『絶望』



[名](スル)希望を失うこと。全く期待できなくなること。





やっぱりそうだ。



そういうことなんだ。




彼のすべてを受け入れるということは


絶望を受け入れることと同じなんだ。





この先に、なにもない。


ふたりの未来なんて、ないのに。



それをわかった上で、この関係を受け入れて、続けていくということ。






絶望を受け入れながらも貫くほどの愛って、存在するんだ?



どうしてそんなことができるの?



そこまで彼を愛しているの?






彼と奥さんの離婚を望まず


私との結婚を望まず


確実にやってくる終わりを覚悟してそれを見据えるしかなくて



じゃあ、いったい何を原動力にしていけばいいの?



どうしたら頑張れる?





『愛』だけ?



『ただ、愛すること』 だけ?


『ただ、愛されること』 だけ?




目にも見えない、いつ崩れてしまうかもわからない


そんな儚くて不安定なものだけを頼りに、頑張るしかないの?




本当は、今だって愛されてる自信なんか、ないのに。



全然ない。



いつだって不安。






だったら、愛されてる確証が欲しいと思ってしまう。




奥さんと名前を連ねた、婚姻届という、たった一枚の紙切れ。


お互いの薬指にはめられている、あの銀のわっか。




どちらも絶大的な効力があるじゃない。


世の中に、社会的に、認められた愛の証。



でも、私たちには、何もない。




別に、契約書が欲しいわけじゃない。


別に、お揃いの指輪が欲しいわけじゃない。




ただ、絶望的なことが、哀しい。



虚しい。






その人を好きになって


その人も自分を好きだと言ってくれて


大好きな人と体を重ねることができて


それで充分だと思えればいいんだろうけど。




愛し愛されているから、それだけでいいの


それだけで幸せなの


何も望まない それこそが、愛なの




なんて、思えない。


そんなキレイごと、私にはやっぱり無理だ。





愛してるからこそ、望んでしまう。



もっと一緒にいたい 


ずっと一緒にいたい 


私だけを好きでいて 


私以外の女を抱かないでよ 






貪欲な感情は、押し殺さなきゃやってられない


そう思うのに。





満ち足りてなんか、いない。



自分の気持ちに素直になればなるほど、欲が出てきてしまう気がする。





だったら、また素直な感情は押し殺して


「どうせ不倫だし」、「どうせ愛人だし」って思い込ませていた方が、楽?






結局は



不倫。



愛人。



そういうことなんだろうな。





それって


「しょうがない」


で解決するしかないってことも、うんざりするほど、承知してるけど。