先日、島田伸助さんの番組で、
カンボジアに学校を作ろうという趣旨で、
タレントや著名人が絵を描き、
それをオークション形式で販売し、
その収益をあてるという番組がありました。
僕も、絵が好きなものですから、
誰がどんな絵を描くのか興味があったし、
カンボジアには思いいれもありますので、
釘付けで見ていました。
結局、約1億7千万という大金が集まり、
1つ学校を作るのに500~600万円かかるカンボジアの貨幣価値から言えば、
とんでもない額が集まる結果に。
改めて、
お金とは、
貯めるために稼ぐのではなく、
使うために稼いだ方が、
何かの役に立つんだなぁと思いましたし、
何より、
自分以外の何かに投資できる事は、
偽善的と非難されようとも、
素晴らしい事だと思いました。
僕がカンボジアに興味を持ったのは、
カンボジアの首都『プノンペン』周辺の、
スラム状態の地域の街づくり支援のNGO活動をしている友人がいたからです。
カンボジアは、
ベトナム戦争の折に、
アメリカ軍と南北ベトナム軍の介入により、
空爆被害に巻き込まれ、
その被害はカンボジア全土に及ぶという悲劇の歴史を持つ国であります。
この頃に両軍ともに埋めた地雷は、
ベトナム戦争終結後もまだ存在しており、
今もなお現地の人達の死傷者数を増やしております。
ダイアナ王妃が、
この地雷撤去のために活動されていましたし、
その他著名人も参加しています。
しかし、
両軍ともに、
どこに埋めたか詳細を把握できておらず、
完全撤去できない状態。
そのベトナム戦争後も、
独裁者『ポル・ポト』による圧政により、
虐殺、飢餓で100万人ものカンボジア人が死に追いやられました。
現在も内戦が絶えず、
各地で戦火が子ども達の生活を脅かし、
学校に行ける機会は奪われ、
学校さえもなく、
子ども達は生活するため、
生きるための労働力として存在しています。
人身売買ブローカーによる誘拐や、
親が子どもを売るという事態も絶えず、
今やカンボジアの子ども達は、
明日をも知れぬ生活をしている状態です。
そこに伸助さんの番組のような支援ができ、
あれだけのお金が集まったのですから、
きっとできる事はたくさんあると思います。
現地の子ども達も、
やっと勉強ができると、
目を輝かせて喜んでいましたね。
僕も胸が熱くなりました。
しかしながら、
ここで一つの問題があります。
カンボジアには、
日本企業が税金対策や税金逃れのために、
学校がたくさん建てられている現実があるという事です。
本番組が初めて行ったのではなく、
以前からたくさんの企業が同じような事を、
違う理由でやっていたんですね。
伸助さん達は善意。
企業は税金対策。
形は同じでも、
意味が違えばこれだけ目に映る姿まで違うのも珍しい。
これの何が問題かというと、
教員問題です。
伸助さんの番組では、
首都プノンペンから教員を誘致し、
勉強ができるようにしていますが、
日本の企業が立てた多くの学校では、
教員がおらずに荒廃し、
今は誰も使っていないという学校がたくさんあります。
しかもその誰も使っていない学校は、
内戦ゲリラの拠点施設になってしまっており、
むしろ、もう建てないでくれという声さえあると言います。
学校はあっても、
教える教員がいない。
ゆえに子ども達が集まらなくなる。
教員を育てようと思うと、
お金がかかります。
では、カンボジア政府は教員を養成すればいいじゃないか?
というご意見もありましょうが、
政府官僚達は、
日本以上に腐敗しており、
世界から集まる支援金さえも着服するような有様です。
つまり、
伸助さん達が集めたお金を、
カンボジア政府に寄付しても、
現地で困っている子ども達のために使ってくれないという事です。
僕の友人は、
『それだけのお金があれば、
教員を育てる事ができる。
何とかそうしてほしいんだけど…』
と、今回の番組趣旨には賛同しても、
その後どうするつもりなのか?
という問題に対しては憂いている次第です。
一方で、
日本企業の建てた学校よりは、
素晴らしい事ができるはずなので、
期待もしていると言っています。
僕も金銭的な支援を、
NGOにあてて行っています。
世界には学びたくても学べない子ども達がいます。
経済大国と言われ始めた、
インドや中国にさえ、
そういう子ども達がたくさんいます。
そういう意味では、
日本はまだマシなのかもしれないけど、
日本の教育環境もまた、
岐路に立たされている状態であります。
勉強したくてもできない子ども達。
勉強できる状況にはあれど、
勉強しない、
勉強できない理由をもつ子ども達が、
日本にはたくさんいるからです。
遠い国の教育を見つめ、
地域レベルで教育を行う。
そういう行動が、
今後の日本の教育を支える事になるのは、
およそ間違いないと思います。