加筆して、11月下旬刊行の『朝鮮学校のある風景』40号に載せます。
【10月15日・土曜日】
集会「なぜ、朝鮮学校を『無償化』すべきなのか」に参加した後、東京朝鮮中高学校で行われた東日本地方の芸術祝典優秀作品発表会を見に行った。
発表は初級部の作品だけだった。

トップバッターは川崎の重奏「子どもたちよ、これがウリハッキョだ」。フルートが一人、クラリネットが三人、テナーサックスが一人、アルトサックスが二人の7人。初級部でもしっかりとそれぞれの楽器の音色を出していた。
二番手は群馬の重唱。途中で男子児童のソロや三重唱が入った。終わると会場の保護者から「アンコール」の声が上がった。
三番手の南武の民族器楽重奏では後列で、首を振ってリズムをとる打楽器の男子児童の動きのかわいさに会場から笑いと歓声が沸き起こった。観客は誰も彼に釘付けだ。アイドル出現である。隣で見ていた同校で美術を教えている先生によると、普段はシャイで照れ屋だという。同じく後列のチョッテの二人はうまかった。

続いて出場した横浜の合唱は文句なしにうまかった。初めは嫌々参加していた児童も、途中からは楽しみながら積極的に参加していたという。三八人ののびのびとした声が心に響いた。
西東京第一の重奏は一五人、チャンセナプをこなす児童の技量の高さには驚いた。途中で立ち上がって演奏する場面では会場から大きな拍手が起きた。女子児童のソヘグムのソロにも拍手が。演奏後会場から「チェチャン(アンコール)」の声が響いた。
ここからは郡舞が続いた。西東京第一、東京第一、埼玉、東京第五といずれも児童数の多い学校たちだ。舞踊のことはよくわからないが、昔に比べると後で踊る児童たちのレベルが高く、全般的にぐっと底上げされたように見えた。ダンスが身近になったせいだろうか。

最後は東京第一の器楽合奏。総勢三五人、普段はスポーツをする児童たちを動員して集めたという。縦笛が一六人を占めた。
会場にはたくさんの保護者が詰めかけていた。座席が足りなくて二階の生徒の席にまで進出。「生徒たちの席がないので、保護者はおりて来てください」と場内放送が流れるほどだった。演目ごとの「チェチャン」の声には子どもたちへの愛情が詰まっていた。
久々の芸術祭典、クオリティーの高さに驚き、かわいさにほほえみ、温かい気持ちになって会場を後にした。(この項・金淑子)