その18・今年、朝大からの実習生はなし(10月12日・金曜日)
各地の学校に朝大生が教育実習に来ているというので、チェーサムに様子を見に行った。

校門をくぐると、チェーサム専用の手前の入り口の前で、三人の男女児童が竹馬に挑戦していた。足を乗せる台は低い。何歩か歩くと倒れそうになる。下はコンクリートだ。赤い運動会の帽子をかぶった上級生の女子児童が心配そうに見守っていた。近づいていくと、「アンニョンハシムニカ」と元気な声で迎えてくれた。ここ東京中高の生徒のほとんどが「アンシカ」だ、「インサソン(あいさつ)」は、チョーサムの児童の方に軍配だ。
「イルハンニョンセンエヨ(一年生です)」と笑顔、人なつっこい。上級生は四年生だ。
一年生が校舎に入っていくと、入れ替わるように夫先生と体育着姿の児童が出てきた。
夫先生に「実習生は?」と、聞くと「今年は来ていません」との答えだ。そのやり取りを聞いていた東京朝鮮学園の理事長は「仮校舎での実習もいいのに…」と。東京中高には七人の実習生が来たとのことだ。
整列すると、「初級部四年…体育の授業を…」と、報告、礼儀正しい。夫先生は「オセッカン(不自然な)」ウリマルを正すと、一緒に運動場に向かって行った。

そんな姿を笑顔で見守っていた、慎校長に誘われ、運動場に面した中高の校舎に向かった。
校長室のテーブルの上に、『風景』の51号が置かれていた。すでに東京中高と関連したいくつかの記事には目を通したようだ。
「…帰国事業が始まる前に上海を経て帰国した6期生の…帰国した18期生に贈った卒業写真集は好評なようなのでうれしい…」
そんな感想を語ってくれた。
「『私たちの東京チェーサム物語』を読み返している…東京中高と関連した記述もあって…」とも。テーブルに置かれた本からはたくさんの付箋が飛び出ていた。
校長室から出てきて、窓越しに運動場を見ると、先ほどのチェーサムの四年生が運動場一杯に広がり、円盤のようなものを飛ばしている。広い東京中高の運動場だからこそできることだ。

チェーサムの康校長に会いに戻る。三階に上がると、幾つかの教室から児童の元気な声が聞こえてきた。

康校長には『風景』が届いていない。住所変更を忘れたようだ。手持ちの一冊を渡す。fbを通じて、チェーサムの特集を組んだということを知り、待ちわびていたようだ。
「『私の東京チェーサム物語』 の第三弾として、新校舎建設編を出しませんか?」
そんなことも勧めてくれて…。
「新校舎建設関連冊子の表紙をチェーサムの児童に替える…写真も撮った…」、「何日か前も解体現場に行って…何枚も写真を…」、「近々、チェーサムに貢献した歴代の校長、教育会の関係者たちを招いて…」。
相変わらず目まぐるしい日々を送っているようだ。
ウリハッキョに行くと元気をもらえる。三〇分余りの間に二校の校長先生から話を聞いて、何枚か写真を撮り…次号の『風景』のいくつかの企画が浮かび…。とてもいい一日のスタートだった。
*加筆して11月に刊行する『朝鮮学校のある風景』52号に掲載します。