早朝、電話がかかってきた。
あの人の番号からだった。
「今から行っていい?」
寝ていたわたしは目が覚めた。
「仕事で早めに出るけど、それでもよければいいよ」
そう答えていた。
「じゃあ行くよ」
そう言って電話は切れた。
彼が来る!!
バカなわたしは、飛び起きた。
部屋を見渡して、気になるところはキレイにして
彼を迎え入れる体勢はバッチリだった。
そしてベッドに戻って彼が来るのを待った。
ベッドに戻ってみたものの、彼が来るのが嬉しくて
ドキドキしてしまって全然眠れなかった。
30分経っても、彼が来る気配がない。
寝ていれば、そのうち来るだろう。
そう思って目をつぶってみるけど、彼の足音が聞こえないか
耳をすましてしまう。
そして、1時間くらいが経った。
遅い。
なんでこんなに時間がかかってるんだ? どうしたんだろう…?
電話は早朝にかかってきたはずだったのに
気づいたらもう8時になっていた。
さすがにおかしいと思って、彼に折り返しの電話をかけた。
でも
電話はつながらなくなっていた。
直留守だった。
2回かけてみても、同じだった。
落胆した。
なんだよ、来ないじゃん。。
なんで電話つながらなくなってるの?
あぁ、奥さんから連絡でもあって、お家に帰ったのかな?
わたしから電話がかかってきたらマズイから、電源切ったのかな?
そんなことを想像して、早朝に起こされたまま二度寝もできずに
イライラしていた。
でもわたしからの着信履歴は彼の携帯に残されたはずだし
きっと今日中にまた連絡がくるはず。
そう思っていた。
夜になっても、彼からの連絡はなかった。
たまらずわたしからまた電話をかけてしまった。
電話はつながったけど、彼は出なかった。
仕事中かな?
そのうち折り返し来るよね
そう思っていた。
でも、その日は結局折り返しすらなかった。
はぁ~~~~~~~・・・・・・・・・・・・・・
まただよ
ほらね、またこうやって振り回されてるでしょ
なにやってるの、わたし…
もうたくさんだよ
何度振り回されれば気が済むの?
なんで期待させて、いつもこうやって落とすの?
やめてよ、もう。
こんな苦しいの、もうやだよ。。
翌日、あいつから電話がかかってきた。
今頃遅い、と思いながらも、平然を装いながら電話に出た。
「昨日電話くれたでしょ?ごめんな」と言う彼に
は? 何言ってんの、こいつ。
自分から朝っぱらに電話かけてきたくせに!
そう思って
「え?そっちが朝早くに電話かけてきたじゃん。家に来るって言ってたよ?」
と言ったら
「あれ?そうだった?ごめん、酔っ払ってたかも」だって。
「はー?何それ。来るって言ってたのに来ないから心配してたんだよ?」
とわたしが言うと
「ごめんごめん」だって。
ふざけんな!
こっちは全然笑えないから!
彼が「また電話するよ」と言って電話は切れた。
またって、いつだよ?
どうせ、あいつの気まぐれで全然電話してこなかったり
突然電話してくるんでしょ?
もううんざり、そういうの。
そう思いながらも、彼からの電話を心のどこかで待ってしまっている自分がいた。