彼との終わりを受け入れてから、なるべく彼のことを考えないようにしようとした。



仕事が落ち着いたら、ふと考える時間が増えてしまう。


そういう時間を少しでも減らす努力と、


もう後ろを振り返らずに、前を向いて進まなきゃ!と思おうとした。



いつまでもくよくよして立ち止まっていたらダメだ!



ボロ雑巾みたいな捨てられた愛人みたいになりたくないし。



私は彼がいなくても大丈夫。



あの人がいなくても、ちゃんと自分を保っていかなきゃ!




だから気分を変えようと思って、美容院へ行って、髪をバッサリ切った。



ベッドシーツやカバーを替えた。



部屋を掃除した。



色んなものを洗濯しまくった。



友達と遊ぶ約束を入れまくった。





考えない、考えない。




空いた時間を少しでも無駄にしないように、とにかく何かをしているようにした。



そうすると、自然と気持ちが楽になって、完全に吹っ切れたような気がした。




あれ? けっこういい感じ、いい感じ♪



このまま、このまま


どうか、このまま、私の気持ち、このままでいてね。





でも


少しだけ、彼とのこれまでを思い出したりはした。



少しだけ、未練が残った。




もっと外で会いたかったな~ とか



結局あのレストランで食事できないままだったな~ とか



一度でいいから旅行なんかに行ってみたかったな~ とか



普通のカップルみたいに、デートしたかったな~ とか…




でも、思い出に残りすぎる大きなできごとが無かった方が、辛くなくていいのかな…?


じゃあ、これでよかったのかもな…


なんて思ってみたりもして。




そして


自分が最初から最後まで素直になれなかったことを悔やんだりもした。



泣くことを我慢できずに彼の前で何度も泣いてしまったことも。



めんどくさい女を隠しきれなかったことも。



彼の気持ちを信じることができなかったことも。



彼に「愛してるよ」と言われても、何も返せずにいたことも。



「好き」だとさえ言えなかったことも。



「会いたい」とも言えなかったことも。



何通も送れずに溜まったままのメールも。




どうしてこんなに素直じゃなかったんだろう…?


どうして簡単なことが伝えられなかったんだろう…?



あぁ…


だからか、だから終わってしまったんだろうな。。






そして


終わりは受け入れたけど、やっぱりこのまま終わりにするのなんて


なんだか納得いかなくて、きちんとお別れをしようと思った。




彼に対して憎しみと怒りでいっぱいになってどうしようもなくなったりもしたけど


それでも好きだった気持ちは確かだし、彼とこうなったこと、この恋愛をしたことを後悔していないし、いい経験ができたと思ったし


「ありがとう」って、伝えたかった。



「今までありがとう。好きになってよかったよ」 って。




それで、もし、もしもっと頑張れたら、やっと言えるかもしれない気がした。



「結婚おめでとう。今まで言えなくてごめんね。幸せにね」 って。




それを言わないと、ダメな気がした。



それを言えないと、自分にとってのケジメがつけられない気がした。