正しい歩き方にご注意を。 | 操体の旅的幸せな世界

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今、巷では健康ブーム。

ブームは一過性ですぐに廃れていくものと思っていたけど、この健康ブームは長い。

高齢化が進んできているせいかな!?



そして、TVや雑誌などで「正しい姿勢」や「正しい歩き方」がよく言われている。

確かに、言われている事は正しい。

解剖学的にも運動学的にも教科書などにはそのように書かれている事が多い。

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だけど、それは健康な状態の人がとる正しい姿勢であり、どこかしらに支障をきたしている人はその姿勢を取ることが苦痛なために歪んだ姿勢となる。

歪んだ姿勢の方がその人にとっては楽だし自然なのだ。不自然の中のバランス。

これを姿勢が歪んでいるからといて無理やり正しい姿勢に戻そうとするとどうなるか?

余計に痛みが悪化します。

じゃあ、そのままで良いのかというとそういう訳にも行きません。

やはり歪んだ姿勢は各組織や器官の機能障害を引き起こし、最悪、器質破壊という悪循環に陥ってしまいます。

では、どうするのか?

当院では、不自然な動きを自然な動きに戻す指導として赤ちゃんの成長過程を順に追って患者さんに行ってもらいます。

赤ちゃんは誰に教えられる訳でもなく、自然に順を追って成長をしていきます。

首が据わる → 寝返り → 四つばい位保持 → 座位保持 → ハイハイ → つかまり立ち → つかまり歩き → 独り立ち → 独り歩き

これが赤ちゃんの成長過程・発達過程です。

どこかしらに痛みを訴えている人はこれらの動作が不自然になっている方が多い。

立ち座りの動作、起き上がりの動作、寝返りの動作・・・

赤ちゃんの時よりも筋力が発達している分、無理に筋力で動作を行おうとする。

そこに、ひずみが生じ怪我をしてしまうのです。

赤ちゃんの成長過程は、何の無理もなく自然に楽にできる運動発達なのです。

これを改めて意識して覚える。これが運動学習なのです。

何もない時は無意識にできていたことでも、どこかに支障をきたしている時は無意識にできなくなってしまう。

これをどのようにしていたか思い出せずに『確かこう動いていたような』と頭で考えながら行動してしまうから不自然な体の使い方となって余計に痛みがひどくなるのです。

体の使い方には自然法則がある。

楽に動かせて、しかもひずみが起こらない。

これらの方法を一つ一つ指導しています。



【結論】
TVなどで言われている正しい姿勢や動きは何も病気や怪我をしていない人たちに向かって発しているメッセージであり、怪我をしている人たちが同じような事をしてもかえって病状が悪化しますので注意しましょう。後、健康体操的なものも、そこで教えている人が自分で考案した方法を教えている事が多く、本当に万人に効果のある体操なんてものはないのでこちらもしっかりと吟味してできるかどうかを判断して下さい。

操体法は、誰ひとりとして同じものはございません。その人に合った方法をその人自身が選択し体を治めていきます。

世間で言われている常識を疑ってください。真実はあなたの体に備わっている原始感覚だけです。原始感覚は自然の法則です。