街中で少なくとも売春婦5人(※明らかにジャックの仕業と確定している人数。ジャックは手紙で37人の殺害をほのめかしているが模倣犯や別人の可能性もある。)を殺害した連続殺人事件。捜査関係者や新聞社に犯行声明や挑発する内容の手紙を送る等、いわゆる「劇場型犯罪」の元祖ともいうべき事件。遺体損傷の手口から医師ではないかとの憶測や精肉業者、画家、王室関係者と様々な被疑者が捜査線上に浮かんでいた。結局犯人に繋がる決定的証拠は見つからず、真相はいまだ謎のまま。ジャック、君はどこにいるんだい?
6 ハイ!ジャック
この解説をここまで読んでくれた方ならもうお気付きでしょう。6曲目は「D.Bクーパー事件」いわゆる航空機ハイジャック事件が基になっています。4、5、6曲の曲の並びは、「電波ジャック事件」、「切り裂きジャック事件」、「航空機ハイジャック事件」の3大ジャック事件を並べています。ジャックで隠れて韻を踏んだ感じです。くだらないですね。すみません。この曲は軽快なスカのリズムに乗せて爽やかに歌っていて、僕は個人的にすごく気に入っている作品です。ハイジャックと「ハーイ、ジャック」と話しかけるようなセリフを掛けているところも面白いですね。メロコアバンドがやるスカっぽい感じがよく出ました。
「D.Bクーパー事件」
1971年11月24日午後、アメリカオレゴン州ポートランドからワシントン州シアトルへ向かっていたボーイング727がハイジャックされた事件。犯人は偽名「ダン・クーパー」を名乗り航空チケットを購入していたがニュースメディアの誤報により、「Dan」ではなく、「D.B」という名前が有名になった。Bはどっから来たんですかね…
クーパーは機内に入りバーボンのソーダ割りを頼み、乗務員に爆弾を持っている旨のメモを手渡す。そこでハイジャック犯であることが知れた。ここで、クーパーは20万ドルの現金とパラシュートを要求。2杯目のソーダ割りを飲んだ後、飛行機は2時間の旋回飛行ののちシアトル・タコマ空港に着陸。現金とパラシュートの受け渡しが完了すると、乗客はすべて解放された。クーパーはパイロットに詳細な飛行プランを伝え、飛行機を離陸させた。その後、上空からパラシュートを使って脱出したと思われるが、乗務員は全員クーパーの指示によりコックピットのいたため目撃者は誰もおらず、飛行機を追跡していた5機の空軍機もパラシュートで脱出したクーパーを確認できなかった。まあ11月下旬の20時近くの上空であれば無理もない話ですよね。22時15分リノ空港に着陸後、クーパーの姿が機内にないことが確認された。まるで映画のような話で、クーパーは終始落ち着いて行動しており、受け答えなども紳士そのもの、乗客乗務員の誰一人傷つけることなく完全犯罪をやってのけたことから、一種の信者的なファンもいる異色の未解決事件。多分クーパーが本物のルパン3世なんでしょうね・・・
7 SUN ORK END
このアルバムでは最もポップな楽曲の7曲目。SUNは太陽、ORKブナ科の木、ENDは終わり・・・。意味不明なタイトルですね。実はこの曲は未解決事件の日本代表「三億円事件」を基に作りました。SUN=3、ORK=億、END=円てな具合です。ダジャレですね。失礼しました。この曲はジョニーのボーカルでコーラスも全てジョニーが担当。普段のカールソンの楽曲では展開しないようなコード譜になっていて、ライブなどの再現は難しいんじゃないかなともっぱらの噂です。
「3億円事件」
