歌舞伎 鷺娘(さぎむすめ) | 京都を遊びつくすブログ

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歌舞伎シネマで、鷺娘を観てきました。

 

私は古典芸能を見る際には予習をしないので

 

(本当はしたいのですが、文字を読んでるだけじゃ頭に入らないのですw)

 

これを見ているときに、

 

何か深い物語が示唆されているのかなーと思っていたのですが、

 

そうでもないようです。

 

鳥である鷺が、娘に姿を変じて踊るというテーマなのだそうです。

 

そのまんまでございました。

 

この鷺娘ですが、絵画としては

 

有名な日本画家の鈴木春信が描いているみたいで、

 

芸能というのは絵画にも世界を拡大するのだと

 

改めて日本の芸能は深いなあと思いました。
 

私は観た鷺娘は、坂東玉三郎が演じたもので、

 

メトロポリタン・オペラハウスのガラコンサートで上演して大喝采を浴びた作品なのだそうです。

 

雪の中で舞う、ほぼモノトーンで舞台が完結される鷺娘は、

 

本当に美しかったです。

 

一瞬、囃子は一切なくなる時間があるのですね。

 

そこで我々観客は視覚以外一切の感覚を遮断させ、

 

さらに色彩の無い白と黒だけの世界を

 

視覚のみによって舞を見入るのです。

 

心奪われます。

 

意図的だったのか、私がそう認識したのか、どちらかはわからないのですが、

 

その囃子の無い時間の鷺娘の動きが、

 

とてもスローに感じられたのですね。

 

もはやあのシーンしか記憶に残ってないってくらい

 

インパクトのある瞬間でした。



 

物語もなく、色彩もなく、セリフもない。

 

削れるところを削って、芯だけを魅せるこの作品は、

 

私のお気に入りとなりました。

 

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