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トンポ・トンネ 日々イモジョモ

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東京第三の卒業式へ
【3月19日・日曜日】
 この日は、多くのウリハッキョ初級部で卒業式が行われた。母校の東京第三の卒業生に会いに行った。
 東京第三は、本誌の「誕生の地」でもある。二〇一〇年の創刊当時、六〇ページも満たない本誌の目玉企画は「東京第三初級の日常を密着ルポ」だった。翌年には「ルポ・東京第三初級と近隣の朝鮮学校」となり、現在の「ルポ・東京近隣の朝鮮学校・近隣ストーリー」に受け継がれている。
 卒業生が入学したのは二〇一一年、入学式のことをよく覚えている。
 歳は一つ上、久しく会っていなかった、朝大時代の同級生の具トンムの孫が「越境入学」してきたのだ。
 「…本来、居住地からすると、学区は東京チェーユッ(大田区にある東京朝鮮第六初級学校)のはずだ。…チェーサムなら地下鉄副都心線に乗せれば、渋谷からでも一本で来ることができる、それに児童数も比較的多いので、というのが『越境入学』させた理由のようだ。」
と、書いている。(本誌7号22)
入学式の時は、写真は息子夫婦に任せ、笑顔で拍手だけ送っていた具トンムが、この日は卒業する孫をスマホで追っていた。少しぎこちない。
××
 会場の三階の高学年の三つの教室の隔たりをとった「臨時講堂」に向かう廊下には、学年別に制作した卒業生を送るポスターが貼られていた。中でも、目を引いたのは、二二人の卒業生の似顔絵に、一言メッセージを付した、四年生のポスターだ。
 一目で、「あの子でしょ」とわかるのもあれば、「男女の区別はつくものの…誰?」という個性的すぎる絵も何点かあって、ほほえましい。
 「○〇オンニはいつも私に親切に…」、「…サッカーを教えてくれて…」、「こうすればもっといいねと…」、「中級生になっても勉強も、サッカーも…」「コマッスムニダ」という、感謝の言葉があふれていた。


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 卒業生の入場。ビデオやデジカメを向けるアボジもいるが、オモニたちはスマホが多い。
 担任の黄先生が卒業生の名前を読み上げ、金校長が卒業証書を渡す。恥ずかしそうに、花束を手渡す一年生を抱きしめる。会場正面に座った卒業生が、弟、妹のような低学年の姿を目に焼き付けるように見守っていた。


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 金校長の学事報告。六年間最優等、皆勤のW受賞が一一人で、六年間最優等、六年間皆勤、年間最優等が、優等、年間皆勤など、二二人全員が何らかの賞に輝いたようだ。
 式の間、時折舞台に目をやり、何やらメモを取っている女性が一人。チョゴリを着ているので、卒業生の保護者に間違いないようだが…。手にしているのは、この後の謝恩会の「台本」のようだ。壇上の卒業生以上に緊張した時を送っていたのかもしれない。
 式が終わり、退場する卒業生に在校生全員が声を合わせて贈る言葉。
 「六年生のお兄さん、お姉さん。卒業を熱烈にお祝いします。」
 そして学年別に一言ずつ。
 一年生―入学式の時、私たちの手を繋いでくれて
 二年生―いつも教室で一緒に遊んでくれた
 三年生―六年生のお兄さん、お姉さんが
 低学年全員―とても好きです!
 四年生―少年団の入団式の時、スカーフを結んでくれて
 五年生―五年間一緒に送った六年生のお兄さん、お姉さん
 高学年全員―本当にありがとう
 五年生―私たちはこれからお兄さん、お姉さんたちの母校である東京第三を
 在校生全員―引き続き輝かしていきます!
 花道を戻ってくる卒業生に大きな拍手と花びら…大泣きする児童はいなかった。何人かの祖父母たちは立派に巣立つ孫の姿に涙ぐんでいた。
 退職したが、卒業式に駆けつけた、オンミ先生が出口で卒業生一人ひとりに声をかけ、抱きしめていた。


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 校庭での記念撮影。
 金校長から借りた学事報告を見ながら、児童の姿を追った。
 どんなに困難なことも自分の力で最後までチャレンジするコ・ソヒィ、巧みな木琴の演奏で多くの人を魅了したコ・チョンヨン(卒業公演での演奏は素晴らしかった)、「兄弟での登校」で、コッソンイ作文懸賞の一等になったコ・ユナ、手早く何でもこなす[ちびっ子先生]のク・キョチャン、声がよく流暢な文学的感覚に優れたキム・チェリム、だれにでも優しい隠れた努力家のキム・ウナ、言葉より行動でどんなことにも全力を尽くすリョム・スンギ、並外れた創造性と表現力、飛びぬけた記憶力をもったロ・ヒャンリョン、空手を習い、どんなに体が痛くても学校に通ったリ・セボム、義理人情に深く正義感と愛校心が強いリ・ファイン。
 顔と名前が一致しないトンムの方が多かったが、保護者と一緒に記念写真に納まる誇らしい姿が目に焼き付いた。


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 任されたことは最後までやり遂げるリム・リョンボム、自分の考えをしっかり持ち心優しいパク・ソンリャン、粘り強く困難も笑顔で打ち勝つシン・ナレ、労働に進んで参加するチャン・インジ、物事を冷静に判断し自分の意見をしっかりもったチョン・テオ、気迫と情熱、良心をもち手本になるチェ・キョンミョン、意志が強く決心したことは必ずやり遂げるチェ・セリ、どんな曲でもキーボードで奏でることができるチェ・ヒョングン、舞踊、歌、話術、楽器、飛びぬけた芸術家チェ・ユファ、大胆で堂々としていてクラスをいつも明るくしたヤン・ユサ、弟たちを愛しいつも励ましてくれたユン・リャンゴン、天真爛漫でどんなに難しいことも絶対あきらめないユン・チヒョン。
 朝鮮語が分かる、初めてウリハッキョの卒業式に参加した日本人は、「学事報告で児童一人ひとりを称えることはとても素晴らしい」との感想を述べていた。
 卒業生が学校に残した記念品はICT教育機材、いよいよ母校でもICT教育に一歩踏み出すことができる。


**再整理し、五月下旬に出す『朝鮮学校のある風景』43号に載せます。