清菜慈と恋愛関係になってからいつの間にか
五ヶ月が経とうとしていた…それなのに
ふとした瞬間には顧海の事を思い出している
それでも時間が経てば忘れると言い聞かせて
そんな時北京の父親から連絡があったが
[お祖母さんが…入院したんだが…もう長くは
無い…洛因お前に会いたがっているんだ
週末でいいから顔を見せてやって欲しい]
母親が居なくなってからは祖母に甘えてきた
大学を何とか卒業出来たのも…祖母と父親の
おかげだった…[分かった…今週末には帰るよ]
正直言って…複雑な感情が…捨てたはずだった
北京に帰れば必ず顧海との思い出が蘇るから
初めて愛した…そして今も…愛しているのだと
思い知らされてしまうかも知れない…
あの日レストランで見てしまった指輪が今でも
残像となって…忘れたい…そう思いながら
清菜慈と抱き合う事で無理矢理我を忘れた
汗で滑る背中に必死になってしがみついて
