独り旅で石垣島に行ったが、宿を事前に決めていた。
宿は、昨年に開業した
しらほハウス
宿の概要は、宿のホームページを拝見して頂きたい。
関東で生まれ育った男性が、八重山諸島に惚れ込み、
地元に溶け込む努力を続けて開業した小さな民宿だ。
たった二つしかない客室。
テレビもネットもない客室。ただ、窓際の椅子に座り外の風景を見ると癒される。
私は夕刻に到着したので、直ぐに夕食となった。
食堂は2階の宿のリビング。洋室作り。余計な家具がまったくない空間だ。
南国の宿だが、都会的な一面もある。テーブルが私を誘っている気がする。
都会から来ても違和感なく、宿の夫婦と一緒に食事ができた。
席に座り、厨房を見ると、その様子が良く見える。
40歳過ぎの夫婦が、私のためだけに調理をしていた。嬉しさが込み上がる。
事前に用意した料理もあったが、
私が食堂に来てから作る料理もある。温かい状態で食べて貰いたい料理だ。
温かい料理は、私の心まで響く味がした。本当に美味しくて、食べることが嬉しい。
宿の夫婦は、元々内地に住んでいたサラリーマンだ。
それを感じさせない、素晴らしい料理を堪能できる。開業して1年も経過していないとは思えない。
それでも、料理に関しては、まだまだ発展途上だと話していた。
この宿は、料理の味を堪能するだけではない。宿の夫婦と一緒に酒を飲むのがメインなのかも知れない。
私は12時近くまで、宿の夫婦と一緒に、いろいろと対話した。正直に言うと後半は何を話したか覚えていない。
フラフラになった私を、宿の主人は、部屋まで送ってくれた。私は直ぐに熟睡。
翌朝、再び、食堂へ行き、胃腸に優しい朝食を取る。
そして、窓から外を見る。眺めがいい。
天気が悪く、私は風邪だった。だから、到着した翌日は、部屋で過ごすことにした。
二階の窓からの風景は、のんびりしていた。海へ向かう細い道が魅力的。
そして、時間を忘れさせる風景が、ここから見える。
宿の目の前は、牛の放牧地。でも、ただの放牧地ではない。観ていて飽きないのである。
私は1階の自室に戻って、窓から牛の様子を眺めていた。片手にはビールがあった。
望遠レンズを、双眼鏡のようにして牛たちを観察してみた。全然飽きない。
牛の親子が、仲良く過ごしていた。動物園ではないから、いつかは出荷されるのか、子牛にはタグが付いている。
子牛の仕草が、私の心を和ませる。いつか、ドナドナという曲のような別れがあるが、今を大切にしている気がした。
この放牧地、何故か、いつも、シラサギがやって来る。その行動が観ていて飽きない。
牛へ、シラサギたちは、やたら接近しているのだ。牛は平然としている。
初めて見る光景。最大、5羽のシラサギが牛の周囲に来ていた。
雨の中、シラサギは、牛の背中に乗っていたけど、やっぱり牛は全然気にしない。不思議な光景だ。
私がその様子を観ているだけで数時間経過していた。それがいいのかもしれない。
牛とシラサギの様子を眺めているうちに、また眠くなった。よって昼寝・・・
ビールを飲んだことも、その要因だけど、眠くなったら眠る。別にいいと思っている。
夜になれば、2階の食堂で、またまた飲んだくれになるだろう。
それまで、気楽に過ごした。南国での時間はゆったりとしている。
昼寝するための宿。
夜は、酒を飲んで心を解き放つ。それが、しらほハウスなのだ。
私は、4月になったら、また石垣島に行こうと思っている。
ここで、昼寝をするために・・・
次回は、悪天候の中、少しだけ観光した行動を記述しようと思う。