「え?」
ン?
「だからぁ、そこにあったアンタのクリーム使ったよ、って!」
と、ボクの棚にあったモノを勝手に人間のお肌用の〝クリーム〟と思い込んで自分の乾燥した素肌に擦り込む。
(それは…たぶん革の〝汚れ落とし〟用のクリームじゃないかなぁ~?)と思いながら、ボクはどうしていいか分からない。
……。
(革の汚れを落とし保湿効果もある云々て使用説明書にあったし…まっいいか!)
ってことで〝話題〟を変えたほうがよさそうな気配を感知する。
「マンデラが亡くなったね!」とボク、「彼のことを歌にした〝曲〟で好きなのがあったからネルソン・マンデラのこともちょっと詳しいんだよ!」
……。
乾燥肌の女は興味を示さない。
(マンデラが誰なのか、知っているのか知らないのか…判断もできない)
ただ(……)と、クリームのラベルを見ている。外国メーカーのラベルに日本語の表記はない。説明書はべつに保管しているか、読んで捨てた…かだ。(たぶん読んで捨てた!)
カビ防止効果もある! とか書いてあったし、彼女がカビないのは良い事だと…ピカピカの彼女が街を闊歩する姿を想像する。
(なんか〝輝いてる〟ぜ! 今日のオマエよぉ~!)
「えッ?」
「いくらしたの?」
(……)とボク、「え、なにがぁ?」
「コレ、幾らしたかって?」
「あ~コレ!」とボク、値段をいくらに設定するか、考える。
(……)
つづく
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