「人は守りたいもの
守ろうとするものに
嘘をつく」


江國香織原作の
「スイートリトルライズ」での印象的な言葉。


このあとに
「でもあなた(不倫相手)を愛しているわ」

という言葉が続くのだけど…

既婚者のその心理は私には理解ができなかった。


どうして?

守りたいから愛してるんじゃないの?
愛してるから守りたいんじゃないの?

守りたい人と愛してる人は別ものなの?

なんで? イコールじゃないの?


理解したくて理解しようとするのに
どうしても理解できないのが苦しい。



結婚していることを隠して嘘をついていたのは
私を守ろうとしていたから?


「いつか言わなきゃって思ってた
だけど言えなかった
好きだから言えなかった」

彼はそんなふうに言っていた。

指輪を外してまで私に会っていたのに…

だけど結婚が発覚してからも関係を続けられてからは
彼が嘘をつく相手は
私ではなく結婚相手なんでしょう。


それでも彼は私に小さな嘘をつくことがあった。

私に気を遣ったり
傷つけないようについてるんだろうけど、
嘘ってわかっちゃうんだよ。

優しいようで、優しくない嘘。


嘘だとわかっていながら
その嘘に付き合ってあげていたこと、
鈍感なあの人は気づいていただろうか。



バカ正直だったり
嘘が下手だったり…

いつも中途半端に優しい人だった。


「中途半端な優しさは残酷で傷つくんだからね」

彼に何度も言った。



そういうずるさが大嫌いだったのに
それでも大好きだった。