深夜になって目が覚めてしまい…そして
家臣たちを宥めながらも蓮池へと進み
小舟に乗り込むと付いて来た彼を抱き寄せ
互いの身体に手を回して抱擁とくちずけを
飽きることなく交わしていた…離したく無い
少し冷んやりとする彼の頰に手を触れると
[…ずっと一緒にいられたら良いのに…陛下と]
[離す気は無いから…其方を永遠に…愛してる]
王妃に対しては出て来ない愛の囁きが… 
彼には激情のままに出てくるなんて思っても 
いなかったのに…やがて彼から…そして


気付かなかった…起き出して来た王妃が 
自分たちの抱擁を見ていたことを
彼女はやがてこの後には…思いがけない
行動に出ることをまだ知らずに放棄して
互いのことしか想像してはいなかった