長らく日記を更新できませんで、
心配くださった皆さん、
本当に申し訳ありませんでした。
そして、
ありがとうございます。


たくさんのメールをいただきまして、
ホントに嬉しかったです。


これからもblogは続けていきますので、
ご心配なく(^-^)


とある相談者の裁判があり、
その証言に立ってきました。


詳細については、
固く他言を禁じられていますので、
絶対に言えないですが、
とにかく良い結果に落ち着き、
ホッと胸を撫で下ろしている次第です。


その件があり、
blogも更新できない日々でしたし、
誰にも相談できない状況でした。


やはり、
相談できる人や機関があるのは、
人にとって救いだなと痛感した次第です。






話は打って変わって…ですが、
半年ほど前、
初めて『ホテルヘルス』なる風俗店に入り、
女の子と時間をともにしました。


とは言っても、
サービスは受けていません。


その女の子が相談者でした。


どうしても時間が作れず、
お互い噛み合いませんで、
仕方なくラブホテルで話すことに…


ラブホなんて何年ぶりでしょう。。。
緊張のあまり、
入っていきなり、
トイレに駆け込んでしまいました。。。


ソファがあったので、
そこに彼女を座らせ、
僕は化粧台の椅子を拝借し、
右側から話かけるようにしました。


彼女はストレスによる突発性難聴で、
左耳が聞こえません。


心理学的にも、
正面から話すのは、
僕の体格と異性であることから、
あまり望ましくないので、
普段から外すようにはしていますが。


彼女は大阪の十三にある、
某ホテルヘルス店のNo.1でした。


メール相談回数は数えるほどでしたが、
耳が聞こえなくなったという事態から、
緊急性の高さを感じ、
すぐに会う約束をしたんですね。


彼女は言いました。


『昼の仕事で、
 上司からしつこく迫られてて、
 断ったら嫌がらせを受けたんです。
 社内メールで各部署に、
 アイツは風俗で働いてるとか、
 誰々と寝て給料を貰ってるとか…

 で、そのありもしない噂を流された誰々さんが、
 私の事かばったせいで転勤になって…

 私やっぱ夜の世界しか無理なんかなぁって…』


彼女が大学を卒業した頃、
世間は就職氷河期の真っ只中で、
やっとの思いで就職できたのですが、
その会社でも同じような事があり、
会社にいられなくなったそうです。


何の資格もない彼女の、
世間の対応は知れたものでした。


就職できたと思ったら、
秘書課に回され、
社長からセクハラを受ける。
そして退職。


そんな事が3回ほど続いた時、
彼女はうつ病になりました。


アイドル顔に、
胸も大きく、
色も白い。


おじさん受けする容姿は、
恰好のセクハラ対象だったんでしょう。


面接の時点で、


『君、胸大きいねぇ。
 何カップ?』


という、
違反質問をする企業もあったそうです。


友人からは、


『そんなとこ辞めちゃえ』


か、


『逆に逆手に取ってやれば?』


という、
本人の意図を理解できていないアドバイス。


彼女は小さい頃に、
近所の公園で変質者に体を触られた経験があり、
それ以来、
男性に対して嫌悪感を抱いていました。



そしてセクハラだらけの社会。
彼女の精神が持たないのも当たり前です。
誰だってそうでしょう。


凹んでいるところに現れた、
前の彼氏。


ホストだったそうです。
彼は手さえ握れないほどのウブさで、
彼女は好感を持ちました。


彼は彼女に悩みを打ち明けました。


『俺、もう辞めさせられるんや。
 売上が伸びてないから、
 もういらないってさ。
 客呼べないホストは雇えないってさ。
 俺、18からこの世界にいたのに、
 今更何ができるなんて思えないし、
 結構自分を変えていくのに適した、
 良い職業だと思ったんだけどな…
 やっぱ俺はダメな奴だったんだな…』


彼女の前で涙を流す彼。
彼女は決意しました。


おじさん受けする私にも稼げる職業。
キャバクラです。


あっという間にNo.1になり、
それなり以上の収入ができ、
彼の店に毎晩通いました。


彼は枕元で毎度言います。


『俺がホストやってられんのも、
 全部お前のおかげだよ』


彼女は嬉しくなり、
彼の喜ぶ顔が見たいがために、
色んな物をプレゼントしました。


彼が


『ウチのNo.1の○○さんがしてる時計、
 ROLEXやで?
 すげぇよな…
 やっぱ一流は、
 身につけてんのも一流だよ…
 俺なんて10000円もしない時計だもん。
 月とスッポンってこの事だよな』


