何度も紹介していますが、我が家ではクワガタやカブトムシを殖やしています。
その中でも一番力を入れているのが、アンタエウスオオクワガタという種類です。
特に、現在は国外への持ち出しが禁止されているネパールアンタエウスの大型個体を出そうと頑張っています。
これが、今年の6月に羽化した雄です。
思ったほど大きくならず77ミリほどでした。
(持ち出しが可能だった時期に日本にやって来た個体の子孫を入手して殖やしたものです)
ネパール産のアンタエウス(=アンテ)を手に入れる前は、同じヒマラヤ系のインドアンテを何血統か飼っていました。
今うちに残っているインドアンテの最後の血統が続々とさなぎになっています。
クワガタの幼虫は、キノコの菌糸がはびこっているような朽ち木を食べて育ちます。
そのため、きのこの養殖に使っている菌糸瓶を虫用に改良したものを使って1匹ごとに飼育します。
これが菌糸瓶です。
白く見えるのが菌糸の塊で、下の方の茶色いのが幼虫が食べた痕です。
成長した幼虫は、この瓶の中に、蛹室(ようしつ)という楕円形の部屋を作ります。
その中でさなぎになり、成虫になる準備をします。
ところが、まれに、蛹室の中にきのこが生えてしまうことがあり、そのままでは正常な羽化が出来ないばかりか、死んでしまうこともあります。
残念ながら、今年は1本だけきのこが生えてしまった瓶が出てしまいました。
そこで、慎重に瓶の中を掘り進めて蛹室のきのこを取り除きました。
でも、ここでもう一つ問題がありました。
ポリ製の瓶の底に蛹室があるので羽化する時に出る水の逃げ場が無くて羽化不全(羽化が失敗すること)をする可能性が高いのです。
通常は、瓶底に蛹室が出来たときは、瓶を逆さまにして羽化不全を防ぐのですが、この場合どうしようもないので、さなぎを取り出すことにしました。
長くなるので、つづきはまた明日。