昨日は十三の第7芸術劇場へ行ってきました。
不食の時代~愛と慈悲の少食~
15年以上も1日1杯の青汁で暮らし続ける女性の姿を追ったドキュメンタリー
【ストーリー】
脊髄(せきずい)小脳変性症という難病(1リットルの涙というドラマで主人公の女の子が患っていた病気)を発病した一人の女性(鍼灸師・森美智代さん)がたどり着いた甲田光雄先生の「甲田メソッド(西式甲田治療法)」。
彼女は入院治療などのあと、1日たった1杯の青汁と軽度の運動だけで健康を維持しているという。
ほかにも、膠原(こうげん)病や悪性脱毛症、筋ジストロフィー症から甲田健康法で元気になったという人たちを取材し、現代の食と健康のあり方について本当に考えさせられる映画。
甲田先生については先日より著者を紹介していますが、やっぱり先生は凄い方でした。
活字で読んでいても興味深い事がたくさん書いてありましたが、実際に先生の治療を受けられた人達の話を聞くととてつもなく凄い先生だと改めて感じさせられました。
患者さんたちは難病に罹り失意の底に陥った方々ばかりで、藁をもすがる気持ちで甲田医院へ駆け込んだ方々ばかり。
そして、病気が治った喜びと同時に、みんな一様に『病気になって良かった』と答えられている。
これまで当り前に過ごしていた生活の過ちに気付き、そしてまた、病気になったことで食に対する考えを変える事ができた。
病気にならなければ、一生気付く事はできなかっただろう。と。
一番印象に残ったのは、一人の男性が話されていた言葉。
食事さえ我慢すれば、その他の全ての人生が楽しくて幸せに感じれる。
これまで、介護施設に入所している高齢者の方々は食べる事しか楽しみがないのではないかと思っていた。
また、そうでなくても普段私たちが生活している中で食事をすると言う事に一種の楽しみを覚えている。
これを食のエンターテイメント化とこの映画では語られていましたが、確かにそのような楽しみを抱いて生活していた事に『ハッ』とさせられた。
食に楽しみを覚え、おいしいものを追い求める。そのために過食になり生活習慣病に罹ってしまう。
食とは、他の生物から与えて頂いた命を食べる。そして、自分の命をつないでいく。
自分というものが生きていくために様々な生命の犠牲の上に成り立っているという事に気づかなければいけない。
自分はひとりで生きているのではない。様々な犠牲の上に生かされているという事に。
愛と慈悲
甲田先生はこの気持ちを持って感謝しながら食事をしなければならないとおっしゃっている。
これが先生の提唱する少食の原点なのだろう。
昨日映画を見ていて初めて知った事。
それは、甲田先生がもう3年も前にこの世から旅立たれているという事。
私は、あることがきっかけで操体法と出逢い、橋本敬三先生の存在を知った。
そして、あることがきっかけで小林正観先生や甲田光雄先生の考えに触れることができた。
何か糸でつながれているのではないかと感じるくらい先生方の考えはよく似ていてその先生方の考えに触れることができたのも全て縁でつながっているんじゃないかと感じる。
しかし、私がこの先生方を知った時にはみな旅立たれていたり病床に伏せていたりと、元気なお姿を拝見する機会がなかった。
それでも、私が師事する北村先生から操体法の真髄を学び、それを伝えていく。それがこの先生方と出逢えた意味なんだと思う。
また、一度この森美智代先生ともお逢いして話を聞いてみたいと思います。
実は森先生と私の師匠の北村先生は面識があるそうです。
本当に何かでつながれている気がする。
不食の時代~愛と慈悲の少食~公式サイト