悲しい笑顔を見せます。


彼女は翌日、
ROLEXの時計を買いに行きました。


『後輩に追い抜かれちゃってね…
 凹んでんだ…
 あの野郎、
 新人のクセして50万もするスーツ着て、
 偉そうに追い抜いていきやがった…
 ちくしょう…』


目にうっすら涙を浮かべ、
机を拳で殴り付け、
血が出るほど殴り続け、
彼女が止めた時、
彼女にすがりつくように泣き崩れます。


彼女は翌日、
80万のスーツを買いに行きました。


車も買い与え、
世話になりっぱなしだからと、
指輪をプレゼントされ、
安くても嬉しいと思いました。


そんなある日、
彼は何も言わずに消えてしまいました。


お店の人から、
衝撃的な言葉を聞かされます。


『アイツなら、
 結婚して辞めたよ?
 逆タマってヤツ?
 上玉客掴みやがってさぁ。
 羨ましい限りやわ』


彼女はしばらく、
呆然として、
部屋から一歩も出れなくなりました。


しかも、
彼の借金の保証人になっており、
1200万もの借金を返す事に…


そして風俗で働き、
やっとその借金が終わり、
新しい人生を掴もうと、
昼の仕事もすることにしました。


その先で起きた今回の事件。


彼女はもはや、
信じれる人などいない状態で、
会社をまた辞める決心をしていました。


そんな矢先に、
同じ店舗で働く女の子から、
僕の話を耳にし、
メールをくれました。






『私って、
 所詮そんな人間なんですよね。
 男の性のはけ口でしかない。
 それならもう、
 それでいいや…
 疲れちゃった…』


人に相談をしてくるという事は、
そういうものから抜け出したいという、
心の叫びが現れた形です。


でもそう言う。
これは、
本当は諦めたくなんかないよって意味です。


『そっかぁ…
 ホントはやりたい仕事もあったろうに、
 そんな事が続けば、
 そりゃ誰も信じれなくなるよね…』


彼女の動きが止まりました。


『大学に行ってた頃は、
 なりたい職業もあったでしょ?
 でも就職活動が迫ってて、
 どこでも入れたらラッキーって、
 違う道選んだんだよね?』


彼女がゆっくり語り出します。


『私…ホントは…
 オムライス屋さんやりたかったの…』


『そっかぁ…
 でも、大卒の求人で、
 オムライス屋さんってなかったんやね』


『…うん…』


『そっかぁ…
 アルバイトならあったろうに、
 就職ってなるとね…
 あんま募集出さないよね…』


『…うん…』


そして、
まずは今起きている事件の解決のため、
彼女ができる事、
僕ができる事を確認し、
会社の相談窓口に行く事が決まりました。


結局、
彼女をかばってくれた方は元の場所に復職し、
彼女にセクハラを行った上司は、
懲戒処分を受けました。


セクハラやパワハラの相談窓口の設置は、
近年、急務で設置義務があり、
どの会社にもなくてはならない事になっています。


彼女は結局会社を辞め、
すぐにメールをくれました。


『これでよかったの?』


と聞くと、


『うん。
 なんかスッキリした。
 こんなに簡単に解決できたなら、
 悩まなくて良かったね』


多くの女性が、
窓口の活用や、
改正『男女雇用機会均等法』の下に、
不当な権利侵害に屈せずに、
戦える根拠(法律)がある事を、
情報として知っているけど、
活用でききれていません。


それは、
セクハラがそういった形で、
相談しにくいところを狙ったもので、
所詮、意志決定機関には、
男性がほとんどだから、
相談して敵に回したくないという心理に、
追い込まれてしまうが結果です。


彼女は、
異性から散々な嫌な経験をさせられ、
男性と戦うという事を、
最初から選択肢に入れていない、
いや、
入れないように追い込まれてきました。


傷つけられ、
諦めるの繰り返し。
それが彼女の牙を折っていたんですね。




『そういえば、
 西中島南方に、
 美味しいオムライス屋さんがあるんやけど、
 行ってみよか?』


『うん!絶対行く!!』


彼女とオムライス屋さんで会食しました。
僕はチーズたっぷりクリームオムライスを。
彼女はオーソドックスなオムライスを。


食べながら話しました。


『アミさんさぁ、
 オムライス屋さんは諦めたの?』


『ううん!
 その前にやる事あるから、
 まずは週2でキャバに戻って、
 調理師の資格取るために学校行くねん!
 で、土日はオムライスが売りのカフェでバイト!
 めっちゃ忙しい人になってもうたわ。
 それよりココのオムライス、
 マジ美味いんだけど…
 味盗もうっと。
 次から手元が見える席にしようね』


相談は一段落ですが、
彼女の突発性難聴と男性嫌悪を、
改善するための治療が残ってます。


知り合いの精神科医とカウンセラーに、
了解はもらっていますし、
彼女も治療したいと望んでいます。


それまではオムライスを食べる付き合いも続けないと…
オムライスが嫌いにならない程度にしてほしいなぁ…


と思ってる時、
彼女が言いました。


『栄チャンってズルいよね』


ビックリしてたずねました。


『え?何が?どこが?』


彼女はニヤリと笑って答えました。


『だってさぁ、
 私がオムライス屋さんになりたかったこと、
 思い出させるように話したでしょ?
 扇動されたって感じ。
 相談者の話を聞くのが栄チャンの役割やのに、
 そんな扇動アリなん?』


『そ…それは…』


図星です。
心の中で頭を下げました。


『まぁ良いわ。
 ラブホで私みたいな良い女目の前に、
 欲情せんかった事に免じて、
 その扇動に乗ったったんやから、
 絶対最初のお客さんになってね。
 で、通い続けてね。
 で、友達とかいっぱい連れて来てね。
 で、2号店ができたら、
 そっちもよろしくね。
 約束だよ!?』


戦う術を知った女性は強い。
鋭い。
狡猾だ。


何年先になるかわからないけど、
オムライス、
楽しみに待ってます。