電車の中はクーラーが効いて気持ちいい!
それはサービスでも、〝特別料金〟を払う必要はない。考え方によってはスゴイことだ!(と思った)
そんなヒンヤリ気持ちイイ電車の中で、居間で寛いでるみたいに文庫本を読む人がいる。座席も相当空いていたのでひとつ空けた隣席に座ったボクはチラリのぞいて見る。と、なにやら〝難しい〟事が書いてある。
暑きときに難しい本を読む人の気が知れない! とボクは思う(そのうち頭まで熱を帯びて雷に撃たれたみたいに頭髪から煙がモクモクするぞ!)
…とか、いやハゲかけてるから熱がこもる心配は要らないのかな…とか、
いろいろ思う。
彼はもう何ページもめくった。
一向に煙は立ち上がらない。すでに彼の頭は〝燃えカス〟なのかも知れない!
そんな事を考えながらボクは電車に揺られる。のんびりと余計な考えを巡らす。クーラーのお陰だ。
彼が〝ハエ〟をはらうみたいにボクを見る。「……」と無言!
ボクはしょうがないので眠くなった振りで欠伸をいれ視線をそらす。
すると赤い色が目に入る。電車に備え付けられている〝消火器〟の在り処だ。
(お、これは有難い!)とボクは〝出火元〟に向けて消化活動する自分の勇姿を思い浮かべて、
安心して目をとじる。
それもクーラーのお陰だ。