ギネス記録に輝く茨城ハッキョ
【10月7日・日曜日】
会場の体育館の入り口に掲げた大きな記念マークは目立った。白地にブルーの「65th anniversary」と、金色の「茨城朝鮮初中高級学校」の文字が青空に映えていた。
東京中高の運動会やいくつかのイベントが重なり、人出を心配する声もあったが、開場二〇分前、すでに席は埋まっていっていた。談笑する人びとをかき分けるようにして校舎に向かった。折り紙チョゴリで世界記録にチャレンジし、見事ギネス世界記録に認定された、「折り紙チョゴリたち」に会うためにだ。

二階の廊下には、「認定書」を背景にたくさんの(たくさんとしか言いようがない)折り紙チョゴリが廊下の左右に数珠をなしてぶら下げられていた。一言でいって壮観、不思議な空間に迷い込んだような感じだ。折り紙チョゴリの間を往復、次はスマホで動画を映しながら往復した。
本誌『風景』でもプロジェクトがスタートした昨年暮れからfbにアップされた「健闘ぶり」を「勝手に紹介・応援ページ」と銘打って五回にわたって掲載した。そんなこともあってか、折り紙チョゴリの道を進みながら、なぜか「勝手に」達成感を覚え興奮した。
英文の「認定書」の「75397」の数字。人影は少ない。この日は、一部の展示だが、九月八、九の両日の一般公開時には、もっとたくさんの「折り紙チョゴリ」で埋め尽くさられ、地元だけではなく、宮城、栃木からも見学者が訪れたと聞いている。


一階の壁には、昨年一一月に呼びかけた後、各地から送られてきた折り紙チョゴリに添えられた激励メッセージ、オモニと生徒たちによる展示の準備と、九月の展示の様子、それに協力者の名簿が貼り出されていた。北海道、東京、愛知、広島、山口、福井…朝大生と長野の幼稚園の名前もあった。続いて「朝鮮 金圭蘭」、平壌で暮らす妹だ。韓国と在米同胞と、団体名も記されていた。

その壁の前で発案・推進者の女性が「朝鮮新報」と「月刊イオ」の記者に笑顔で応えていた。
一階の廊下にも飾られて折り紙チョゴリを見て戻ると、オモニと記者の話は続いていた。話したいこと、聞きたいことがたくさんあるようだ。
会場の一角に「75397 世界記録達成!」のパネルと募金箱が置かれていた。
「…ギネスから二人が二日間、写真を撮りながら確認していた」、「八万集まったが、規格外れではねられ…この数字に…」。
募金はギネスへの登録費用に充てると言っていた。

「平壌の妹が…」というと、「まさかと思いました。妹さんに記録達成を必ず知らせて…」との答えが戻ってきた。
妹に送る記念のノートを買い、お釣りは募金箱に入れた。娘がこの学校の先生をしている同じ分会の呂さんも同じくノートを求め募金に協力していた。
オモニたちの発案による「折り紙チョゴリで世界記録チャレンジプロジェクト」は、創立65周年記念事業に大きな花を添えたようだ。創立65周年を迎えた年に、ギネス記録認定というウリハッキョ初の快挙を達成したのだ。
*加筆して11月に刊行する『朝鮮学校のある風景』52号に掲載します。