不動産投資運用などのファーストブラザーズ(東京・千代田、吉原知紀社長)は5日、千葉県市原市のショッピングセンター(SC)にインターネットを使ったテレビ電話で接客する店舗を開業する。SCの一角にブースを設けて、造園会社などの企業が画面を通じて自社のサービスを直接売り込めるのが特徴だ。
新システムはSC向け販促支援のゼロワンネクスト(東京・港)が開発・運用し、両社が共同でサービスを提供する。ファーストブラザーズは同社が運営する「ユニモちはら台」の約460平方メートルのスペースを使って15のブースを設ける。
1ブースは10~16平方メートルの広さで、各ブースにネットを使ったテレビ電話ができるモニターなどを置く。出店者は遠隔地の拠点からモニターを通じて、顧客にサービスを実演したり説明したりする仕組みだ。
まず造園や布団のクリーニング、外壁洗浄、旅行などのサービスについて提供を始める。千葉、埼玉、東京、北海道の9社が開業する。決済手段はクレジットカードなどのほか、レジでの現金払いも受け付けるため、ファミリー層だけでなくネットに不慣れな高齢者らの利用も見込んでいる。
ファーストブラザーズなどはサービス業で独自技術を持つ有力企業を中心に出店者を開拓しており、まず3カ月程度、運営状況をみて出店者の入れ替えを検討する。売り上げが好調な企業にはSC内の別の場所で常設店舗を開業することを勧める。
館内には大型のモニターを86台設置して、出店企業や既存のテナントの商品などを紹介する。ファーストブラザーズは首都圏で運営する他のSCでの展開も検討する。
今回使う仕組みでは、ブース運営などの事務はSC側が担当し、出店企業はSCに過大な設備や人員を置く必要がない。出店のハードルが下がるうえ、SC運営者にとってはテナントが入れ替えやすくなる利点がある。「集客力向上のモデルケースにしてSCの価値や利回りを高める」(ファーストブラザーズ)狙いもある。
ユニモちはら台は2007年に開業した。11年の年間来場者数は530万人強。
出典:日本経済新聞