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マターリして行ってね⊂二二二( ^ω^)二⊃ ブーン

いきなり脳内に映像が飛び込んで来たので、俺はうわっと漏らしてしまった。


一体何が起こってるんだ?


風太が楽しそうに走っている。


この映像は俺の願望の産物か?


それとも――――――?



俺が脳に浮かぶ映像について思考を掘り下げようとしたその時、


「お兄ちゃん大丈夫?」


としずかが聞いてきた。


俺がうわっとか言うもんだから心配してくれたんだろう。


そうだな、今は俺のことより風太が優先だな。


俺は風太に意識を戻した。


場の空気が再び張り詰め、


窓からの風だけがカーテンを揺らしビューと音を立てる。


俺は、意識を集中し、脳内のイメージが風太に伝わるように祈った。


歩けるイメージがわけば風太も歩けるに違いないと考えたからだ。


伝われ。


伝われ。


イメージよ伝われ!



「伝われーーー!!」






俺は自然と叫んでいた。


クールな性格からしたら信じられないことである。


熱くなりすぎたかな。


風太の足にあてた両手を離し見てみるとじわぁと汗をかいていた。



俺は風太の顔を見た。


呆然とした様子で壁を見ている。


「いきなり叫んだからびっくりしたか?


 けどこれで超能力は終了だ。もう歩けるぞ」


自称超能力者の俺は超能力の完了を告げた。


俺が笑ったことで場の空気が少し和む。




やがて、三人が見守る中風太が口を開いた。


「お兄ちゃん、もしかして本当に超能力者なの?


 俺歩けるような気がするよ。」


「本当かっ?!じゃあお兄ちゃんが支えるから立ってみようか!」


思いが通じたのか?


俺は風太の発言に興奮し立ち上がった。


そして風太の手をとり、もう一方の手を背中に回し風太が立つのをサポートした。




「よしっ、行くよ。」


風太がゆっくりと右足を床におろす。


そんなに震えてはいない。


片足をつけるのは余裕そうだ。


着いた!


いいぞ、あとは左足だけだ。


「がんばって!!」


ハナちゃんとしずかが声援を送る。


「おうっ!」


風太が威勢よく答える。


本当は怖くて仕方ないのに、立派なやつだ。


つないだ手から風太の震えが伝わってくる。


俺は、背中に回していた手を戻し、両手とも風太の手をとった。


風太が左足をおろす。


右足の時よりもゆっくりと。


立てる、立てるぞ!


俺は心の中で叫んだ。


風太のつま先が床に着く。


一同固唾を飲んで見守る。


かかとがゆっくりと地面についていく。




「やったー!」


ハナちゃんたちの喚起の声が聞こえる。


両足が地面に着いた。


風太は俺の支えのもとベッドの横に立つことができた。


あとは手を離し自力で立つだけだ。


「風太、手を離すぞ!大丈夫か?」


「う、うんっ!」


風太が返事をする。


「よっし、離すぞ!


 大丈夫!風太は立てるからな!」


俺は気合を込めようと風太の手を強く握り、そして離した。








結果、風太は一人で立つことができた。


自分でも立てたことに驚いているようで、暫くじっと自分の足を見ていた。


よくやったぞ、風太。


俺は次にハナちゃんに目をやった。


ハナちゃんは嬉し涙をこぼしまくっている。


ハナちゃんもよく頑張ったな。




「さて、じゃあ俺たちは帰ろうか」


風太たちに感謝の言葉を告げられ、いくらか話をした後、


俺たちは病室へ戻ることにした。


「それじゃあ、二人とも元気でな!」


「おうっ、お兄ちゃんたちありがとう!」


風太が立って見送ってくれた。





帰り道、俺は、最後に風太たちと話したことを思い出していた。


風太は、俺の超能力のおかげで


自分が歩いていた時のことを思い出したと言っていた。


これで俺を本当の超能力者と思ったかもな。


ハナちゃんは、自分はお医者さんになると言っていた。


風太がまたケガしても今度は自分で治すだって。


いいもの見せてもらったな。


太ももやらをケガして歩きづらかったはずだが、


廊下を歩く俺の足取りは随分と軽くなっていた。


「あっ、母さんが心配してるんじゃないか?


 トイレ行くとしか言ってなかったから。


 しずか、急ぐぞー!」


「おー!!」


俺としずかは幸せな気持ちで病室へと戻っていった。



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