
(雨上がりの!)
暴走トラックが目的地に着いてエンジン停止したみたいに、日中の〝余熱〟が徐々に下がっていく。
・・・・。
陽が沈んでもよどんで熱かった空気がしんみりとしている・・・午後7時半!
(夏も折り返しにはいった! といったカンジ?)
昨日、渋谷のハンズで買い物! そこの店員はボクのことを知っているらしい。なぜかボクに興味津々で話し掛ける。
「今度は何を作るんですか?」
「え?」 (〝前〟は何を作ってたンだろう・・・と少し気にしてから)ボクは返す。「ちょっと〝灯かり〟を!」
「明かり・・・ですか?」
「ハイ、アカリです!」
・・・? ・・・? ・・・?
「その革を使って?」
端材(ハギレ)がうずたかく放り込まれたカゴから一切れの革を手にとって、ボクはそのまま陳列棚に吊り下げられたギボシやホック等の皮革用アクセサリをじっと見つめていた。何かに〝夢中〟で、あ~でもない、こ~でもないと1時間がすぎた頃合にやっと彼女が声を掛けてきたのだった。
「・・・・」と自分の手にある〝ヌメ革〟を改めてみる。「そうです!」とボクは返事をして、たぶんまた〝予想〟を超えた仕上がりなりそうです! と付け足した。「自分でも〝先〟が見えなくて・・・タイヘンです!」
「傑作ですね!」と彼女は言い「また楽しみが増えました」 と言う。そして、ちょっと待ってくれたら店の奥からいろいろと使えそうなモノとかデザインに活かせそうな物たちをひっぱり出してくるが、と申し出る。ボクはそれを丁寧にお断りする。
「ホント、次から次ぎにデザインが生まれてくるのはいいけどそのたび変更してたら〝傑作〟が出来るどころか〝永遠〟に出来ない。そんなカンジなんで、またいつかお願いします」
「ハイ、そのときは必ず声を掛けてくださいね!」 と彼女は言い 「約束ですよ!」と手を振ってシゴトに戻った。
・・・・・・。
(たぶん〝情報〟が洩れている!) とボク、ひきつづき陳列棚に向き直って考えてみる。
どんな〝情報〟を彼女は握っているんだろうか?
・・・・・。
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