1968年12月10日東京都府中市にて発生した窃盗事件。現金輸送車に白バイが近づき「車に爆弾が仕掛けられている。」と話し、警官が現金輸送車に乗り込み、そのまま輸送車ごと盗むという大胆かつ完璧な手口で正に完全犯罪の代名詞的事件。今日ではレジェンド級の未解決事件ですが、1968年当時は誰もがすぐに解決できる事件だと信じていました。というのも、3億円事件の前に類似した未遂事件があったことやおそらく犯人だろうという人物の目星もおおかた付いており、その安心感から初動捜査にミスが連発し、犯人を逃すことになってしまいました。あの超有名なモンタージュ写真でさえ、全く別人の顔で作成されたというから、当時の慌てようが伺えますね。まあ理由はどうあれ、犯罪史に名を残す未解決事件であることに代わりはありません。現在でも様々な創作物に影響を与えており、多くの仮説が立てられています。僕個人もこの事件が一番ロマンを感じますねー。不謹慎ですみません。
8 ポラロイド
カールソンが得意とするハードコア調の楽曲の「ポラロイド」。ギターソロの部分のなんとも言えない不協和音が不安感を更に掻き立てます。アルバムもいよいよ最終局面に入りクライマックスに向かって疾走していく感じが表現されてます。この曲は、「タラ・キャリコ失踪事件」別名「ポラロイドミステリー」に着想を得てます。写真ってなんか不気味ですよね・・・
「タラ・キャリコ失踪事件」
1988年9月20日、当時19歳の女子大生タラ・キャリコが失踪した。自転車で移動中に何らかの事故や事件に巻き込まれ失踪したと思われたが、有力な手がかりが見つからなかった。不気味なのはここからで、それから10ヶ月経った1989年6月15日、ある女性がフロリダ州ポートセントジョーのコンビニの駐車場で不可思議なポラロイド写真を発見する。写真には口を粘着テープで塞がれ手を後ろで縛られた若い女性と少年が映っていた。この写真、実際のものがネットで見れるので気になった方はご覧ください。車内で撮影されたものと思われ、本が一緒に写っています。この本がタラが読んでいたものと同じタイトルであることと、足の痣等から両親は写真の女性はタラではないかと訴えます。しかし、捜査に大きな進展はなく、さらに一緒に写っている少年と思われる遺骨が写真発見から一年後に山中で発見され、死亡時期と写真の撮影時期が合わないことから、別人と思われた。結局現在に至るまでポラロイドの二人は一体誰なのか謎のまま・・・。誰が、何のために、何を写したものなのか・・・これぞ未解決事件。
9 MAY 9
さあ、ここまで世界の未解決事件(主にアメリカ)を7つ歌ってきました。総まとめがこの曲「MAY 9」です。「5月9日」って意味ではありません。「迷宮」って意味です。未解決事件は現在でも多く発生しています。明日は我が身かも・・・。曲中で未解決事件は、「あの娘の心のよう」とか、「あの恋のように迷宮入り」と歌っています。人生では様々な出来事が起こっては消えていきます。解決できるものと解決できないもの、果たしてどっちが多いのか。好きなあの娘の気持ちも他人には分かりません。知っているのは本人だけ。あれ?これって何かに似てませんか?
意外と身近にあるのかもしれません。「迷宮」ってやつは。
今回は日本を代表するB級サイコホラースカムジャズカルトパンクバンド ザ★カールソンズドーター ニューアルバムの楽曲解説でした。読んでくださりありがとうございました。7つ全ての事件、Wikipediaで詳細を確認できますので気になった事件があったら調べて見てください。ただし、閲覧注意みたいなところもありますので、自己責任でお願いします。
こういうダークサイドな楽曲のみのアルバムを作って見たかったので、夢が一つ叶いました。かなりジョニー目線なアルバムになったことは若干反省しています。嘘です。あんまり反省してません。いいアルバムができました。
今度はどんなテーマで曲を作ろうか、ネタ探しの真っ最中です。
では、また次の記事でお会いしましょう。
今気づきましたが、サブスクのジャケットとyoutubeのジャケットって違ったんですね。
Apple musicの他にも、各サブスクでダウンロード可能です!
是非、お聴きください!!